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ポップくんで泣いた話

【1.前置き】

ドラゴンクエストダイの大冒険というマンガをご存知だろうか
王道の主人公が仲間と共に冒険し、苦悩し、魔王を倒す旅をしていく物語りだ。

ボクは先日、久しぶりにこのダイの大冒険(以下ダイ大)のアニメを見て、号泣してしまった。

そして、隣に座っていた妹にドン引きされた。

今回はダイの大冒険のアニメがリメイクされるということで、是非、ご覧頂きたく、筆をとった。


【2.ポップのプロフィール】

では、ポップくんとは何者か、といえば

ピンチになったら、
仲間を置いて真っ先に逃げる

そんな、キャラクターだった。

当時、担当編集に
「このポップってやつ、人気ないし、殺しちゃいましょう。」
と言われていたような、へっぽこキャラクターだ。

主人公の兄弟子で、弱虫、ズルくて、情け無くて、直ぐ調子に乗って、ピンチになったら、
仲間を置いて真っ先に逃げる

主人公ダイの大冒険の始まりから終わりまで、ポップは主人公ダイの大冒険における、ちっぽけな脇役だ

(タイトルは回収した)


ポップは田舎の武器屋で生まれた。
彼は、既に勇者が魔王を倒して数年後の、比較的平和な世の中の田舎町で育ったのだ。

父親は職人気質で弱虫のポップを怒鳴るし殴る。
母親は優しい感じの人で、ポップはひとりっ子。

そんな環境の中、魔王を倒したカッコイイ勇者が、町に訪れ、憧れてしまったポップは周囲の反対を押し切り、勇者の弟子になる。

10歳前後の子供が、魔物のうろつくこの世界で、一大決心をしたものだと感心する。


【3.男の中の男 ポップ】

少々前置きが長くなってしまった。

ポップはその後、何度も挫折を経験しながら成長していく。

遂には、世界最強の大魔法使いとして、勇者ダイと共に大魔王との最終決戦まで戦い抜いた。

だが、彼は最後まで、あくまで普通の、ちっぽけな人間だったのだ。

そこに、ポップの魅力がある。


【4.成長したポップ】

大魔王との決戦、その場には、
1.神の生み出した「伝説の勇者」
2.魔物と先代勇者に育てられた「天才剣士」
3.先代勇者の仲間を両親に持つ「サラブレッド武闘派僧侶」
4.元魔王軍百獣魔団長(つよい)「男の中の男」
etc…

名実共に才能に選ばれた特別な戦士たちだけが立っていた。
ただひとりを除いて…。

そう、世界の命運をかけた最終決戦において、たった1人だけ混ざっていた凡人。
それこそが、何を隠そう先述したポップなのである。

才能がない。根性がない。正直ダメダメかっこ悪い。
あのポップが、成長した姿が、そこにはあった。

【5.ポップは俺たちだった】

おそらく、ジャンプを読む少年において、生まれながらの「伝説の勇者」や「天才剣士」、「みんなの憧れクロコダイン」のような子供は、少数派ではないだろうか。

実際私も、伝説の勇者ではなかった。

私はずっと、物語の主人公になりたかった。
伝説の勇者になりたかった。
天才剣士になりたかった。

だが、どうあがいても私は、平凡でちっぽけな人間だったのだ。

ビビリで、すぐ逃げ、かっこ悪い、ポップこそが、本当の、等身大の自分だった。

ポップは、才能がない。根性がない。と言われながら、命をキラキラ燃やして生きた。
「世界最高の選ばれた存在」に立ち向かっていった。


これから、魔王軍のような社会に立ち向かっていかなければいけない子供達にとって、
現実の世界では「伝説の剣」も「突然目覚める秘められた力」も助けてくれない。

今まで憧れてきた勇者の生き方は参考にならないのだ。


【6.ダイの大冒険はポップの物語】

ポップはいつだって勇気を持って、「ひ弱でダメな自分」を愛し「普通の自分」の出来ることを探して、泣きながら心を燃やしてきた。

一生懸命生きていた。

勇者の物語を読み進めていく内に、わき役であるポップの、
彼の弱さ、純粋さ、優しさに、心を惹かれるようになった。

正直者が馬鹿を見る世の中で、沢山の理不尽、報われない努力、悲しみ、苦しみを感じる事は、少なくないと思う。

むしろ、全く感じないという人は、「選ばれた側」ではないかと思う。

今でも挫けそうになると、思い出す。
精一杯自分の人生を生き抜いた、ポップのことを。

【おわりに】


って、アニメリメイクするって言うから頑張って描いたんだけど、ぜーんぜんまとまんないの!ぜーんぜん!途中クロコダインの話書きたくなってたもの。

知ってる?クロコダイン!
すーぐ重傷を負うんだけど、クロコダインは男の中の男だから
「なにっ!?あのクロコダインが!?」
「クロコダイン程の男がそれほどまで…!」
「クロコダインが認めた!?」
ダイの大冒険の価値観はクロコダインを中心に回っていると言っても過言ではないのです!!

そのクロコダインが最も高く評価した男のひとりが、ポップって言ったら、
ポップの魅力が、皆さんにもお解り頂けるのではないだろうか。

むしろ私の長い文章よりよっぽど分かりやすくて説得力も有るのはナイショ。

最後までお読み頂きありがとうございます!

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