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【REC COFFEEインタビュー】BALMUDA The Brewは”最高のドリップマシン”

バルミューダと深い関わりのある福岡・博多のスペシャルティコーヒー専門店、REC COFFEE。バリスタが淹れるコーヒーとパティシエが手がけるスイーツが楽しめる、人気のスペシャルティコーヒー専門店です。バルミューダとの出会いは、2015年に遡ります。今回は、その出会いからREC COFFEEとの数々の取り組みをご紹介。記事後半には、REC COFFEE×BALMUDAによる、この夏おすすめのオリジナルレシピを2つ公開! 味わい深いコーヒーの世界を、ぜひお楽しみください。


トップバリスタとの出会い

レックコレクティブ株式会社の代表取締役、岩瀬由和氏(左)と共同経営者の北添修氏

ジャパン・バリスタチャンピオンシップで2年連続優勝、日本を代表するバリスタとなった岩瀬氏は、大会審査員やセミナー講師としても活動しながら、北添氏と共にREC COFFEEの拠点を広げてきました。

2008年、トラックによる移動販売形態からスタートしたREC COFFEE

2015年、バリスタ チャンピオンシップの世界大会であるワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)セミファイナルのデモストレーション会場客席に、バルミューダの創業者、寺尾の姿がありました。

「当時、バルミューダはコーヒーメーカーを開発中で、“日本一のコーヒー体験”を研究する過程で足を運ばれたようです。熱心に話を聞いて、たいへん共感してくれたのを覚えています。それを機に個人的な付き合いが始まりました」(岩瀬氏)

寺尾は岩瀬氏の淹れたコーヒーの味とプレゼンテーションに感涙し、のちに「人生で特別な1杯だった」と語っています。

翌2016年、岩瀬氏はWBCセミファイナルで準優勝を果たします。

感動を再現するために

2016年9月、お湯の注ぎ心地に徹底的にこだわった電気ケトル、BALMUDA The Potを発表。“あの感動”を再現し、お客さまに届けるため、岩瀬氏にハンドドリップの実演を依頼しました。

BALMUDA The Potの発表会で寺尾(左)と並んで登壇する岩瀬氏。「砕かれた何万粒という豆の粉に、どのようにお湯が通過するかでコーヒーの味は変わる」と述べ、来場したメディア関係者などにハンドドリップのレクチャーを行った

そんなご縁から、REC COFFEEがバルミューダの世界観でブレンドしたスペシャルコーヒー、BALMUDA The Blendが誕生します。

REC COFFEEが監修した「BALMUDA The Blend」は電気ケトル「BALMUDA The Pot」購入者にプレゼントされた(2016年)

「コーヒーを売ることは、味わいだけでなく豆の産地や開発ストーリーなどすべてを含め、奥深い体験を提供することと思っています。寺尾さんと話して、バルミューダのものづくりの思想には共感することが多かったです。BALMUDA The Blendでは、深煎りの苦味を求められました。当時、私たちは浅〜中煎りしかやっていなかったので、深煎りでREC COFFEEの個性を出すのはチャレンジでした。追って発売されたBALMUDA The Brewもストロング&クリアを体験価値としていたので、一貫していると思いました」(岩瀬氏)

バリスタが認めるコーヒーメーカー

開発に延べ6年かけ、2021年9月に発売したBALMUDA The Brewは、豊かな香り、力強さとクリアな後味を実現しました(開発ストーリーはこちら)。REC COFFEEでは毎朝のスタッフミーティングで、BALMUDA The Brewで淹れたコーヒーを飲んでいるといいます。理由は、抽出したコーヒーの味にバラツキがないため、人が淹れたものよりも豆の状態をチェックするのに最適だからといいます。

BALMUDA The Brewで淹れると味にバラツキがなく、豆のチェックに最適という

「コーヒーは淹れる人によって微妙に味が変わります。抽出そのものがそうですが、たいてい人の手が加わる工程で質にマイナスの影響を及ぼします。豆のポテンシャルを100のまま引き出すのがプロ。BALMUDA The Brewは“最高のドリップマシン”というゾーンを狙ってきました。おいしい状態だけを切り取るようにお湯を広げ、過抽出などマイナス要因を丁寧に排除していきます。訓練した“人”にしかできない繊細な作業を、テクノロジーで実現しているのがすごいと思いました」(岩瀬氏)

