獏嬢

怖い夢 担当

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100日目 あこがれ日記「北極星のような人」

今日は天気も良くあたたかいので、手紙を書いた。 書こう、書こう、と思いながら日々が過ぎていくのが気になっていたお礼の手紙だ。 お相手が紙が好きな方なので、文字が透けないように入れる目隠しとして、それとなく表側と裏側にそれぞれ手触りの違う紙をしのばせてみる。 言外に伝わってもいいし、別に伝わらなくてもいいちょっとしたあそびを仕掛けたり、仕掛けられたりするのが好きだ。 昔、まだインターネット黎明期の頃に憧れていたホームページがあった。webデザイン、という仕事がまだ生まれ

    • 99日目 河原者日記「石と缶コーヒー」

      仕事終わりに時間が出来たので、車で少し川に降りた。 なんとなくそのまま家に帰るのが嫌になってしまったから、河原であったかい缶コーヒーでも飲めば気が晴れるような気がして。 河原に車をとめて、上の道路で見かけた自販機のところまで歩く。かわいいお母さんグマみたいな絵がついたホットココアとぎりぎりまで迷ってやっぱりコーヒーにする。 びゅんびゅん通り過ぎる車が途切れるのを待って急いで道を渡り、ふたたび河原に降りる。 寒くて曇り空なので人はまばら。向こう岸に何台か連れだって遊びに

      • 98日目 投身日記「わからなさの中に」

        大きめの嬉しいことがあった時、分かち合いたいな、と顔が浮かぶ人はあちらこちらに。 でも、本当に喜んでもらえるかな?むこうはたまたまそれどころじゃない大変な状況にあって、自慢みたいになってしまって迷惑だったらどうしよう、とすこしもじもじ。 大きめの悲しいことがあった時、また小さくてもじわじわと辛さが積み重なった時、浮かぶ顔はぐっと少ない。 一番近くにいる人が、まだ自分でもわからなかった圧し殺していた悲しさに気づかせてくれる日もある。 離れているからこそ、あまり生々しくな

        • 97日目 スマイル日記「子供じゃないならね」

          たまたま録画していた音楽番組で森七菜さんのカバーするホフディランの「スマイル」を聞いた。 いい曲だなぁ。 男性の作った曲を女性が歌ったり、女性の作った曲を男性が歌ったりすることで、原曲とはまた違った聞こえ方で歌詞や曲の良さがまっすぐに伝わってくるときがある。 真心ブラザーズのYO - KINGさんが歌うJUDY AND MARYの「ドキドキ」もそんな風で、こんないい歌詞だったのか、とまっすぐ届く感じがしたのを思い出す。 その人の声、とか体が自然にぴょんぴょん跳ねちゃう

        100日目 あこがれ日記「北極星のような人」

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        • 日記
          49本
        • 物語
          37本
        • 8本

        記事

          96日目 雑感日記「スケジュールオーケストラ」

          あーあ、疲れちゃったなぁ、と思わずもやもやする。 マルチタスクが苦手な私の脳みそはいくつも平行して未確定の案件を抱えるとすぐに爆発する。 気分屋なのでこの日でなくてはいけない、という予定が先の方までびっちり入っていて縛られるのも苦手。 歯医者通いが長引いていてなんだか疲れているところへ3つ4つ同時進行の未確定案件が。未確定でもすべて自分で決められるものならそれほどでもないのだけど、相手がいて都度予定を調整しないといけないものが重なってくると憂鬱になる。 教習所に通って

          96日目 雑感日記「スケジュールオーケストラ」

          95日目 おじゃる日記「どんぐりの木の下で」

          夕飯前に何気なく家の人と一緒におじゃる丸を見ていた。 おじゃる丸には、どんぐりの木の妖精、木下(きのした)とおじゃる丸が再会する物語がある。何度見ても泣いてしまう。 もうね、木下(きのした)という名前が良すぎて、名前が存在そのものをあらわしていることにじんわりくる。 どんぐりの木のそばでじっと座っていると、背後でふいにかさっ、パーン、っと枯れ葉が鳴って、今この瞬間に落ちてきた実の地面を打つ音が聞こえることがある。 そうか、地面にたくさんたくさん落ちているどんぐりのひと

          95日目 おじゃる日記「どんぐりの木の下で」

          94日目 冬じたく日記「あしもとからしあわせに」

          季節はずれの蚊にめった刺しにされて落ち込んでいたら、注文しておいた秋冬物の靴下が届いた。 やや気分が持ち直す。 テラコッタ、ディープグリーン、秋冬の暗めのトーンに合わせた時に映えそうな、深みのあるビビットな色を選んだ。後はウールの肉厚な編み地のかわいい靴下。 足が小さいので靴下選びは慎重。かかとやつま先が余ってぶかぶかするものや靴の中でねじれて回転してしまうものは気持ちが悪い。かといって締めつけられるのも蒸れるのも嫌い。 信用しているメーカーさんから吟味して買うように

          94日目 冬じたく日記「あしもとからしあわせに」

          93日目 開花日記「星の花」

          散歩の途中で引き抜いてきた白い星のような花が、たくさん咲いた。 Vの字にならんで花開いた。 小さな実も、星の後ろ姿もまたかわいらしい。 . . . . . ヤヤナギさんが企画されている #100日間連続投稿マラソン に参加中です。

