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大人世代の人生再起動。アメリカ在住ライフコーチ"上野ハジメ"さん

アメリカ生活24年、経営者歴20年。40代以上の人の人生を再起動させるサポートをされているライフコーチ、上野ハジメさん。ハワイ、ロスアンゼルス滞在を経て、現在はパートナーとテキサスに在住。万年30代のビーガン&マラソンランナー。

上野元(Hajime Ueno)さんプロフィール
出身地
 東京都 
活動地域 ハワイ、ロサンゼルス、テキサス、東京などで活躍中
経歴 早稲田大学第二文学卒業後、都内の広告制作会社を経て、外資系広告会社で計10年のキャリアを積んだ後、1994年にハワイへ移住。
1997年ハワイ・パシフィック大学にてMBAを取得。
卒業後は、在学中からインターンをしていた地元PR会社のバイス・プレジデントに就任。ハワイ州観光局を初めとするハワイの大手クライアントを日本の旅行市場やメディアへ広報するプログラムに携わりながら、日本のガイドブック出版社と共にウェブメディアも起ち上げる。
2001年1月、旅行者向けメディア「アロハストリート」に編集長として参画。12月に社長に就任。在籍中には、日本の作家などを招いてのセミナー運営も行う他、ビジネスパーソン交流会「サークルウイン」を主宰。
ハワイシニアライフ協会理事、日本クラブ理事、盛和塾ハワイ世話人、ハワイ稲門会幹事などにも従事。
2011年春からは、生活の拠点をロサンゼルスに移し、在住者向けメディア「ライトハウス」の経営管理や新規事業である通販サイト「UTOPIA」の起ちあげを責務とする。2012年7月、同社社長に就任。
2014年4月、著述業およびライフコーチを新たなライフワークとして独立。
2015年2月、未来志向の社会を実現する「Imua Consulting, LLC」を設立。社長に就任。
座右の銘 All is well.Life loves me.


現在アメリカ在住24年。52歳で雇われ社長業からライフコーチとして独立。

Qどんなきっかけで今のお仕事をされているのですか?

 2007年45歳のときに、50歳になっても今と同じ生活をしているのは嫌だなと思ってしまったんです。もともとはフリーランス志向があったのにずっと会社員だったのです。社長ではありましたが、雇われ社長はサラリーマンと同じですから。独立を考えたときに「家にいながら仕事をしたい、書くことを仕事にしたい、じゃあなに?」と自問してライフコーチという世界が見えたのです。人の成長に関われるこの仕事は、自分には合っていると思いました。
 資格を取ってハワイからLAに移り、社長業をやりながら社員教育にコーチングスキルを生かしていました。独立したのは約5年前の52歳のときです。ライフコーチという仕事はアメリカでは知られている職業ですが、日本ではこれから本格的に広がっていく感じでしょうね。今の日本、これからの日本に必要な仕事だと思います。


Q:お仕事を変えたときに、どんな気付きがありましたか?

 それまでも社長としてブログを書いていたのですが、個人名で始めたときにすごく緊張したんです。役割を演じている自分じゃなくて、生の自分がそのまま出てしまいます。これが一人で仕事するってことか、と思いましたね。
 そして、全て自分でやる必要があります。営業もマーケティングも、事務も何もかも自分で。今まではそれをやってくれている人たちがいたんだな、という感謝の気付きもあり、会社に頼っていたことも分かりました。砂漠の中にポツンと立たされてしまったような、そんな孤独感がありましたね。一人になった瞬間に今までの肩書きが消えちゃうじゃないですか。自分て何者なのだろう?世の中にとってどういう存在なのだろう?とゼロから見直すいいきっかけになりました。

 それから、当時もう日本を離れて20年くらい経っていたので、クライアントさんと話しているうちに、自分が思っている日本とクライアントさんのそれとの間にズレを感じたんです。今の日本に住む日本人たちが何を問題と思っていて、どうなりたいのか、を肌感じとる必要性を感じましたね。なので1ヶ月半ほど日本に帰り、数カ所でセミナーを開催、たくさんの人と交流しました。そのときの経験がその後の仕事にとても役立ちましたね。
 僕が日本を出たのは経済バブルはじけて数年後だったので、まだバブルの余韻があった頃なのです。あの頃の勢いや陽気なムードはもうありません。日本社会はこんなに希望を持てない状態になってしまったんだ、と驚きました。
 アメリカってなんだかんだいって成長し続けてきているので、ポジティブマインドなんです。アメリカ人になってしまったこの自分のままだと、日本のトーンとギャップがあり過ぎるので気をつけないと思いました。


Q:希望が持てなくなった日本人をどんな風に変化させたいのですか?

