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やってきました神保町

先日、友人と東京に行った際に初めて訪れた神保町。

何となく敷居が高い気がして、いつも名前は出ても行くには至らなかった町。

今回も行く予定には無かったのだが、東京を離れる日、帰りの新幹線の時間まで何をしようかという時に思い立ち、いよいよ憧れの神保町に足を踏み入れたというわけだ。

地下鉄の駅に着き、すれ違うスーツ姿の人達を見ては大手出版社の方かしらと友人とコソコソ。
完全に浮き足立っていた。

駅から出て町を歩けば見渡す限りの古本屋。
何となく知ってはいたが、実際にその場に降り立つと圧巻だ。

高そうな本がずらりと並び、店の中に入るには躊躇してしまう所もたくさんあったが、外から眺めるだけでも楽しく胸が躍った。

店外に並べてある古本を見るともなく手に取ったり、古い映画のパンフレットやチラシを眺めたりしていると、あっという間に時間が過ぎていった。

地図をもらい、前から行ってみたかった店を探すも辿り着くまでに迷いに迷い、そんな中で偶然これまた行きたかったカフェに行きつく。

コーヒーを飲みながら周りを見渡すと、様々な年齢の人達がそれぞれの時間を過ごしている。
買ったばかりの本を嬉しそうに眺めている人がいたり、一心不乱に本を読んでいる人。

何だか神保町特有の匂いがする様な、そんな時間が過ぎていく。

カフェを後にし駅に戻る道までも、今度はここにも寄りたいと思ってしまう店と出会える。

次にこの町を訪れるのは、いつになるのか。
また一つ東京に来る楽しみができた。

また来ます。
誰に、何に言うともなく呟いて町を後にした。 

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