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「そんなものあったっけ?」なチュートリアル作り 〜無視する人から学ぶ〜

ゲーム開発でよく思うことがある。そんなに説明しなきゃダメ?っていう憤り。コレ、ゲームの説明書が消えた時からのジレンマなのかもしれない。

説明書からチュートリアルへ

今はチュートリアルって言葉が一般的になった。
当たり前だがゲーム初回プレイ時にチュートリアル表示はつきもの。でも実は、このチュートリアルってUIデザインとしては、あまり面白い作業ではないクセに意外と大変な作業なのだ。

ゲーマー視点で見てしまうとコレ、過保護じゃない?と思えるようなバカ丁寧な表現も多い。でも必要だから作っているのです。

なぜなら世の便利さに抗うようにインフォメーションを無視する人が多いから。

最近は国民の大半がスマホ持っているし、公共施設のインフォデザインも昭和(僕は昭和世代)と違って非常に親切。中には洗練され過ぎて分かりにくいものもあるが総じて親切だと思う。

だけど世の中には、スマホやインフォに目もくれず我が道を行く人々がいる。

今日は、いたるところで見かけるそういう人から学ぶことがあるかもと考えてみる。

無視する人々

普段、身の周りで見かけるインフォを無視する方々。
以下はその一部。

・トイレの表示錠を確認せず開けようとする

・売り場のインフォは一切無視で全て店員に聞く

・スマホ片手に道を尋ねる

・行き先だけ伝えて行き方を駅員さんに聞く

・バスに乗り込んで運転手さんに行き先を聞く

・コンビニの店員さんに道を聞く

・さらに売り物の地図片手に道を聞いてくる

・本屋さん入店直後に目当ての本の在処を聞く

・食券を買わずに着席してメニューよこせと言う

みなさんも上のような方々を目撃したことがあるかもしれない。極端な例なので、そもそもモラルの問題ってものもあるが今日はその話しはスルーします。

こういう方々は自分で情報を探さない。
だから目の前に書いてあっても読まない。
考えるのは放棄している。
だからきっと説明書があっても開きもしないだろう。

こういう方々もお客さん

だけど自分達の開発するコンテンツが届く先にもこういう方々がいるのかもしれない。

そんな人達にこそチュートリアルという形は有効なのかもしれない。
まとめて書いてあったら余計読まれない説明書よりも都度、小分けに必要事項だけを説明してくれるチュートリアルは見てしまうだろう。

でも、結局は読まずにスキップボタン連打だろうな…

やはりポップアップに文章って形はダメだろう。
でも最近のゲームは巧妙になって来ている。まだ一部だけど。

「そんなものあったっけ?」が理想となるチュートリアルを,どのようにデザインすべきか

これは凄くいい記事。
登壇者の表情が印象的だが内容は真面目だ。

ポップアップをどんなに工夫してもスキップがある以上、連打されたらそれまで。頑張って作ったのに見られずにスキップされちゃたまらない。

だからインフォグラフィックではなく、
「ゲーム体験を通じて徐々に学ぶ」
が最善なのだ。

これは言い換えると
「チュートリアルが存在しないゲーム
ってことになる。

ゲーム体験に紛れ込んだ形なら文字通り身体で覚える形で説明ができる。ゲームによってはコレが難しいのだが、それこそ腕の見せ所なはず。
これからのゲームはこう在りたい。
と思わせてくれる記事でした。

チュートリアルって言葉すら無い方がいい

チュートリアルって意識し出すとどうしても説明がましくなる。
本当は、チュートリアルって言葉すら無くなってしまうのが望ましいのかもしれない。
世の中のインフォの考え方も見直す時なのかもしれないよ。

というお話しでした。

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