 希望がない1つの理由が『閉塞感』だと思います。鎖に繋がれたゾウの話がありますが、子供の頃にあった鎖は今はもうないのに、まだ鎖に繋がれているような錯覚を持っているようです。鎖はもうないし、大人なのだから自分で決めたら自分で行動していいのだよ、と気付いて欲しいです。
 「もう40歳だし」と言うけど、25歳でも「もう25歳だし」って言っていますよ。アメリカの社会では年齢ってどうでもいいんです。やれることをやればいいのであって、タイマーが一律にかかっていて40歳になったら何かがドスンと落ちるように設定されている訳ではありません。たくさんの日本人がいまだに古い常識で生きています。自分を束縛から解放すること、それがスタートですね。
 コーチングを始めたら、来る人来る人40代の女性だったんです。僕は50代ですから、自分の少し先を行く人をメンターにする傾向があるからでしょうか。女性が多いのは、日本の男性は弱みを人に言うことをかっこ悪い、人に頼るのが苦手、そこにお金を使わないってことかもしれませんね。


Q:どんな心の在り方や認識の変化が、今の活動に繋がっているのですか?

 コーチングを勉強し始めてから自分改革はすごくやってきたんですよね。一つには健康に気をつけること。ライフスタイル改革ですね。食と健康にはものすごく気をつけてます。今私はビーガンです。そのメリットをすごく味わいました。体や頭が研ぎ澄まされますよ。
 あとマラソンをずっとやってきています、もう20年ですね。気持ちも体も若々しくあること。57歳ですが、以前と変わりなくとても元気だし、フルマラソンでは記録更新もしていますよ。腹筋だってバキバキに割れてるし(笑)。みんな年齢を気ににするけれど、ちゃんとメンテナンスすれば大丈夫です。すると毎日の生活の質が上がり、幸せな気持ちになれます。自分を常に最良の状態に保つこと、それは結果的にお客さんに帰って行きます。
 

 マインドのメンテナンスもしていますよ。良い書物を読み、良い人たちに囲まれて、ネガティブなことが全然ないような日々送っています。人を幸せにしたいなら、まず自分が幸せじゃないとね。自らを実験台にしての幸せ追求体験が他の人の役に立ちます。こういうことやったらいいよ、この本よかったよ、みたいな感じで人に返していきますから。
 自分のパフォーマンスをあげるには?でいろいろ探すと、成功者が実践していることが出てきます。アメリカにはそういう情報がたくさんあるので、自分で実際にやってみています。そうすると、いつの間にか自分の周りが成功した経営者ばかりになっていきました。


Q:AI時代に必要とされるニーズとは何だと思いますか?

 AIに使われないようになるためには、自分で考え自分で決められる人にならないと。リーダーシップは、日本ではあまり重きを置かれてないですね。上手に従い、言われた通りのことをする方が重要視されてきた過去があります。
 新しい価値観を生み出せる人とか、人間じゃないとできない創造性とか。だから失敗を怖がっている人はダメなんじゃないでしょうか。リーダー役は失敗を怖がっていたらできません。「とりあえず、これやってみようぜ!」とリスクを恐れず先をいく人がリーダーです。リスク回避型ではなく、それを恐れない開拓型の人が求めらると思います。日本にはそういう人が少ないですよね。出る杭は打たれるじゃないですか。でも、出る杭じゃないと評価されない世界があります。


Q:上野さんはどんな美しい時代を創って行きたいですか?

