遠き日にさよなら

待ち合わせ
とどこおる午後
影法師も暮れゆく世界へ
ゆっくりと溶け込んでいく

曖昧な記憶の中
甘酸っぱく残る
好きだったから
何よりも嫌われるのが怖かった

あの時のつまらない意地も
すぐそばでいつも悔やんでいる

限られた時の中
出逢えた人々の中
星は瞬き
軌道を超え海を渡る
悲しみに沈むとき
初めて僕は
正解がないことに気づいた


出会いは偶然だった
遠き日の空の青さに
何より嬉しさが
僕を追い越した

どうして強くなれないんだろう
守る術のない自分を追い詰める

限られた時の中
出逢える人々の中
互いの心を
響かせ合いながら
軌跡を辿って海を渡る
ひとの温かさが
僕の心を突き動かす

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