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ブラジル゠アマゾンの同志達によるインタビュー

原文:https://asranarshism.com/1403/02/06/interview-ccla-english/
原文掲載日:2024年4月25日

ブラジル゠アマゾンにいるCCLAの同志達が最近私達にインタビューした。ポルトガル語訳は彼等のウェブサイトで読める。リンクは以下:https://cclamazonia.noblogs.org/post/2024/04/23/entrevista-com-a-federacao-anarquista-era-ira-e-afeganistao/

以下はインタビューの英訳(からの日本語訳)である。

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1)これまで主にどのような闘争戦線を展開し、近い将来どのような戦線を展開しようとしていますか?

 最初の中核は、2009年12月15日にイラン国外で結成されました。2018年には「アフガニスタンとイランのアナキスト連合」を結成し、その後「アナキズム時代連盟」を結成しました。
 私達はアナキストとして、連盟のものであろうとなかろうと、イランとアフガニスタンのあらゆる運動(女性・労働・学生・環境・動物解放など)において実践的・知的な存在感を示しているので、当然ながら、直接的・間接的に影響を与えています。
 私達は、イランとアフガニスタンを合わせて数百万のアラブ系民族が住んでいることを念頭に、アラブ系アナキストと共にアラブ諸国のアナキスト連盟を結成すべく働きかけ、今もその希望を持っています。
 さらに、イランとアフガニスタンに数千万のトルコ系住民がいることを踏まえ、いつの日にか、トルコ諸国のアナキストと共にトルコ系アナキスト゠ネットワークを結成できるようになってほしいと思っています。

2)あなたの国の女性の闘争は有名で、イラン国外で話題になっています。あなたの組織には女性の同志がいますか?いるのであれば、現在行われている闘争にどのように参加しているのでしょうか?

 全体として、イランとアフガニスタンの同志には相当数の女性とLGBTQIA+のメンバーがいます。
 イランでは現在2つの分野で闘争が行われています。イランの女性の大多数に強制されているヒジャブに対する不服従と不遵守をめぐる市民闘争・大衆闘争です。女性同志達はイランの女性社会の一部として参加しています。
 一方、2つ目の闘争領域は秘密裏の叛乱闘争で、ここに連盟の女性同志達による闘争の大部分が含まれます。

 アフガニスタンでは、世界中の政府がターリバーンに権力を手渡した2021年8月15日以降、抗議するアフガニスタン女性達の存在を目の当たりにしました。2日後の8月17日、こうした女性達は、ターリバーンの存在に反対して街頭に繰り出し、後に、こうした抗議する女性達は多くのターリバーンに反対する数十のキャンペーン゠グループを結成しました。私達はターリバーンに抗議する女性達の闘争を支援し続けています。アフガニスタン社会から女性を排除する危険は重大で、連盟の女性同志達は様々な形でこうした闘争を支援しています。

3)宗教(神の名において人間を抑圧する制度)は、それが代表する権力を省察・批判するアナキズムの中心的テーマです。この点についてどのようにお考えですか?この問題に関してご自身をどのように位置づけていますか?

 神は存在しません。私達が存在します。宗教的抑圧は神による抑圧・搾取ではなく、人間、人間の階級によるものです。抑圧者階級は神官階級であり、聖・神という万物の根源にある最も排他的な財産を所有する財産所有階級です。何であっても神聖になり得ます。土地・知識・技術・慣習・儀式・思考・感情。何でも。しかし、聖職者は働かず、何も生産しない。聖職者階級は想像し、熟考し、要求し、命令し、懲らしめ、罰する。彼等の願いを叶え、彼等の想像を現実にするために労働し、苦労し、悩み、汗をかき、犠牲になるのは私達です。聖職者は霊妙な通貨を創り、現在の充実した良い人生・来世での永遠の至福・次の輪廻転生のための良いカルマを勝ち取るよう私達に投機させ、賭けさせます。賭けの結果はどうでもいい。私達の労働から利益を得ている聖職者が常に究極の勝者なのです。宗教が何も創造していないと気付くのに時間はかかりません。全ての宗教は、奪い・破壊し・横領し・盗み・堕落させてきました。極めて共同体的でアナキズム的な古代の習慣・儀式・物語の大部分は、今や、単に宗教を再生産するためだけに、複雑で不自然で矛盾した誤魔化しだらけの寄せ集めに捻じ曲げられてしまっています。

 しかし、何世紀にもわたり宗教的合意形成の結果、私達は忘れてしまったようです。今、多くの人が宗教を、真の姿である妨害者・泥棒ではなく、私達の文化に不可欠な部分だと見なしています。下層部の神官と信徒は上層部のために退屈な労働をしている。ある者は一旦権力を握ると支配欲をかき立てられ、ある者は世界のために善行をし、ある者は変革をもたらす。そして、新旧の宗教はそれぞれ自らを次なる偉大なもの・解決策・救済として描く。そして、スピリチュアルな人々です。宗教との関係は悪くとも、神・聖という概念から根本的に脱却せず、宗教を守り、またもや再生産しています。まるで資本主義や国家について述べているようですが、宗教はそのどちらにも先んじているのです。恐らく、宗教は他のヒエラルキーを現実に導いた制度なのでしょう。

