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新人戦

週末、そして祝日の水曜日は久しぶりの公式戦。いわゆる新人戦だった。

新人戦、つまり来年度の新チームの初陣で、現5年生以下の大会。

今までも書いてきた通り現6年生がいないうちのチームにとって今年度は試練の年、この来年度の新チームからが勝負になる。

その勝負の年の開幕になるこの大会で、うちのチームは5位になり、上位6チームが進める県大会への出場が決まった。


そんな創部初の県大会を決めたチームのキャプテンであり、大黒柱である息子は、自分の不甲斐ないプレイが悔しくて帰りの車で泣いていた。


振り返ってみると息子は大会を通して冴えないプレイに終始していた。

プレッシャーに負け、縮こまったまま判断が遅れ、自分で自分を窮屈な殻の中に閉じ込めてしまった。

ただ息子をかばうわけはないが、例えばこれが4年生だとしたら十分褒められる程度のプレイはしていたと思う。


しかし、ある意味息子の活躍が前提でチームを作っているうちのチームは、息子の消極的なプレイのせいで苦しい戦いが続いた。

おれも見ていて歯がゆいやら、みなさんに申し訳ないやら、で居たたまれない気持ちになる。


確かに息子は一生懸命にプレイしていた。
目の前にボールが来れば必死で走り、相手が抜け出せば懸命に追いかけていた。

こぼれ球を追ってこちらの応援席の方へ懸命に走ってくる息子の必死な顔は、ボールを追いかけるというより、何か吹っ切れるきっかけを求めているかのようだった。



息子に求められているのは、目の前にボールが来たときに追いかけるだけの選手じゃない。
自分からいろんな所のボールに絡んでいくことだ。

息子に求められているのは、抜け出した相手を追いかけることじゃない。
敵を出し抜き、置き去りにして、追われる選手だ。

それが出来るだけの技術は持っている。


確かに自分から仕掛けることは勇気がいる。相手の出方を見て自分のプレイを選択したほうがラクだ。

最初のその一歩を勇気を持って踏み出せば、もっとレベルの高いパフォーマンスができるはずなんだ。


ただどうしてもまだその一歩目が出ない!

何とももどかしい。


まあ、正確に言えば、やろうとはしているんだけどな。一歩目を踏み出そうとはしているんだけど、まだ迷いながらプレイを選択するから中途半端なプレイになってしまう。

その中途半端なプレイはサッカー的に言えば最悪なプレイで、見ていてなんともストレスなのだが、ただそれはある意味では、成長段階における小さな、小さな、ほんとうに小さな一歩目だとも言えるわけで、何とも息子への対応に困ってしまう・・・苦笑


チーム史上最高の結果を成し遂げたわりに満足感のない自分のプレイ。

試合を通して自分の弱さや足りない部分をイヤと言うほど突き付けられ、それでもそういう部分に向き合って何とかしようともがく息子を見ていると、やっぱり愛おしくなる。


いつか来る突き抜ける瞬間を見逃さないよう、これからもしっかり見届けたい。


5位おめでとう。

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