増税だけでない売上アップにつながるDX投資促進税制

今後、予想される税制改正として

◾️①暗号資産の課税制度の見直し(最近増えてきた資産のあり方のため課税基準があいまいだったりする)

◾️②デジタルトランスフォーメーション(DX)投資促進税制の見直し

◾️③減資対策(大企業が資本金を意図的に減らして、税制の低い外形標準課税の適用を受けようとする行為)

今回取り上げるのは②のDM投資促進税制だ。国の助成金や税制改正など公的資金の投入のタイミングを合わせられるか改正の内容に注視する必要がある。

コロナの際も年商数億円の零細企業の製造業でも5千から1億円の設備投資を、国の助成金を活用して安価に投入できている企業も目についた。
その以前からも建設業界で不足しがちな有資格者を増やすための資格学習への助成金が出たタイミングで、建設業者向け資格教材の販売業者が年商の数倍の売り上げを残している。
また近年の公共施設の耐震補強の規格変更に合わせて、建築設計業の企業もその波に乗って売上が数倍に増えたりしている。

このように国の公金や法規制の動きと歩調を合わせられるか否かは、企業の帰趨を左右しているのではないだろうか。特に人材不足がより深刻となる企業では一手間だけでも省略できる効率化を図り少数で売上を維持できる仕組み作りが欠かせない。

本記事は、デジタルの力はどんな力を持っているかその特性を理解して、現場へ活かすためのヒントを提供することを主眼としてる。

デジタル化は生産のどんな現場で役立つのだろう?
電気やデジタルの力を象徴する以下のキーワードからヒントを考えてみる。

共有、コミュニケーション、手軽、いつでもどこでも
スマートフォン、大量作業、プロセス自動化、紙からデータへ、ビッグデータ、センサー、知能カメラ、補助知能、物理的補助力、ノーコード

例えば大量の紙データをデジタル化するというもの。最近はScanSnapなどのスキャナーを介して即座に紙をスキャンできる。しかもOCRという機能を使えば文字一つひとつを認識できるようにスキャンするため、スキャンされたのちもキーワード検索で該当の資料を特定しやすい。さらにAIなどを活用して読み込ませると、資料を要約したり計算したり、分析してグラフ化したり、疑問点に回答してくれたりしてくれる。こうすることで眠っていた情報を利活用できるかもしれない。

もう一つはスマートフォンでのいつでもどこでも操作できる仕組みを作るというものだ。これまでは事務所へ足を運びパソコンに座って作業していたものが、その現場でチェックしてスマートフォンで入力する。さらに一台のパソコンにしか入っていないExcelデータではなくクラウドにデータがあると社内の誰もが外からスマートフォンでアクセスして入力できるなど多人数で協働作業ができる。またデータ操作ではなくスマートフォンにて会議や連絡をやり取りできるなど、従来の直接1箇所に集まらなくとも、いつでもどこでも多様なコミュニケーションが可能になる。

センサー機能の高度化なども活用できるかもしれない。カメラの処理技術の高機能化や振動を検知するセンサーにより製造現場での不良品の検知や危機回避に役立てられるかもしれない。つまり人が従来していた検品などをより安価になった機器で代替できるかもしれない。

ノーコードというものも最近目につくようになってきた。プログラミングの知識なくともさまざまなデータのやり取りや特定の処理や顧客管理などを自分仕様に好きに変えて管理できるというものだ。セールスフォースやキントーンなど多くのノーコードシステムの利用者が増えている。

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