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建設業の生産性と創造性の両立。キーテクノロジーはサプライチェーンデータのモジュール化。

BALLASの成長の源泉となるプロダクトについて、インタビュー記事を通して紹介いたします。

今回は、執行役員 Product責任者の遠藤 俊太朗です。
プロダクトとはテクノロジーを手段とした産業・顧客・ユーザー全体の課題解決だと話す遠藤に、BALLASのプロダクトについて深く聞いてみました。


遠藤さんのマネジメントインタビューはこちら。
>> “実直な”ビジネスモデルだからマーケットフィットする。レガシー産業におけるプロダクト開発の可能性の広がり。

━━ BALLASのビジネスについて簡単に教えてください!

BALLASは、建設工事会社様から特注部材の調達依頼を受け、パートナーである製作工場様と共に部材製作するファブレスメーカーモデルです。仮想の巨大な製作工場ネットワークを保有するイメージですね。最大の特徴は、単なるマッチングではなく、BALLASが部材の設計(製作図作成)を担っていることです。業界ではこの部材の製作図作成を「バラす」と言いますが、これが社名の由来ともなっています。

建設工事会社様にとっては、図面バラシや部材調達そのものに時間が掛かれば、施工期間に影響がおよび死活問題となりますし、QCDバランスを担保しながら納品したいと考える製作工場様にとっても、緊急要請などを含めた安定的な供給の維持は難易度が高いのが実態です。

そこで、当社が設計を起点に品質担保をしたファブレスメーカーとなることで、建設工事会社様は部材調達に関する取引コストや業務固定費が削減され、製作工場様は得意な部材領域へのリソース集中や安定的な案件受注を確保することができます。
BALLASは、この事業活動をベースに、持続的かつ最適な調達ができる建設サプライチェーンの構築をVisionとして2022年に創業した若き会社です。

━━ BALLASのプロダクトは「オペレーションとテクノロジーの融合」と遠藤さんからよく聞きますが、具体的にはどういうことなのでしょうか?

まず前提として、当社の競争優位性の源泉はプロダクトと捉えています。
お話しした特注部材の調達業務を大きくプロセスに分けると、お客様から製作したい部材の要求を頂き、仕様定義、積算・見積、製作図作成、工場製作といった流れになります。

従来は紙、Excel、PDF、メールで業務プロセスが進んでいた為、各工程のデータが蓄積されづらく、部分最適なオペレーション改善にとどまっていました。
一方、当社では各工程のデータをシステム内で一元化して、サプライチェーンのシームレス化を図っています。原価低減、全体最適での生産性改善をプロダクトコンセプトとし、直接的にお客様のQCDニーズに応えています。このコンセプトを構成するキーテクノロジーがモジュール化という概念になりますが、後でお話ししますね。
いずれにしても、ファブレスメーカーとしてオペレーションに入り込んでいる一方、テクノロジーで主導する当社だからこそ実現できるプロダクトであり、プロダクト開発の投資アクセルを踏んでいる状況です。

プロダクト開発にあたって組織的にも「オペレーションとテクノロジーの融合」を図っています。実は当社のProduct部門には、プロダクトマネージャー、UIUXデザイナー、Webエンジニアだけでなく、製作図を作成する設計チーム(Customer Success)も入っています。当社特有の設計を単なるオペレーションのいち機能と捉えているのではなく、プロダクトの一部だと考えている象徴的な例だと思います。便宜的に営業(Sales)、生産技術(Partner Success)は別組織となっていますが、本質的には「BALLASのプロダクトはオペレーションとテクノロジーの融合である」という共通認識を持ち、全社でスクラムを組んだ状態を目指しています。

ビジネス組織とプロダクト組織の軋轢で困っている会社様のお話をよく聞きますが、私自身もそのような現場に身をおいたことがあります。しかし、ユーザーにとっては何の価値もありませんし、Vertical事業でオペレーションとテクノロジーの融合を組織的に実現する意義は事業の広がりの観点でかなり大きいものです。社員全員がプロダクトに対してフラットな関係のもと建設的かつ情熱をもってプロダクト創りをしたいという想いを込めてカルチャーづくりに勤しんでいます。

━━ とうとう本題ですね!すばり、モジュールという概念は何なんでしょうか?

