2024/08/20 広島でマセキライブ。みんなに生かされている。

おはようございます。ガッツマックス。石松さんの現役時代を100ガッツとするならば、今の私は90ガッツを頂戴している自信はある。
昨日の日記にて、眠らず広島へ向かっている道中であることをお伝えした。

6時ちょうど、始発の新幹線で向かうから、眠らずに向かった。寝坊してしまうと危険である。
5時頃に家を出て、5:25くらいに東京駅に着いた。始発の新幹線は初めてであったかもしれない。新幹線の改札は5:30から開くのですね。初めて知りました。JRの改札内、新幹線の改札前には10~20名ほどのひとが改札マシーンが開くのを今か今かと待っている。いざ改札が開く。
旅は財布のひもが緩む。改札内のコンビニでコーヒーを一本。300円くらいする、卵と明太子の入った高級おにぎりを買ってしまった。お恥ずかしい。

すでにホームには新幹線が止まっている。席に荷物を置いて、喫煙所へ向かう。すべての長距離移動をする喫煙者の悩みは、新幹線内の喫煙所廃止問題だ。今年の春に東海道、山陽新幹線の喫煙所が無くなってしまった。
新幹線ホームの喫煙所でタバコとはおさらばしなければいけない。

タバコを吸って、席に戻ろうとホームを歩いていると田川くんがふらふら歩いていた。彼は前々日に酒に酔ってスマホを無くしたらしい。何しとんねん。よって、連絡は彼の自宅までしかとれていない。無事遅れることなく到着できたようだ。お見事。
さあいよいよ新幹線が走り出す。前日に昼寝をしているとはいえ一晩を眠らずに明かせば、自律神経に異常が発生していることがわかる。谷村新司さんよろしく、目を閉じて何も見えず。でも眠れないな。日記を書いてみたり、隣の席に誰か座ったら嫌だなと思って見たり。なんとか乗り切った。
タバコについて、今回は嗅ぎタバコと言われる、口の中にタバコを入れて煙の発生しないやつを持ってきておいた。京都あたりであまりにも手持ち豚さんになったから口に入れる。これが結構、私にとっては良い感じで、脳内のタバコがふわ~と消えていく感覚がある。心地が良い。
もちろん煙モクモクタバコのほうがおいしいけども。

広島駅に着いたら、三四郎相田さん、ニッチェさん、かが屋さん、寺田寛明さんらがぞろぞろと集結した。タイミング的に同じ新幹線に乗っていらしたはずだが、まったく気づかなかった。
マセキの社員の方と改札を出ると今日のイベント関係者の方が、丁寧にタクシーまで案内してくださって、会場であるHBGホールに送っていただく。我々なんて、普段は無賃のライブが主戦場のどうしようもな漫才である。申し訳ないという気持ちもある。自転車を用意してくだされば自転車で行ったのに。中学、高校野球時代では考えられない。自分達でバット、ボール、ヘルメット、キャッチャー道具、個人の道具を背負って山の上にある学校まで歩いて試合をしに行ったものだ。それが今や、2㎞も無いところまでタクシーで向かう。荷台に衣装から何から入れていただき、将軍様になった気分だ。私は百姓の出だから、身に余った。

10時過ぎに会場に着いて、11時から開演である。早いったら。
三四郎の小宮さんが緊張する我々にとても優しく接してくださった。小宮さんとはマセキに入った当初に「全力脱力タイムズ」の収録でご挨拶をして以来の会話だった。なんかタレント気どりみたいであれである。我々はエキストラとして出たことがあるんだ。今も家のハードディスクには録画を残してある。フジテレビはでかかったぞ~。

そんな話はさておいて、着替えをしたらすぐに漫才だ。私なんか、漫才を書くくらいしかできることがない芸能人でも芸人でもない、立ち話台本書く書くじじいである。地元広島なら、地元広島ネタをやろうと新ネタを作っておいた。
他の芸人さんはメディアでも活躍する本物である。我々が我々の思うマジモンのネタを持って行って太刀打ちできるわけがない。これは表現の難しさで、手を抜くわけではない。広島では芸人さんのネタを見る機会はなかなか無い。テレビで見たアレを見たいんだという需要がある。
でも我々はテレビで漫才をやっていない。じゃあ、せめてお客様を楽しませるには、こんなのもありますよと、ポテトチップを食べている途中にチョコレートをひとかけ食べるとやたらと美味しく感じる、そんなものを提供できればと思う。

それにしても緊張していた。我々も漫才をやり続けて6年、7年が過ぎた。緊張感を抜いて、ネタをより面白くやるにはどうすればいいのだろうという段階に来ていると思っていた。まだまだだった。めちゃくちゃ緊張した。ネタを飛ばすまいとするだけで精いっぱいだった。