 多くの人は宗教に関するこうした事実を直視したがりません。平等主義の「真の」宗教があると主張するのです。しかし、権力は明らかです。宗教は、機会があればいつでも、権威に対するコミュニティの抵抗を宗教が蝕む時にはいつでも、どこであろうと常に宗教は権威主義だと示してきました。私たち「アナキズム時代連盟」は、国家と資本主義を正当化するために自由主義者が使っているのと同じ口実で宗教を正当化するなどできません。私達にとって、最高指導者・議会・判事・弁護士・警察・軍隊・地主・ブルジョア階級・プチブルジョア階級・大部分の強姦犯・大部分の女性差別主義者・子供殺しなど多くの人々は、ムッラー、聖職者階級です。これが神権国家の現実です。これら全てを踏まえると、私達の立場は単純です。神権国家を打倒し、そのイデオロギーを打倒し、その宗教を打倒し、こうした悪夢を育てたイデオロギー土壌を塩漬けし、誰も二度とこうした恐怖の時代を経験しないようにするのです。

4)地域レベルでは、どのような組織と連絡を取っていますか?具体的な連帯関係を築くのは難しいですか?

 ここ15年間で、世界各地の様々なアナキストグループとある種の横断的でケースバイケースの協力関係を持ってきました。しかし、大部分のメンバーがイランとアフガニスタンにいて、この地域の外には少数しかいないため、先にお話しした2つのアナキスト゠ネットワークを結成できれば、将来的にもっと持続可能な運動への推進力になるでしょう。
 実際、より具体的な協力を可能にするのはこの地域的共同組織なのです。

5)シリアのクルド人反乱コミュニティとの関わりはありますか?往々にして国家主義解決策の拒否に基づいている彼等の闘争についてどのように思われますか?

 過去、私達はロジャヴァ闘争に参加しているイラン人アナキストを支援したことがあります。
 私達は、数名のシリア人アナキストやロジャヴァと関係している海外のクルド人活動家と連絡を取っています。

 当然ですが、私達はロジャヴァのクルド人の闘争を支持しています。メヒコのサパティスタ闘争やアルジェリアのカビリア地方にあるバルバチャ自由コミューンなど、アナキストが特別な関心を持つ地域で行われている非国家主義社会の実例は私達にとって希望の光です。

6)理論的には、あなた方の組織は綜合主義(フォールやヴォーリン)寄りですか、それとも綱領主義(マフノとアルシーノフ)寄りですか?組織論上のこうした違いはあなた方にとって意味がありますか?

 私達は綱領主義者ではありません。私達は綜合主義アナキストです。しかし、組織の分野では、当然、独自の組織形態があります。
 綜合主義連盟として「アナキズム時代連盟」は、宗教・資本主義・民族主義・平和主義に従って様々な傾向と協力するだけではありません。連盟はグループ・コレクティヴ・ネットワーク・労働組合・個々人という形の様々な自主組織で形成されており、それぞれが独立した行動・考え・有機的で複雑な関係を持っています。 このように、エゴイスト(そして、大抵は連盟との関係で自身を個人と見なしている無政府個人主義者)から、アナルコサンジカリスト・アナルコプリミティヴィスト・アナルコトランスヒューマニストなどまで、彼等の活動は関連しており、「アナキズム時代連盟」のメンバーだと考えています。

7)現在、国際的レベルで、他の組織から受けている支援についてどのようにお考えですか?どの組織と最も交流がありますか?

 これまで私達が国際アナキスト運動から受けてきた支援は、本当にずば抜けていました。具体的な支援を必要としている時に、アナキスト個々人やアナキズム組織はいかなる支援も惜しまなかったのです。
 実際、世界的レベルでアナキストは、一つの団体のように行動しています。単にアナキストであるというだけで、アナキスト同士が繋がるのに充分で、異なる言語を持つ異なる地域にいようとも、アナキスト同士の協力は妨げられません。
 どの時点であれ、私達のコミュニケーションは、私達が一緒に行う活動に左右されます。それでも、私達は、世界の隅々にいるアナキズム運動の一部と永続的なコミュニケーションを確立する方法を見つけねばなりません。

8)最後になりますが、ブラジルの組織的アナキスト運動に伝えたいことはありますか?私達はどのような支援をできるでしょうか?

 当然ながら、こうしたインタビュー・その翻訳・出版は、イランとアフガニスタンのアナキズム運動を手助けすると思います。あなた方同志と近々行うインタビューは、この地域でのアナキストの闘争における私達のアナキズム運動をブラジルと世界に知らせてくれるでしょう。
 あなた方のインタビューは、アナキズム運動の一部とのさらなる継続的協力を考えるきっかけとなりました。そのための土台をどのように築けるか私達は考えねばなりません。

 最後に、素晴らしい質問を投げかけてくれたこのインタビューについて、同志の皆さんに感謝申し上げます。

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