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浮かんでは消えていく日々のあれこれ

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浮かんでは消えていく日々のあれこれ

最近の記事

荒ぶる鍋奉行

我が家では、私の帰りが遅い日は夫が夕飯を作るシステムになっている。 彼は料理するのが嫌いではないらしく、いつも一杯やりながら楽しんで作っているそうなので、こちらも大変助かっている。 助かってはいるが、私とやり方が違うために少々気になってしまう点がいくつかある。 まず、料理のレパートリーがないため、いつもレシピをネットで確認しながら作るのだが、材料を忠実に守らなければ作れないらしい。 つまり、ありあわせの材料で適当に作る事ができない。 私は買い物が面倒な時は家にある物で適

    • やってきました神保町

      先日、友人と東京に行った際に初めて訪れた神保町。 何となく敷居が高い気がして、いつも名前は出ても行くには至らなかった町。 今回も行く予定には無かったのだが、東京を離れる日、帰りの新幹線の時間まで何をしようかという時に思い立ち、いよいよ憧れの神保町に足を踏み入れたというわけだ。 地下鉄の駅に着き、すれ違うスーツ姿の人達を見ては大手出版社の方かしらと友人とコソコソ。 完全に浮き足立っていた。 駅から出て町を歩けば見渡す限りの古本屋。 何となく知ってはいたが、実際にその場に

      • 人生くらべ

        中学生の頃、仲の良かった友人が勧めてくれた本があった。 詩人の銀色夏生の本だった。 その頃は、あまり詩の意味等を求めずに眺めては、銀色夏生を読む自分に酔いしれていた。 そんな中で、つれづれノートという作品に出会った。 これは、彼女が日記のような形式で日々を綴っているものだ。 ◯月◯日 晴れ という風に本当に日記の様な文章が続いている。 私はこの作品をよく読むようになった。 人の日記を見ている様な妙な感覚があった。 気軽に読めるのもあり、何度も何度も読み返した。その内

        • お酒を飲む力

          私はお酒がめっぽう弱い。 しかし、見た目が酒豪の様に見えるらしい。 世間ではそういうの、ギャップがあって好感度が増したりするのだろうが、私の場合は飲めないと言うと、信じてもらえなかったり、え?何か可愛こぶってる?となってしまう。 アルコールに弱いのもあるが、喉も渇いていないのに、意欲的に水分を摂取する事が出来ない。だから本当に一杯で充分なのだ。 これ言うと、お酒飲む人に何言ってんの?と叱られてしまうのだが。 一時期は色々言われるのが悔しくて、たくさん飲める人が羨ましく

        荒ぶる鍋奉行

          セルフヒーリング

          近頃は気温の変化も大きく、体調を崩す人も多いと聞く。 私ももれなく、その内の一人である。 頭が痛い、喉の違和感、胃の痛み。 上げればキリがないけれど、年齢もあるのか日々の体調変化が目まぐるしい。 薬を飲めばいいのだろうが、極力自分の力で切り抜けてみせると意気込み、ひたすら不調と向き合ってしまうのだ。 痛みや違和感と戦っている時に、いつも脳裏に浮かぶのは、こう出来たら楽になるのではないかという妄想。 例えば頭痛であれば、この痛みを引き起こす頭痛の糸みたいな物をこめかみ

          セルフヒーリング

          サンタなお年頃

          我が家に今年サンタはやって来るのか。 最近、最も議題に上がる会話だ。 小学校高学年の我が子、ただいま絶賛反抗期を迎えている。 反抗期を迎え、思春期に入った子供達にもサンタさんはやってくるのだろうか。 もしかしたら、反抗期を迎えてしまった子にはサンタさん来ないのかもしれないよ。 そう子供に伝えたところ、 何言ってんの!サンタさんは絶対来るし!! と言ってる事は何だか可愛いが激しく反論。 さすが反抗期。 でもさ、そうやってすぐにパパやママに言い返したり、文句言ったり

          サンタなお年頃

          私は起きている!

          疲れた。 今日も今日とて、満身創痍。 仕事から帰り、ご飯を済ませる。 明日の事を考えたら、ここは踏ん張りどき。 物凄い勢いで襲いくる睡魔を制して、お風呂に入らなければならない。  化粧を落とさねばならない。 頭を洗わねばならない。 体も洗わねばならない。 お風呂に入るってだけで、ミッションに満ち溢れている。 めんどくさい。 猛烈な睡魔に誘われるままに、この身をベッドへ投じたなら、どれだけ幸せなのだろう。 しかし、寝てしまえば最後という事は一目瞭然。 朝まで起

          私は起きている!

          忙しくしています

          全くもって忙しくしている今日この頃 自分の仕事に加えてイレギュラーに頼まれた仕事をこなさなければならず、毎日疲弊している。 忙しい日々が続き、疲れも溜まると気持ちも荒んでくるもので鬱々としてしまうものだ。 テレビをつければ前向きに!今日も笑顔でいきましょう!と励まされ、SNSなどではポジティブシンキングが成功への近道!ネガティブな考えはやめましょう!と諭される。 疲れたー 休みてー 何で私ばっかり あの人何もやってなくない? 私の頭の中はほぼネガティブで形成されてい

          忙しくしています

          Are you okay?