 一人一人が自由に生き生きと今この瞬間を楽しめている時代ですね。裕福であるかないかは関係ないと思います。自分の価値観を持ち、自分なりの生き方を自らで選んで生きるのが理想だと思います。そのために僕ができることは、例えばコーチングという対話を通して、本来自分は何をしたかったのか?どういう人生を送りたかったのか?を再発見をしてもらうような体験をしてもらうことです。コーチングは、それを実現させるために必要なものだと考えています。広めていくことにミッションを感じますね。体験してくれた人が「よかったよ」とか「自分でもやってみたい」とか、どんどんと輪が広がっていったらいいですね。


Q:どこまで広げたいのですか?

 実はもう1つ夢があって、自分は小説家にもなりたいのです。物語を通じて、何か考える機会を持ってもらったり、自分と違う人生を感じてもらったり。ストーリーの中では違う価値観、違う選択肢などを楽しめるじゃないですか。僕はそれを楽しんできたのです。翻訳されて世界中で親しまれるようなものになったら嬉しいですね。だから、広げたい範囲は世界規模、地球規模ですね。
 実現しようがしまいが、目指すところは遠い方がいいよ、というコーチングのメソッドがあります。世界を目指す人がやる練習と、国内で1番になりたい人の練習は全然違うことでしょう。世界を目指していない人が国内で1番になれるはずはないです。前者は、やること、パワー、エネルギーがよりでかいのですから。
 英語になったものは世界まで行きます。日本語のままだとそれは無理です。英語になった瞬間、ひょいひょいと簡単に国境を越えますよ。アメリカいるとよく見えます。ここは世界が見えやすいのです。彼らは、英語は簡単に国境を超えちゃうことをよく知っているので、アメリカ人でないと使えないものは作らないですね。日本人は、日本人じゃないと難しくてできないものを作ってしまいます。それだと世界に広がらないし、競争で負けてしまいます。世界を意識した瞬間に変わるものがあると思います。野望は大きく!ですね。


Q:上野さんから日本人へのエールは?

 みんなすごく真面目じゃないですか、その真面目さが逆に自分たちを縛ってしまって、自由を失っていると思うのですね。自由を奪われることによって、狭い狭い狭い社会で生きているっていうのを日本の方はあんまり感じられていないです。だからもっともっと世界に出て欲しいな。旅行でもいいですが、本当は生活体験ができるような形で海外に出て、日本とは全く違う価値観、違う生き方を肌で感じて欲しいですね。日本では選択肢が少ないと感じていると思うのですけれど「選択肢は無限にある、自分の人生なんだから何を選んだっていいんだ」を感じて欲しいのです。アメリカ人が考える自由と日本人のそれは、比較にならないほど違います。縛っているのは自分自身だということに早く気付いて!
 

 自分がしたいことが何なのか考えたこともないのでは?常に我慢しなさい、我慢しないって言われ続けて育っているから、我慢をし過ぎて自分が好きなことが分からないのでは?
 「あんたがやりたいことをやりゃあいいじゃん!」
人の正解に合わせてその正解探しをしているけれど、あなたにとっての正解はあなたにしか分からないでしょ。
 僕は人と違うということを生かす人生を選びました。ゲイっていうのもあって日本の社会の枠にはうまくはまれませんでしたが、ハワイやロサンゼルスでは窮屈さを感じることは一切なかったです。みんな好きなことをしているし、失敗をしてもみんなが助けてくれます。セカンドチャンスでは大拍手して迎えてくれますよ。
  

 未来志向!もう過去はいい!未来だけ見てればいいじゃないですか!未来は選べますよ。今日のあなたは昨日までのあなたが創ったものです。だから、今日の選択があなたの未来を創ります。未来のあなたは今日のあなたが創っていくのです。


上野さん今日はどうもありがとうございました。


上野ハジメさんの詳細情報はこちらです↓↓↓


【編集後記】

 インタビューを担当した飯塚です。ビデオ電話によるインタビューでしたが、画面越しにも心と体のメンテナンスをしっかりされていることが、話し方や表情、言葉の使い方などでしっかりと感じ取れました。上野さんより7歳も若い私の顔よりも、彼の顔の方がずっと若々しいな、と思いながらお話ししてました。アメリカでの長い経験からの日本に住む日本人へのメッセージは、とっても説得力があります。「自分を縛っているのは自分。野望は大きく!」

 上野さんの今後のご活躍を期待しています。


この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。



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