          93日目 開花日記「星の花」

          92日目 ひとこと日記「忘れられている」

          今日は現場仕事。 人を育てる(人が育つ)には時間が必要、という当たり前のことが忘れ去られて久しいな、と思った。 関係性が出来て、その人がその人の持ち味を発揮しはじめるまでには、個人差はあれど時間がかかる、ということを忘れてはいけない。 . . . . . ヤヤナギさんが企画されている #100日間連続投稿マラソン に参加中です。

          92日目 ひとこと日記「忘れられている」

          91日目 酒呑み日記「だだちゃとチーズと遺伝」

          ずんだ餡の豆大福を食べていたら冷酒が恋しくなり、ちょっと一杯。 ついでに熟成チーズも出してきてかじりながら、ちょびちょびお酒を呑む。 父方の祖父が結構なお酒好きだったそうで。彼女とお寿司屋さんでお酒を飲んでいる時に倒れて運ばれ亡くなったので一応事件性がないか調べてからしか遺体を引き取らせてもらえず大変だったと父から聞いたことがある。 物心つく前のことだったので祖父がどんな人だったのかよく知らないけれど、体質的にはそちらの系譜を継いでいる気がする。 父方は祖母も祖父も早

          91日目 酒呑み日記「だだちゃとチーズと遺伝」

          90日目 日記の日記「自分の暦を読み返す」

          台風が過ぎ去っていったなあ、と実感する。 あきらかに心と体のどんより感が晴れて、今日はずいぶん動けた。気になっていた家のあちこちを片付けた。 動くとすぐに汗が出る季節が過ぎ、寒くて動くのも億劫な季節が来る手前の今時分が片付けとお掃除のしどき。体を動かすと脳も動き出す。 滞っていた手帳へのスケジュールの書き写しも捗った。私はスケジュール帳を主に過去の記録をとるために使っている。先の予定も書くけれど、メインは済んだことの記録だ。個人で仕事をしているのでデータを蓄積しておいて

          90日目 日記の日記「自分の暦を読み返す」

          89日目 ねむねむ日記「人面おかき」

          体調なのか心の状態なのか、長い文章はちょっと読めないな、という日が時々あります。 ここ数日もそんな感じ。更新されるのを楽しみにしていた人の文章でも読めない日は読めない。 そして台風前でとても眠い。 そんな日は日記も短めに。 頂き物のおかきが人面おかきだった時の写真を貼っておきます。 ちなみに人面を裏返すと犬っぽい顔をしていました。 そんなこんなで、本日はおしまい。 みなさん、おやすみなさい! . . . . . ヤヤナギさんが企画されている #100日間連続

          89日目 ねむねむ日記「人面おかき」

          88日目 ボールペン日記「書くことで動き出す」

          青いボールペンで、夏にお便り下さった何人かの方に、もう秋になってしまったけれど返事を書いた。 ついでにノートに日記を書く。 みなさん、毎日何か書いていますか? 私はこのところ毎日noteに日記を書いていましたが、手書きの日記はしばらくつけていませんでした。 久々に書いてみると、やっぱり良さを実感します。頭で考えているだけだと具体化しにくいのですが、文字にして手で書き、目で見ると整理されて記憶に残り、書いたことが現実化するスピードが格段に速くなる気がします。 現実化な

          88日目 ボールペン日記「書くことで動き出す」

          87日目 嵐の前日記「踏み心地」

          台風前は気が滅入る。 仕事の納品を済ませた後、気晴らしに公園に散歩に行った。 落ち葉をパリパリ踏んで歩く。大きい葉っぱのところ。小さい葉っぱのところ。それぞれ音と感触を楽しむ。公園の隅っこの褪せた年季の入った落ち葉のところは、土に還りつつあるのか、もうあんまりパリパリ言わず、もふっとした踏み心地。 ひとしきり踏んで歩いて顔を上げるとぽつぽつと雨が降ってきた。 車にかけ戻る。ワイパーを動かしてフロントガラスの雨をはらう。気分は晴れている。 . . . . . ヤヤナ

          87日目 嵐の前日記「踏み心地」

          86日目 たまにはコンテンツ日記「アンという名の少女」

          朝目が覚めるとびっくりするぐらい寒い。 夕方になるとまた冷え込んできて、もう家の中で一日中裸足ではいられない季節か、と思う。 最近、「アンという名の少女」というドラマを毎週楽しみに見ています。原作の「赤毛のアン」をちゃんと読んだことがないので、ドラマの内容がどこまで原作にそっているのかはわかりません。 古典の名作、みたいなイメージだからどうかな?と思っていたのですが、ドラマに描かれていることは驚くほど現代にも通じるテーマばかりで面白いです。 外見や生まれ育ちに対する偏

          86日目 たまにはコンテンツ日記「アンという名の少女」

          85日目 どこのだれ日記「その人らしさ」

          栗が美味しい。栗のパンをもらって、栗おこわをもらって栗そのものをもらって、パンの耳にたっぷり栗ジャムを塗って食べている。 身ばれしないように日記を書いている。 だからあんまり込み入った内容や仕事の事など詳しくは書けない。でも見る人が見ればばれるんだろうな、という程度の脇の甘さである。 別段、ばれたら絶対に困る、というようなことが書きたくて隠しているわけでもない。気付いたとしても、どの私も本当の私だからそっとしておいて、というくらいの話。 匿名性が悪、と見なされることが

          85日目 どこのだれ日記「その人らしさ」