ずばり、モジュールとは「サプライチェーンのデータを可変な形で標準化して、生産性・創造性を両立させる」ことです!と言っても謎ですよね(笑)ご説明します。

当社の商いは、ご説明した通り、特注部材の納品です。特注部材は、その名の通りオーダーメード品のため多品種かつ一品一様となります。しかし本当にそうなのか?この前提に疑問を抱きメスを入れています。

オーダーいただく部材仕様をそれぞれ見てみると、例えば寸法や形状だけを変えている、材質が異なるだけといった事例が多く存在します。私達は、こういった製作仕様を設計データの変数パラメーターとして捉えています。専門家はパラメーター変更によって生じる積算や作図作業に時間を使うのではなく、意思決定や標準品から着想を得て新しい標準品を創造することに注力できる世界をプロダクトで実現したいと考えています。標準化された設計データにあらゆる業務アプリケーションが連動することをモジュールと位置付け、結果的に半量産レベルの生産性も担保することが、足元のプロダクト戦略となります。

━━ まだまだスタート地点にすぎない現在ですが、BALLASプロダクトがカバーする領域の広がりについて教えてください

以前のインタビュー記事と重複する部分もありますが、BALLASプロダクトの開発の魅力は、事業拡大のポテンシャルが高いことだと思っています。

国内でも35兆円と莫大なマーケットの中で、BALLASプロダクトを自社だけの利用とするのではなく業界貢献のためSaaS横展開や、モジュール化された部材をマーケットプレイスとして提供していくなどのあらゆる可能性に満ちています(既に事業開発プロジェクトが進んでいます)。また、既存領域においても、商材バリエーションを増やす、部材単体ではなく施工から受注するなど、多くのビジネスアップセル・クロスセル余白を持っています。こちらも既に事業会社様やIT会社様との取り組みがあり、ビジネス及びプロダクト両輪で連携するようなアライアンス開発などにも検討が及んでいます。自社システム、SaaSサービス、マーケットプレイス、アライアンス、何でも開発チャレンジができる環境と、現実性を持った事業戦略がBALLASの魅力です。

━━ 今まさに仲間集めの真っ只中ですが、どんな方にBALLASに参加していただきたいですか?

ビジネスはそんなに簡単なものではないと怒られそうですが、それでもユーザーやクライアントの課題を解決することがビジネスの全てだと心から思っている真っ直ぐな方と働きたいです。私自身もその気持ちはずっと持っていますし、やはりそれが働くうえでの一番の原動力になっているのも間違いないです。

また、2つ目として、こちらはあらゆる職種の方に対してという意味で、プロダクト組織のカルチャー部分としても話題に触れましたが、ビジネスサイドや開発サイドのような言葉を無意識でも使わず、全員がプロダクト組織なんだと、幼稚な表現かもしれませんが、本気で思っている人もしくは思いたい人に当社に参加してもらえると嬉しいです。
BALLASでは、上記のようなメンバーが沢山いますので、そういった方がマッチするかなと。個人的な印象ではありますが、そんな事を思っています。


プロダクト開発を語る遠藤さんのお話にワクワクさせられます。”最適化”をキーワードに、リアルビジネスで得たノウハウをベースにプロダクト開発を進め建設業界全体へ貢献していきたいという話からBALLASのあり姿を想像しました。
遠藤さん、ありがとうございました。

▼ BALLASの事業や組織に興味のある方は、ぜひ一度ご連絡ください。

▼ BALLASのマネジメントメンバーのインタビュー記事はこちら

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