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Jリーグの未来の話(続き)

明けましておめでとうございます。

前回昨年末にJリーグの未来について書きましたが、まだまだ書き足りないので続編をお伝えします。

企業名をチームに入れる?


いわゆる観測気球的な飛ばし記事のような形で、Jのチームが企業のスポンサードを大々的に受け入れるという話が昨年末にニュースとなりました。
(例のごとくすぐに事実無根だといった記事が出ましたが…)


これ考えた人大変でしたでしょうね。
でもよく出来ている部分もあり、日立柏レイソル、パナソニックガンバ大阪、楽天ヴィッセル神戸などは明日からこれで行けそうなくらい自然です。

ただチーム数が多い分スポンサーの歴史が長くない企業もあり、状況次第で撤退してしまいチーム名がころころ変わるということも考えられ、このままではちょっと賛成できません。

もちろんこれはただの案で、実際は企業とJチームの結びつきを強めることに対し世間がどのように反応するか試したんだと思います。
結果は反対意見が多かったようですが。

ただ私個人の気持ちとしては、チームとリーグを強くしていくためのチャレンジなら基本どんな案でも大歓迎ですし支持したいと思います。
詳細はあとで詰めればいいんです。


世界との大きすぎる差


昨年末浦和レッズが、サウジアラビアで行われたクラブワールドカップの準決勝でマンチェスター・シティと戦い、残念ながら0-3で敗退しました。

試合を見るとさすがのプレミアリーグ上位チームとのあまりにも大きな差に愕然としつつ、浦和の状況(2023年リーグ4位、失点数は最少だが得点数は8位)から考えて仕方がないと素直に感じました。

神戸やマリノスが出ていたらもう少し善戦したかもしれませんが問題はそこではなく、こういった頂上決戦では結局リーグのレベル差が如実に表れてしまうので、Jリーグのレベルが欧州より全然低いという当たり前の事実が証明されたと受け止めたほうがいいでしょう。

私の意見ですが、こういった世界への挑戦で今まぐれを狙っても仕方がなく、万が一勝てても偶然や運の要素が多く再現性がないため、リーグの継続的な強さに還元することができません。

鹿島が昔開催国枠で決勝まで勝ち上がりRマドリードに敗れましたが、その貴重な経験をJリーグは活かすことができませんでした。
それよりも、Jリーグが世界標準と近いレベルになれるように努力することが大事だと思います。


恐ろしいことに、マンチェスター・シティの年間総収入は1100億円近くで、たった80億の浦和の13倍以上となっています。
「たったの」と書いてしまいましたが、これでもJリーグでは1位で、2位の川崎を10億ほど離しています。

付け加えると、2022年のJリーグの総収入は1300億後半で、欧州のビッグクラブ2チームあれば確実に負けてしまう規模です…。
この大きな差はもはや各チームや選手の努力の差ではなく、構造的な問題と考えなければ説明がつきません。

欧州リーグは莫大な放映権料を得てこの収入を実現していますが、それは当然、リーグ・チーム・選手の魅力が高く、世界中で求められているからこそできることです。

ちなみに英プレミアリーグは1992年にスタートし現在まで30年かけて盤石な体制を構築しました。
日本は同じ時間をかけて全国各地にサッカーを普及させたのは良いことですが、プレミアリーグなどの欧州リーグにはまだ遠く及ばず、そろそろ新しい目標を立てなければいけない時期になっているのではないでしょうか。


例えば、今から10年で5大リーグ(イングランド・スペイン・イタリア・ドイツ・フランス)のすぐ下(ポルトガル・オランダ・トルコ等)になることを目指してプロジェクトを始めるなど、具体的かつ到達可能な目標を定めてほしいです。

上記によるとポルトガルリーグの市場価値は2200億円、オランダは1800億円、Jリーグは400億円と、4~5倍の開きがあります。

世界有数の経済規模を誇る日本と数十億の人口を持つアジア市場に積極的に展開すればすぐに倍くらいの成長は見込めるのではないでしょうか。
現在あまりに何もしていないので伸びしろが大きいとも言えます。


現在の日本のサッカーは、男子代表は世界一を視野に入れられるくらい強くなっていますが、Jリーグは世界のトップから大きく引き離され、強さだけでなく資金面でも圧倒的に差をつけられています。

でもここで焦って安易な打開策(迎合的な人気取り施策・継続性のない場当たり的イベント等)で消耗するのではなく、明確に世界との距離を把握し、現実的な目標を定め、追いつくことを宣言する、といった強い発信力を伴ったリーダーシップを発揮してほしいですね。



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