左足関節脱臼骨折の状況に関する覚書
今年の年始は九州にいる予定で、折角なので、UTMFにむけたプチ合宿をしよう!と同じくUTMF出場予定の九州在住のトレラン仲間と阿蘇を1月4日,5日の2日に分けて走り倒そうという計画をしていた。初日は自分ともう一人、二日目は一人増えて3人の予定。
初日は俵山交流館萌の湯を出発し距離と累積標高を稼ぎつつ初日のパートナーもいったことがないというので俵山峠に一度おりて、登り返し俵山方面から地蔵峠の方へ阿蘇ラウンドトレイルのコースを逆走しつつ適当なところで折り返して駐車場に戻るというようなルートだった。
当日の朝はよく冷えて、車の窓ガラスにも霜が降りてキンキンに冷えたコンディション。
宿先から車で移動して萌の湯へ。パートナーがザックを忘れるという珍トラブルがありつつも、奥さんがちょうど俵山峠駐車場に持ってこれるというころでまずはそちらにむかうべく8:30過ぎにスタート。少し疲労があるのか年始で食べ過ぎたのかザックも水・食料を多めに用意したためか、登りの足取りは自分は少々重い・・・(今思えば友人はほぼ空身なので足取りが軽そうに見えて当たり前だったのか)。登りでは降りた霜が既に溶け始めており戻るころにはグチャグチャになりそうだねーと話ながら進む。
50分ほどで俵山の山頂へ!どピーカンで一面の青空で阿蘇の山々が隅々まで見渡せこりゃ最高ですよ。おじさん同士ですがセルフィーなども取りつつ中々いい山行になりそうだなあと意気揚々と俵山峠方面へ。
俵山峠までの下りのトレイルは少しスティープなセクションもあり、霜が溶けた状況なども加味して慎重に進むことにした。ザックやカラダも少し重い感じでバランスの悪さもあったので、飛ばさないように進もうと思って少し間隔が空くくらいの走りだった。最近はあまり転ばなくなったが、この日はケガをするまでに珍しく1,2回ケツから転んでいた。思えば少しケガする兆候はあったのかもしれない。と同時にこの件もあったのでより慎重に下ろうという心づもりはったのだけれど。
集中はしていたはずだけど、前触れもなく左足を設置した瞬間に、腐った雪を踏み抜くようなズボッと落ちるような感覚とともに太い木が折れるようなボキッとと音がして前のめりになるように転倒。痛みが走るとともに瞬時に骨折をしたなと判断した。時間は10:10過ぎ頃。
おおよそ上のピンクの四角の枠がケガをした場所だと思う(現場に行ってないので正確な場所までは検証できてません)。
自分の左足を見ると、患部は内くるぶしが明らかに出っ張っており見た目からしても骨折していることは明らか。痛みはまだそこまで強くなく、靭帯や神経までやられてないか足の指先を曲げようとするとなんとか反応してくれた。最悪の事態は免れているかとは思った。
パートナーに受傷をした旨を伝え、肩を貸してもらい自力での下山を一度は検討するものの霜が降りてぬかるんだトレイルのコンディションの悪さを考え二次被害の可能性もあるため、救急を呼ぶことにした。
電話では事故の場所や状況を伝えた。パートナーは駐車場まで降りていき救急隊の案内をしてくれた。事故から30-45分ほどだろうか、3名の救急隊が駆けつけるとパートナー1名を含めて4名で頑丈なビニールシートのようなものに座るような形での担架?で移動を開始。駐車場まで500mほどであったため、比較的早く救急車までたどり着いたと思う。
救急車にのり輸送先の病院を確保できたらまた30分ほどで病院へ到着。病院に到着すると整形外科の先生が診察。レントゲンおよび手術の可能性も考慮して各種検査をすることに。
レントゲン、血液検査、MRI、心電図チェック、肺活量チェック等々の検査をするうちに痛みがどんどん酷くなる。最終的な診察の際にはうめき声をあげないと耐えられないような痛みに。痛み止めを注入してもらい、少し収まる。レントゲンを確認した主治医から脱臼骨折のため手術が必要との案内。
手術は全身麻酔になるがその前に脱臼部分を元に戻すとのことで下半身に麻酔を背中から注入。ある程度麻酔が効いたところで脱臼を元に戻す。ゴリっとした感覚と痛みとともに脱臼が元に戻った。
その後は、手術室に移動しオペを開始し、創外固定や入院の様子はTwitterでツイートした通りだ。
ケガをした瞬間に相当なもんだろうということは瞬時に判断して一瞬また走れるようになるかどうかも諦めないといけないかもしれないなというレベルにまで想いがよぎった。指先の感覚が合ったので、なんとか復帰はできるかもしれないという希望はもったけど、このあと予定していた9Dragons,UTMF,TDSなどのビッグレースは全部キャンセルになるだろうなと思った。
振り返ってみて、今回の事故が防げたのか?と言われると正直自分なりには直前の兆候もあって注意をしていた分、防ぎようがなかったではないかという結論になった。細かい点を言えば左側に切り返す斜面を下っており、そこを曲がるようなイメージで足首の内側を外に出すような形で設置してしまったが故に今回のケガになった可能性はあるので、強いて言えば接地感覚の強化などが第一予防策になるかもしれない。またその他には予防としてより体調を整えるとかアジリティ・バランス系のトレーニングをいれるといったことはあるかもしれないが・・・明確にコレがダメだったというフィードバックを持ち得ないので具体的な反省や施策につながりにくい点が今回のケガの怖い点だと思っている。なお、事故後の対応や自分自身でやれる事についてはもっとやりようがあったかもしれない。これについては今後、講習会などに出るなどして学びを深めていかないと思っている。
現在は退院し、リハビリも少しずつ進めている。競技復帰について確約はできないが、秋か冬頃にできればいいなとは思っている。発生以前の状況には既に戻れないので、発生後の今の状態から出来ることをやっていくしかない。
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