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【異種スポーツ会議】 ハンドボール vs バドミントン(③育成編)

今日は
異種スポーツミーティング「育成編」です!


過去2回の内容

①戦術編:団体競技と個人競技
②フォーム編:バドとハンドの常識


今、勝てばいい?

山田:
デンマークのハンドボール育成ってどんな感じだったの?

森永:
長いスパンで選手の競技力向上を考えるのが特徴的だった。
例えば「大きい小学生」がいたとします。
体格差があるから「シュート打て!」と言えば、優勝できてハッピー。
なのかもしれない。でもこれはよくない。

山田:え、勝ってるのになんで?

森永:
本来身につけておかなければいけないスキルを獲得しないまま大人になる危険性があるから!
その子が大人になって体格差がなくなったときに伸び悩んでしまうんだよ。

山田:なるほど。
今だけじゃなく、将来の競技人生も考えた指導が大事なのか。

森永:うん!
デンマークのハンドボールの場合、全国大会がU17しかないんだ。ジュニアには「優勝」が存在しない。でも日本はそれがあるから、勝利だけに向けて頑張ろうとしてしまうんだ。

山田:うわっ!
以前、フォームはヘタッピな選手がいたんだけど、次の大会で勝つために、フォームを矯正せずに「優勝」に特化した指導しちゃったことがあった。。

森永:
どっちがいいのかは分からないんだけどねー。
選手と指導者の利害関係は一致しているから。進路にも関わるし。

山田:
でも僕の指導は、
目の前の課題解決ばかり考える「応急処置な指導の連続」って感じがして反省(笑)

森永:
デンマークでは「いつでもハンドボール」をやろうとするんだ!
生活にハンドボールの接点が多いっていうのかな。今まで長期的スパンでハンドボールを練習してきたから、いつになっても前向きにハンドボールをやろうとする人が多いんだと思う!



ジュニアに、もっとチャンスを!

山田:デンマークの育成もっと教えて!

森永:何より「一貫指導」がしっかりしてた!

山田:
ジュニアからシニアまでってことね!
日本の高校生の試合はどんな感じなの?

森永:
地区ごとにリーグ戦とかかな。
でも高校生の大多数はほとんど試合できずに引退しちゃうんだよね。
そこに原石がいたらどうすんの!って話(笑)

山田:わかる!
バドミントンも大学生からリーグ戦があるんだけど、勝っても負けても試合数が多いのはいいなって思った!むしろ高校生にやらせてほしい笑

森永:「高校生は負けたら終わり」は可哀想な気もするね。

山田:
バドミントンの中学生には「初心者しか出場できない大会」というのを作ったりしてるんだよ!決勝戦とかすごくホッコリするらしい笑

諸永:それいいね!




伸びる時期に試合数が少ないジュニア世代。
今はまだ未開発な部分があったら。
今はまだできない部分があったら。
たとえこれから上手くなる選手だとしても、
おわり。





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大人になっても
バドミントンがしたくなる選手を増やしたいな。

今回の話から、
試合に勝てるように指導」だけでなく、
将来、伸び悩まない指導」も大切だと思いました!

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筑波大学バドミントン研究室
山田歩武


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