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★月間まとめ:11月に聴いた音楽、そのメモと小噺など

健忘録も兼ねて、一ヶ月間に聴いた音楽のメモを作成することにしました。
いや、厳密には自分が聴いた音楽はノートにメモを取っているのですが、ウェブのリソースと合わせることにより自他共に有効なメモになるのでは?と思い、メモを公開することにしたというか・・。

基本的にはシングルがサブスクなどで発表された方がメインとなりますが、この中でアルバムが出た方などもいるので、そのうちにレビューも書くやもしれません。
また、数がとっても多いので、レビューではなく一言メモみたいなものを添えています。

タイトルは全然思いつかなかったので今後変えるかもしれませんが、とりあえず初回は『コックと泥棒、その妻と愛人』っぽい感じにしてみました。

No.01〜No.09、TNGHTからMount Eerieまで

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 左上からTNGHT、toy、Shorelights、Eyedress、Eerie Wanda、Pure Bathing Culture、Lucy Dacus、Neon Indian、Mount Eerie

1.TNGHT「DOLLAZ」

ハドソン・モホーク(Hudson Mohawke)とルニス(Lunice/ Lunice Fermin Pierre II)のユニット、突然リリースと聴いてびっくりしたけど、何も変わっていなくて安心した。

筆者としては、人間の声をぶつ切りにしてサンプリングする手法はハドモ的、ヒップホップ的な大きいストロークのビートはルニス的、に聴こえるんですが、お互いのソロ音楽にも聴こえるし、TNGHTにも聴こえますよね。

2.Toy「Fun City」

アートワークがCollin Fletcher、先行シングルがソフト・セルの「Fun City」のカバー。ヴィデオが池田亮司みたいでかっこいい・・。

3.Shorelights『Bioluminescence』

ダークアンビエントのROD MODELLと、デトロイトを拠点に活動するフリーランスライター、コラムニスト、エディターおよびDJのWalter Wasacz、ヴィジュアルアーティスト兼ミュージシャンのChristopher McNamaraからなるアーティスト。

ドローン的な音階的なものの否定、環境音のサンプリングを含みつつこれは・・アンビエントですね。(雑な感想)

※リリースは10月ですが、都合上11月に聴いたものとして入れています。

4.Eyedress「Trauma」

Eyedressの他の楽曲は、Kissesの頃のようなトロピカルでサマーブリージンな曲が多いのですが、「Trauma」はボトムのドカドカしたドラムと、シンプルなコード+ヴォーカルという、レイドバックした・・というよりもかなりローファイな作り。

インタヴューを読むと、「Trauma」では「秘密を持つこと、不信、あるいはフィリピンから逃れたいと願う人のことを書いてる」とのこと。

フィリピン出身のアーティストで、彼は以前はサイケデリック・ノイズ・インディーバンドをやっていたとのことで、打ち込みのドラム(多分)に入っているギターのメロディはなかなかにブリリアント。面白いアーティストですね。

5.Eerie Wanda「Cars and Parties」

イーディス・フロスト(Edith Frost)のカヴァー。ほとんど原曲通り・・?
楽曲構成を見るとギター、ベース、ピアノ、メロトロンとありますが、楽器によるサウンドは割と後景に回っていて、歌だけで聞かせてくる感じになっているような気がします。

6.Pure Bathing Culture「Devotion」

初めに聴いた時はカントリー調のコクトー・ツインズかなあ?と思いました。伸びやかなギターのサウンド、パワーのある美しいヴォーカル、とてもよいポップソングですね。

「Devotion」という曲は、「もしも自分たちがバンドを作成しなかったら、自分たちのバンドの楽曲はできなかった。バンドの関係性を祝福しているようなもの」とのこと。

7.Lucy Dacus「Fool's Gold」

2019年の締めくくり・・筆者は2019年の10月までは心が死んでいたのでこの楽曲から聴きました・・。

8.Neon Indian「Toyota Man」

La Cucaracha」を間に挟みながら、「todos somos Americanos(=We' are all Americans/ 俺たちはみんなアメリカ人)」と歌う、全編スペイン語で歌われている、陽気で悲しいポリティカリーなポップソング。

これについてはピッチフォークのレビューがとってもよくって、「アメリカン・ドリームはつまり、アメリカ人になること・・でも実際は・・」と書いてあります。

9.Mount Eerie「Love Without Possession (with Julie Doiron) 」

マウント・イアリ(Mount Eerie)とジュリー・ドワロン(Julie Doiron)とのコラボレーションの・・最初の頃のアルバム、もう忘れてしまったので急いで聴き直しました・・

No.10〜No.18、Easy LifeからThe Naked and Famousまで

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左上からEasy Life、SebastiAn、Alfie Templeman、Hazel English、Baths、Tennis、(Sandy) Alex G、Luis Ake、The Naked and Famous

