地方移住して思う、東京で学んだこと
ある日、東京が嫌になった。
上京して9年経って、人があまりに多く、他人に無関心であり、空気が澱んでいる場所が多い東京が嫌になった。
そこで、私は新潟県長岡市に地方移住をした。
東京の会社に所属したまま、テレワークでの地方移住だ。
仕事面での刺激は今まで通りあるし、生活面でのゆるさや癒しは今までとは比べものにならないほど向上していてとても満足している。
しかしこの現状を手に入れられたのは、東京に身をおいたからだ。
東京に身を置かなければ得られないものが確かにあった。
東京に身を置かなければ得られないもの
それは生涯学習が大切だという事だ。
そして、これを得るために必要だったのは、圧倒的なスピード感とスキルを磨かなくては置いていかれるという危機感だったと思う。
この2点により自分を向上・進化させなくては適応できないと強く感じ、徹底的にスキルを磨くための行動を取り続けた。
スピード感と危機感
これは私がIT企業に属するシステムエンジニアであったという部分もあり、他の業種の方にはあまり該当しない部分もあるかもしれない。
東京のIT企業では、とにかく早く案件が生まれたり消えたりしていく。その中でたくさんの案件をこなすということは、常に楽をするために新しい技術を実験的に導入し進めていくようなことも多かった。
しかし、その新しい技術をキャッチアップできる力がなければ、その新しい案件に参加する資格すらない。システムエンジニアは基本的に案件に参加することで生活をしていくので、案件に参加できないということは、生活が困難になることを指し示す。(人の出入りの少ない安定した職場もありますが、それだと既に陳腐化した技術を使っているため、10年後には職を失ってしまう場合もあり得るなと考えて避けていました)
私は上京したての時、なんのスキルもなかったので、とにかく生活するために血眼で勉強をしていた。しかし、一人だとスキルを身につけるのも限界があり、挫折しそうになった時も多くあった。
そんな時、東京で発達したある文化が私を助けたのだ。
それが勉強会である。
勉強会
これはエンジニアだけの文化なのかもしれないが、日々発展していく技術やスキルにのみフォーカスをした自分の知識欲を満たすためだけの集まりが毎日のように展開されていた。
自分が欲しいと思う技術を取り扱う勉強会を見つけて参加することで、その新しい技術体験や経験・バッドノウハウを共有する場が常にあったのだ。
そこには会社のつながりや友人関係もなければ、利益関係もない単純な知識欲のつながりだけで成り立っているもの。
私はこの勉強会の存在を知り、技術力を高めていくことができるようになった。
勉強会で得たもの
勉強会で得たものはたくさんあるが、一緒に難しい技術を追っかけていく同類やライバルを得たこと。何よりも、効率の良い学習方法を得たことが一番大きかった。
僕の感じた効率の良い学習方法というものは、一過性のものではなく継続的に日々意識して技術や経験に触れ続けるというものであり、誰かから教わるだけでは得ることができないものでもあった。
それは自分で学んだことを誰かに教えるという行動のセットである必要があり、教える過程で発生する疑問に答えることでより自分の理解も深まったり、より良いシナジーを得る流れになっている。
つまり勉強会を開催すること・参加することが自分にとってもいい体験を生み出していることがわかった。
地方移住してからの現実
新潟県長岡市に地方移住してから、その勉強会がなくなった。地域の文化として、勉強会という概念そのものがなかったのだ。
そのため、上京したばかりの私と同じような焦りを抱える人が多いが、自分で勉強するしかないと思っている人ばかりだった。
しかし私は知っている。
自学だと効率が劣ること。勉強会は参加するだけではダメで、開催することでも学びがあることを理解している。
これからのアフターコロナでは、リモートワーク・テレワークが標準になっていく。私のように地方移住をして、好きな土地から好きな仕事ができるような時代になっていく。
そのためには、地方だから〜という気持ちではなく、スピード感と危機感も常にあってもいいと思っている。
しかしこの感覚は、初めから地方にいては得られない感覚であり、東京で戦ってきたからわかることなのかもしれない。
地方移住後のこれからの野望
私はこれからこの新潟県長岡市で暮らしていくが、スキル向上を諦めるつもりはないし、仕事を諦めるつもりも一切ない。
なので、自分が満足できる環境を自分で作るために、勉強会という文化をこの街に根付かせてやろうと考えている。
これから大変なことも多いかもしれないが、勉強会を開催するだけでも自分の学びになると東京で学んでいるので、私はこれからもスキルを磨いていけるだろう。
上京してよかったこと
生涯学習は最高だ。
バボでした。
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