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too late

もっともっと
深く深く落として欲しい
漂うビートの間に
立ち込める闇に
破れそうな粘膜の奥に
痛みを伴う自傷の果てに
フェイクが存在し得ない目が眩む世界に

何処を探しても居なかった
何処を探しても何もなかった
だから私は踊る体の中を探すことにした
刻むリズムの隙間に降りてみた
そこにあったのは小さな林檎の木だった
台も使わず手に届きそうな実の中のうちで一番高いところにある林檎を手にした
小粒ではあったけどそれなりに甘かったんだ
でも、わかっている
遅すぎたのだ
もう1秒早ければ
もう一言あれば
もう一センチあれば
きっと届いたのだ
あの光のような果実に

見ていただけたことが、何よりも嬉しいです!