見出し画像

子どもから学ぶ体幹機能


この動画をぜひ見ていただきたいのですが、どうですか?
すごいですよね。赤ちゃんのこの立ち上がり能力。

これって、体幹機能がないと出来ない動きなんです。
座った状態から手を使わずに床から立ち上がる時、体重をお尻から足の裏に移していかないといけません。この時、背骨がまっすぐ起きて保持出来ていることが必須条件となります。(一度、背骨を強制的に丸めて床から手を使わずに立とうとしてみてください。立てませんから。)
この、背骨がまっすぐ起きて保持する機能が体幹機能です。体幹機能がしっかり働くことで、背骨が起き、骨盤の上に肋骨が乗り、その上に頭部を乗せることが出来ます。逆に言えば、骨盤の上に肋骨が乗ってない状態や頭が乗っていない状態ってかなり不安定なんですよね。不安定な状態では、人間余分な力が入ってしまって、背中の筋肉や足の筋肉を過剰に働かせて立ってしまいます。結果、肩こり、腰痛や足の痛みに繋がってきます。

では、赤ちゃんはこの体幹機能をどう獲得したのか?
それは、発達の過程です。
仰向けから寝返りうつ伏せになった瞬間に、初めて重力を経験します。重力に抗わないと顔が伏せてしまって呼吸出来ませんから。
ここから赤ちゃんVS重力の戦いが始まります。
うつ伏せの状態で頭を起こそうとまず、首の筋肉や脊柱起立筋を使って一生懸命、重力に打ち勝とうとします。そこで重力に打ち勝つ事ができると、次はもっと遠くへ行ってみたいなと欲が出てきます。じゃあ次は、手で支えてずり這いを始めるんですね。このときは、腕の訓練です。だんだん肩周りが鍛えられます。
すると、もっと早く動きたい欲が出てきて、足も蹴ってみようと思ってだんだんしているとお尻が浮いてきて、骨盤が上がった結果、足をお腹の近くに寄せることに成功し四つ這いを取ることが出来るんですね。
このハイハイ期に体幹がかなり鍛えられます。ハイハイを繰り返ししていくことで手と足をつなぐ体幹がどんどん安定してくる。肋骨と骨盤をつなぐ体幹がどんどん強くなってきた結果、そろそろ骨盤の上に重たい肋骨、頭を乗っけても大丈夫だよね?という気持ちになり(気持ちはわかりませんがw)よし、立ってみよう!と思うわけです。

つまり、赤ちゃんは体幹機能を鍛えるために段階的に色んな運動をして獲得しているんですよね。

年を重ねると体幹機能は落ちていく。

年齢を重ねていくと、体幹機能は落ちていき、骨盤の上に肋骨、頭が乗ってこなくなります。赤ちゃんの発達過程を参考にすると、やはり四つ這い運動というものは、手と足をつなぐ、肋骨と骨盤をつなぐ体幹機能をしっかり鍛えてくれるものだと改めて感じます。

便利な世の中ほど、四つ這いを取る重要性を感じる今日このごろです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?