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伝わる文章とは?その11「読点の使い方(1)」

その4「音読のススメ」につながる話なんだけど、リズムを作るのは体言止めだけじゃあなくて、「、(読点)」の位置でも読みやすさは大きく変わる。

駄目な例を挙げると「私は、学生です」「卒業を祝うパーティが、催された」みたいに、短い主語の後、もしくは短い述語の前に「、」を打っちゃうやつ。「私は学生です」「卒業を祝うパーティが催された」で問題なく読める。

じゃあ、どういうときに「、」を打つかって言うと、1つは漢字やひらがな(カタカナ)が続くとき。「昨日県立高校卒業を祝うパーティが催された」なら「昨日、県立高校の卒業を祝うパーティが催された」にする。漢字が6文字以上続かないように工夫しよう。

とはいえ「じゃんけんにはいろいろな呼び方があって」みたいな文は微妙で、「じゃんけんには、いろいろな呼び方があって」にするとリズムが悪くなっちゃう。そんなときは「じゃんけんの呼び方にはいろいろあって」みたいに言い方を変えちゃうとか。

逆に、「、」を入れないと意味が変わっちゃうときもある。よく例文として挙げられるのが「ここではきものを脱いでください」ってやつ。「ここで、はきものを脱いでください」なのか「ここでは、きものを脱いでください」なのかわからん、ってやつだ。まぁ「漢字で『履き物』『着物』って書けよ」ってぇ話なのだけれど。

別の例を挙げると「逆に組み立ててはいけないものもある」なんてのもありそうだ。そのままだと「逆さに組み立てちゃあ駄目」って意味だけど、「逆に、組み立ててはいけないものもある」だったら、「組み立てたほうがいいものがある一方で、そもそもで組み立てちゃ駄目なものもある」って意味になる。

もう1つ、文章の長さに関係する「、」の打ち方もあるのだけれど、長くなるのでそちらは次回に。

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