ひとまず1ステージ目が終わる。今日は午前、午後の2ステージだ。
合間に2時間ほど時間がある。小宮さんがわざわざ食事に誘ってくださった。三四郎さんは広島でローカル番組をやっており、それもあって広島の美味しいお店をたくさんご存じなのだ。
じゃあ、お前はどうなんだと思われる方もいよう。これが、本当に恥ずかしい話で、広島の美味しい店はほとんど知らないし、知っていてもみんなつぶれているはずだ。
というのも18歳まで野球と受験勉強しかしていなかった。受験勉強が終わったら沖縄に4年。その後は旅人をやって、倉庫での地獄労働、そして東京へやってきた。広島で美味いものを食べていない。
外食で食べた食事よりもグラウンドで吸った砂埃のほうが総重量は多い。確信を持って言える。

ということで、小宮さんおススメのお店で食事をした。とてつもなく美味しかった。こんな美味しいものが広島にあったのか。みくびっていた。
行きはタクシーで、帰りは15分ほど歩いて会場に戻った。こんなことをわざわざ言っては問題かもしれないが、小宮さんは本当に良い方です。ファンの方は応援していることに誇りを持っていい。

ということで、会場に戻れば第二部のスタートだ。自分でも驚いたが、二部目はとてもリラックスして漫才ができた。お客様一人一人の顔を見ながら(1500人くらい いたけども全部見ました)、やりたい漫才をやった。自分で言うのもなんであるが、明らかに自分の中で成長した感覚がある。もう1000人くらいの人の前なら余裕でだらつける。こう、自分の中にある概念的な器のような入れ物のようなものがグンと大きくなった感覚がある。

二部を終える。一部には懐かしい友達も見に来てくださっていたようだ。見るなら二部の方が嬉しかったなあ。一部は緊張しすぎていた。緊張したおじさんって恥ずかしいったらありゃしない。
二部の終わり、着替えたら早々に車にのってめいめい解散である。我々はラジオを録音しなければいけないから、広島駅近くの公園でおしゃべりした。

失礼。すでに2700文字書いていた。長すぎるから、ささっと行きたい。
その後、実家に帰っても良かったのだが、それもなんだかなということで、広島駅西口がすごいことになっているから行ってみた。
ここは本当、いまの若い子は好きかもしれない。昔ながらの汚いお店が並んでいる町、というか集落と言っても良いところがある。
そこに立ち食いのお好み焼き居酒屋ががあるから、言ってみた。そこにはスーパー地元の方々がいた。私も広島県で育ってきたが、こんなリアルな広島弁は久しぶりに聞いた。

まずはテレビでプロ野球の広島対巨人を見ながら、みんなが文句を言う。広島がかなり優勢となる。そこからいよいよ本番である。

まずはどこからきんさったかいのと聞かれ、東京からと答え。
ほいじゃ、ずっと東京の人じゃと言われ、18まで広島にいたと答え。
ほーかいの広島のどこかいねと言われ、五日市ですと答え。
そりゃあ近いの、地元じゃね、東京へは大学でいきんさったかと言われ、いえ大学は沖縄の琉球大学で、その後、東京へと答え。
はーそりゃかしこいけ、学者さんかいのと言われ、いいえと答え。
へーなんしに東京いったんなと言われ、漫才でと答え
そりゃあえらいことじゃ。今日は仕事で来たんかいのと言われ、ええHBGホールで・・・
と質問攻めで、すべての個人情報を聞かれた。これはなかなかどえらいところに来ました。これは絵にかいたような地元の酒場である。とても楽しかった。全員いい人であった。

その中のお一人の年のころなら、見た目は10代だが話の内容から察するに40代くらいの女性が積極的に話しておられ、事務所の私のプロフィールを見てああだこうだとおっしゃり、インスタでフォローフォロワーになり、DMまでくださった。
「このお店をあげて応援しますけえ」と言ってくださるのは、大げさに言ってくださっているのは百も承知だが、嬉しかった。

これは地元だなあ。私はだいたい2000年から2013年くらいの広島しか知らないが、こんなディープなところがあったのだなあ。たまげた。私は元来、自分のことを話したり、が苦手な人である。しかし、これだけ話しかけてもらえるのは逆に清々しいもんである。とても良かったので、広島へお越しの際は行ってみてください。
有名店のようだが、カウンターのみ10名も入らないところなので、私のような有名人がおススメしたらご迷惑かもしれない。ははは。
広島へ行くよという方はコメントでもDMでもLINEででも聞いてください。お答えします。

お酒が缶ビール、缶チューハイ、缶ハイボールを手酌でやるのも良い。強面だが、気の利くマスターがコップの氷の状況をごらんなので、常に冷え冷えをいただける。食事のメニューの種類も最近にしては少な目だが、広島名物はそろっている。これは悩まなくていい。
立ち食いのお好み焼き屋、初体験でしたがよかったです。ありがとうございました。

このあとはもう一軒行って、24時ころに実家に着いた。はあ、楽しかった。こういう日が1年に1度はあるから、辛くても生きていこうと思える。人は人によって生かされているのだなあ。

今日面白いと思ったことは「よく、広島は地元愛が強いと言われるが、そんな実感はなかった。でも今日、本当の広島に触れてこりゃあ地元愛は強いです。敵にしないほうがいいなと思った。」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。