          私は英語が好きだ。 映画が好きで10代の頃から無我夢中で色んな作品を観た事が大きい。 映画を観る時はやっぱり字幕派。 俳優の表現力や声も存分に楽しみたいのである。 故にリスニング力は人並みにあると自負している。 部屋に閉じこもってばかりだったが短期間、海外でのホームステイも経験した。 しかし大人になり、英語と全く縁のない生活を長らくしていると、突然の機会に動揺し自分の思っていた実力が出せずに後悔してしまう結果になるのだ。 以前、娘と一緒にテーマパークに行った際に3

          Are you okay?

          忘れものは何ですか?

          「行ってきます」 そう言うと姿はみえずとも、どこからともなく聞こえてくる、いつもの声。 「行ってらっしゃい。今日は暑いよ!水分多めにとりなよ」 「行ってきます」 「行ってらっしゃい!帽子忘れてるよ!」   「行ってきます」 「プールの用意ちゃんと持った?」 「行ってきます」 「何か羽織る物を持っていきなさいよ」 ドアを開けると、いつの間にかすっかり冷たくなった風が、まだ日焼けたままの腕を通り過ぎる。 慌てて手にしていた上着を羽織った。 そうか。 季節は秋

          忘れものは何ですか?

          一日の終わりに

          さぁ今日を終えようと目を瞑る すると、今日を生きた残像がチカチカと瞼の裏側で騒ぎたてる それでもギュッと固く目を閉じると、残像達はパチンと弾けた 小さくまばらな光の粒になり、夢へと散っていく 私は途端に眠りへと落ちていく 小さな粒を消化しながら、蹴散らしながら またか、またかと朝を迎える その時まで

          一日の終わりに

          霧が晴れたら

          知らぬ間に蓄積されつづけた感情が、いつしか無となり虚しく私から溢れ続ける 泣く事にも問いかける事にも疲れて、ただ私は佇むだけ 受け流す事を覚えて、日常になる 溢れたものに溺れて、息をするために見上げれば嘘みたいに空は晴れていた こんなにも美しい景色の中に生きていた ただそれだけのこと

          霧が晴れたら

          日々日々

          毎日、目が覚める 起きたら一日が始まってしまう この世界に踏み出す覚悟 流れて辿り着く場所に自分の居場所があるのか 布団の中に深く深く潜り込み、昨日の眠りにつく、その時間まで戻れたら そんな私を世界は待ってくれず、朝のタイムリミットを知らせるアラームが鳴り続ける シーツから足だけを出し、今日の世界と接触してみる ひんやりと冷たい床が今日の長い一日を思わせる 深く息を吐いて、今日に飛び込むとしよう 覚悟はできた

          日々日々

          リュックの中身は

          我が家では、最近夕飯が済み、一息ついた頃に買い物担当である夫が何かしらデザート的な物を出してくるという事が続いてる。 反抗期真っ只中の我が子と少しでも交流のきっかけをと考えてのことなのかもしれない。 ある日はリュックから夕方のスーパーで値引きになっていた戦利品の和菓子。 また別の日はリュックから、会社の方から頂いた大きなシャインマスカット。 思わぬ大物に子供は大喜び。 その日も、何かしら出てくるかもしれないと私は内心期待していた。 ご飯が食べ終わり案の定、夫が動いた

          リュックの中身は

          激安スーパーの心得

          私は長い間、ペーパードライバーである。 ゆえに普段からの買い出し等は、自ずと徒歩か自転車になってしまう。 徒歩の場合、買い物の量が多いと腕が引きちぎらる様な思いをしなければならないため、雨でない限り自転車を使っている。 最近、できた激安スーパー。 自宅からは少し遠く、自転車で行けない事もないのだが、わざわざ暑い思いをして行くのも億劫で行った事はなかった。 先日、諸用のついでに公共交通機関を使って初めて訪れてみる事にした。 激安スーパーでなくとも、普段と違う店というだけ

          激安スーパーの心得

          ハエよさらば

          我が家の住人は虫が苦手だ。 私は田舎育ちゆえ、ある程度の虫には免疫というか慣れの様なものがある。 しかし、都会育ちの夫と子供は極端に虫を怖がる。 夏になると、いくら家中を清潔にしていても換気等のタイミングで小さな虫が部屋の中に入り込んでしまう事はよくある。 そんな季節に近づくと我が家には防虫グッズが溢れかえる。 全て夫が買い揃えた物だ。 匂いでおびき寄せ一網打尽なる商品があるかと思えば、虫が嫌う匂いで寄せ付けない等の相反する物まで、多種多様だ。 先日、1匹の蝿が我が

          ハエよさらば