10.Easy Life「Sangria ft. Arlo Parks」

初めて聴いた時はレイドバックしたジェイミーTかなあと思いました。いや、イギリス訛りのラップをジェイミーTと感じてしまうのはよくないですね。韻の踏み方が独特ですね。

"サングリアは精神的な依存、ひどく誰かを想うことについての歌なんだ。
誰でもそうだけど、みんな必ずしも健康ではないっていうことは、時にひどく説得力のある、魅力的なものに感じるかもしれないけど。
これはほんの少しの邪悪さを孕んだ生々しいラブソングなんだ。"
(Murray explains on DIY

なるほど・・

11.SebastiAn「Sober (feat. Bakar)」

ギャスパー・ノエ監督の「Thirst」もなんですけど、そもそも前作から約10年経って新作がリリースされるとは思っていなかったのでびっくりしました。そしてこの「Sober」のヴィデオもサン・ローランがプロデュースをしているとのこと。

「Sober」はメロディの感じがVitalicの「Polkamatic」っぽいなと思って、フレンチエレクトロ〜!ってテンションが上がりました。

12.Alfie Templeman「Who I Am」

ドリーミングなポップソング、ギターがサイケ調に歪ませてあって、軽やかな弾むようなドラム。キース・ヘリングのTシャツ、可愛い!

NMEが「若者が社会を変化させようとするムーヴメントについて、無関心ではいられないし、実際、取り込まれている(意訳)」と褒めていた。

13.Hazel English「Shaking」

この解像度の低いレイドバックしたブリリアントなサウンド・・筆者は少しスミス・ウェスタン辺りのチルウェーヴ寄りの浮遊感と、昔のリアル・エステイトを思い出して、「あれ・・あの頃の夏ってまだ終わっていないの・・?」という気分になりました。

監督のErin S. Murrayという方の他の作品も面白い・・。

14.Baths「Wistful (Fata Morgana)」

かなり複雑なサウンドレイヤーを用いていますが、最下層の四つ打ちのビートが上手くバランスを取っていて、相対的にかなり踊れる感じになっていますね。

"It's the sort of song a celestial deity would want play at the club after a crushing breakup. The mysterious nexus between loneliness and euphoria. "
天から降り注ぐ神の声のような曲は、恋人と別れた後のクラブで流してほしいと思う。これは孤独とユーフォリア(多幸感)の不思議な融合だから。

YouTubeのコメントを見たのですがよく意味がわかりませんでした。

15.Tennis「Runner」

来年の2/14に新譜が出るとのこと。とっても楽しみ・・

16.(Sandy) Alex G「In My Arms」

9月に発売されたアルバム『House of Sugar』から、「In My Arms」のヴィデオクリップが発表されました。Zev Magasisによる退廃的でやや荒唐無稽なストーリーが印象に残る作品です。

17.Luis Ake「Bitte Lass Mich Frei」

80sディスコ寄りの甘酸っぱいシンセサイザーが入ったダウンテンポ、或いはチルアウト?オフィシャルサイトの妙なダサさが妙に引っかかる・・。

2018年の曲ですが「Change」などもとてもかっこいいですね。

18.The Naked And Famous「Sunseeker」

カートコバーンみたいなメガネ・・Taylor Fauntleroyによるヴィデオがサイコーにカラフルでポップでサイコーですよね・・(二回言いました)

◎まとめ

1〜18ということで、18アーティスト/18曲の選曲になりましたが、当然もっと聴いているので、取りこぼしているものもたくさんあります。

存外にやはりレイドバックしたギターストリングスが入ったローファイポップだったり、10年前から続いてるブリージン・ディスコ的な、甘酸っぱいシンセ+浮遊感のあるディスコ系の曲をよく聴いていたし、

自分は2012年〜2019年10月までは完全に心が死んでいて音楽をほとんど聞かない生活を続けていましたが、自分が音楽を聴かなくなったギリギリの頃に聴いていた自分のジャンルがまだ続いていて、
時差ボケ?というか、「あれ?私の夏ってまだ続いてるの?」って感じになっています。

<番外編(11月リリースではないけどリリース時に心が死んでいて聞き逃していたもの)>

Rammstein「Ausländer」

ライゼ・ライゼに収録されていた、「マイン・タイル」のペットショップボーイズによるリミックスがかなりダンサブルだった記憶があるんですが、そもそもラムシュタインはご機嫌でノリノリなビートにノリノリのリフレインを多用したり、アプローチがダンサブル・・なんて思っていたら、急にバレアリックになっていてとても笑いました。

No Sister「Burning News」

Sunn O)))「Frost (C)」


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