パンはコーヒーのために

REC COFFEEでは、コーヒーと一緒にお客様に提供するトーストやサンドウィッチを用意しています。すべての調理はBALMUDA The Toasterで行っており、メニューを考案した北添氏が導入を推進したといいます。

「2015年の発売直後、お店で使おうと思って購入しました。話題になる少し前でしたね。BALMUDA The Toasterを手にしてからレシピの研究がはかどり、バルミューダに自信作を送りつけたことがありました(笑)。現在、台湾を含む全店舗に導入しています」(北添氏)

北添氏がバルミューダに送りつけた(?)REC COFFEE第1弾シグネチャーレシピ、ライ麦パンのトースト ディル入りクリームチーズ

バルミューダのものづくりと製品が提供する体験に長年、共感して利用してくれたREC COFFEEより、夏におすすめのコーヒーとトーストの新作レシピをいただいたので、ご紹介します。スペシャルティコーヒーの味わいとともに、どうぞお楽しみください。

豆の特徴を引き出すICEDモードでつくる
ハニーレモンのカフェオレ

レモンとはちみつを合わせたシロップを混ぜてつくるアイスカフェオレ
主な材料はコーヒー粉、レモンスライス、はちみつ、カルダモン、牛乳、氷

「冷たい飲み物は、舌に触れている時間が短いので、ある意味(味を)“誤魔化しやすい”のですが、そのぶん余韻が残りにくいんですよね。BALMUDA The BrewのICEDモードは、少量のお湯でしっかり豆の個性を引き出します。そこにハチミツやレモン、カルダモンといった爽快系の具材をミックスすることで、スペシャルティーコーヒーの明るく上質な酸味特性をいっそう際立たせてくれます」(北添氏)

撮影用にレシピを再現するバルミューダの岡嶋シェフ

ところで、なぜカルダモンなのでしょうか。

「レモンとはちみつだけだとオシャレじゃないなと思い、香辛料を持ってきてみました。チャイなどによく使われる八角でも代用できます。レモンの代わりにオレンジやライムを用いても合いますよ。私自身、つくりながら考えていますし、レシピに正解はありませんから、自由にアレンジして好みの味を見つけていただけたらと思います」(北添氏)

サラマンダーでパリッとキャラメリゼ
焦がしキャラメルのトースト

お菓子の“キャラメル”をそのまま使い、クイニーアマン(ふう)を手軽に再現
材料は食パン、バター、ミルクキャラメル、牛乳、グラニュー糖

「少ない具材と手順で、歴史ある洋菓子のテイストを再現したいと考えました。BALMUDA The Toaster Proのサラマンダーモードは、強火で表面を焼き付けるのでキャラメリゼがつくれます。それに気付くと、まずクイニーアマンが思い浮かびました。クイニーアマンはデニッシュのような生地なので、バターがしっかり練り込まれています。食パンを使ってコクを出すには、お菓子のミルクキャラメルを塗るのが最適でした」(北添氏)

製法はミルクキャラメルと牛乳をレンジで温めソース状にし、トーストに塗るだけという手軽さ。食パンは、中身が詰まったものが最適です。

「お店で出すとなると、見た目も重要になってきます。BALMUDA The Toasterほどパンに綺麗に焦げ線を入れてくれるトースターを私は知らないのですが、線の入る方向や位置にもこだわって置き場所を微調整しています」(北添氏)

BALMUDA The Toaster Proだからこそできるこだわりの数々が詰まった焦キャラメルのトースト。この夏、お試しいただきたい一品です。より詳細なつくり方は、こちらのページでご確認ください。

※初夏をイメージしたハニーレモンのカフェオレと、焦キャラメルのトースト。レシピのページには、ほかにも様々なメニューがありますので、ぜひご覧ください。

REC COFFEEについて

バリスタが淹れるコーヒーとパティシエが手がけるスイーツが楽しめるスペシャルティーコーヒー専門店。2023年現在、福岡に5店舗、東京に2店舗、台湾に2店舗を展開する(写真は薬院駅前店)