テミスの錆びた天秤

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なぜ独学で勉強しても司法試験に受からないのか(3)

 コロナウイルス感染拡大で営業縮小中ですが、そんな中でもやることはあるもので、休日の夜という落ち着いた時間ですし、幾つか「スキ」も頂いているようなので、続きを書…

なぜ独学で勉強しても司法試験に受からないのか(2)

 随分間隔が空いてしまいました。こんばんは。アプリの方に通知があり、「スキ」やコメントを頂いたことがわかりました。少し気が向いたので、書いてみることにします。 …

1993〜1994年(その3)

 夏休みには、国語を集中して勉強しようと思っていた。  僕は、慶応以外にも、明治の政経と、上智の文学部を受けることにしていた。これらの学校は、小論文ではなく、い…

なぜ独学で勉強しても司法試験に受からないのか(1)

 平成13年に試験勉強を始めてから、途中休止した期間はありながらも、ずっと司法試験に向けた受験勉強をしてきたのだが、今振り返るといろいろと無理や無駄があったとい…

1993〜1994年(その2)

 僕の受験勉強の質が一気に変わるきっかけになったのは、高3の5月の出来事だった。  その日、僕は某駅のマクドナルドで勉強していた。確か、明治の政経学部の英語の過…

1993〜1994年(その1)

 何から始めればいいのかわからないので、とりあえず法律業界に入る前の話を、順を追って書いてみたい。  僕は1975年東京で生まれた。出生地は文京区ということにな…

わざわざニックネームにテミスを含めるくらいですから、仕事も裁判に関連しています。弁護士です。

noteらしく、法律の話ではなく、僕が弁護士になるまでの曲がりくねった長い道のりを説くことで、この仕事や僕自身に興味を持っていただければと願っています。

よろしくお願いします。

初めまして。テミスの錆びた天秤といいます。

テミスというのは、ギリシャ神話の正義の女神です。添付の画像がそれです。僕は見たことがありませんが、アメリカの司法省や、日本の最高裁判所にテミスの像があるそうですね。その手に持っている天秤は、正邪を測るためのものなのだそうです。(続

なぜ独学で勉強しても司法試験に受からないのか(3)

 コロナウイルス感染拡大で営業縮小中ですが、そんな中でもやることはあるもので、休日の夜という落ち着いた時間ですし、幾つか「スキ」も頂いているようなので、続きを書いてみます。

 さて、この「なぜ独学で〜」で、今まで述べてきたことの要点は、

1.司法試験に合格するには、裁判(=ルールに事実を当てはめ、そのルールが定めた効果が発生するかどうかを判定すること)のプロセスへの理解が求めらている

2.憲

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なぜ独学で勉強しても司法試験に受からないのか(2)

 随分間隔が空いてしまいました。こんばんは。アプリの方に通知があり、「スキ」やコメントを頂いたことがわかりました。少し気が向いたので、書いてみることにします。

 だいぶ前に書いた記事で、僕は、

「なかなか受からない受験生は、論文式でつまずいており、その原因は裁判プロセスを知らないからだ」

 というようなことを述べました。

 裁判プロセスというのは、「裁判所がある事実を認定し(当事者からすれ

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1993〜1994年(その3)

 夏休みには、国語を集中して勉強しようと思っていた。

 僕は、慶応以外にも、明治の政経と、上智の文学部を受けることにしていた。これらの学校は、小論文ではなく、いわゆる現代国語や古文、漢文といった科目が課される。

 和田秀樹さんの勉強法の本によると、現代国語は、ある種のセンスが必要なので、短期間に集中してやればよい、ということだった。そのとおりに、僕は夏休み期間を利用して国語の過去問をやり込んだ

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なぜ独学で勉強しても司法試験に受からないのか(1)

 平成13年に試験勉強を始めてから、途中休止した期間はありながらも、ずっと司法試験に向けた受験勉強をしてきたのだが、今振り返るといろいろと無理や無駄があったということが分かる。

 そして、もし平成13年の時点に戻り、それらの反省点を活かした受験準備ができれば、おそらく旧試験の合格者増員時代(平成15〜17年は1500人近く合格していた)のどこかでは合格できたという自信がある。僕自身、部分的であれ

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1993〜1994年(その2)

 僕の受験勉強の質が一気に変わるきっかけになったのは、高3の5月の出来事だった。

 その日、僕は某駅のマクドナルドで勉強していた。確か、明治の政経学部の英語の過去問をやっていたと思う。

 しばらく問題を解いた後だろうか、ある女性が店の奥にいるのが見えた。Iという女性だった。同じ高校の1年先輩で、目のパッチリしたかわいらしい女性だった。僕は彼女のことが好きだったが、だからといって特に付き合うため

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1993〜1994年(その1)

 何から始めればいいのかわからないので、とりあえず法律業界に入る前の話を、順を追って書いてみたい。

 僕は1975年東京で生まれた。出生地は文京区ということになっている。母が出産したのが東京医科歯科大学の附属病院だからなのだが、外向けにも響きが良いのと、実際に母方の実家が文京区の西片町なので、よく使っている。

 幼児期は、父の経営していた寿司店が四ツ谷にあったため、中央線や丸ノ内線の沿線に住ん

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わざわざニックネームにテミスを含めるくらいですから、仕事も裁判に関連しています。弁護士です。

noteらしく、法律の話ではなく、僕が弁護士になるまでの曲がりくねった長い道のりを説くことで、この仕事や僕自身に興味を持っていただければと願っています。

よろしくお願いします。

初めまして。テミスの錆びた天秤といいます。

テミスというのは、ギリシャ神話の正義の女神です。添付の画像がそれです。僕は見たことがありませんが、アメリカの司法省や、日本の最高裁判所にテミスの像があるそうですね。その手に持っている天秤は、正邪を測るためのものなのだそうです。(続