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水曜深夜にあなたを思い出す

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水曜深夜になると、あなたの事をよく思い出します。
あなたとの思い出がたくさん詰まった、水曜深夜のラジオを僕は一生忘れません。


アイドルとは無縁の生活を送っていた僕が、あるラジオ番組への投稿がきっかけで一人のアイドルを好きになり、ライブ会場に通うようになった。
彼女に出会うまで、僕は人生で一度もアイドルを好きになる事なんてなかった。
僕にとって彼女は、生まれて初めて好きになったアイドル。
そんな彼女が、今月アイドルを卒業する。
これは彼女に向けた、僕からのラストメッセージ。

最後に感謝の気持ちをたくさん伝えさせてください。

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2018年の春

水曜深夜1時過ぎ、僕はその日あるラジオ番組をたまたま聴いていた。
まさか偶然聴いたこのラジオ番組がきっかけで、ある一人のアイドルと5年間にも及ぶ壮大な物語がスタートするとは、この時予想もしていなかった。

その日僕が偶然聴いていたラジオ番組は、FMヨコハマで放送されていた「まよなかレコード」という番組だった。
番組名の通称は「まよレコ」で、パーソナリティーは「ゼアゼアゼアーズ」というアイドルグループの有坂玲菜が務めていた。
当時彼女の事は顔も名前も知らなかったけど、ラジオから流れてくる彼女の声が優しくて、そして温かくて、なんだかとても心が癒されたのを覚えている。
それから毎週水曜日になると彼女の声が聴きたくなって、寝静まった深夜1時にまよレコを聴くようになった。

番組を聴いているうちに、メールも送るようになった。
お便りが採用されると、ステッカーとチェキとお手紙がプレゼントでもらえた。
ステッカーとチェキにはサインが入っていて嬉しかったし、毎月変わるお手紙を読むのも楽しみだった。

それからしばらくして「ゼアゼアゼアーズ」は解散し、彼女は「ミグマシェルター」というアイドルグループへ移籍する。
名前も「有坂玲菜」から「レーレ」へ改名し、再スタートを切った。

ある日のまよレコで僕のお便りが読まれた時「いつもありがとうございます!」とレーレが言ってくれた。
ラジオネームを覚えてくれたのがとても嬉しくて「いつかレーレのライブを見に行ってみたいな。いつかレーレとしゃべってみたいな。」と、この時に初めて思った。

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2019年10月20日

この日は渋谷のタワレコで、ミグマシェルターの「TOKYO SQUARE」という新曲のリリイベが開催された。
僕はレーレに会うために、会場となった渋谷のタワレコ地下1階にあるCUTUP STUDIOに向かった。
今までアイドルのライブを見に行った事がなかったので、すごくドキドキしながら会場入りしたのを覚えている。
初めてのアイドル現場で緊張していた事もあって、僕は会場の一番後ろからライブを見る事にした。

リリイベがスタートして、レーレがステージ上に姿を現した。
「いつもラジオで僕のメールを読んでくれているレーレが目の前にいる…!」
毎週聴いているラジオ番組のパーソナリティーを初めて生で見られて、本当に感動した。
この日は初のアイドル現場という事もあり、特典会のルールがよく分かっていなかったので、レーレとは接触せずに帰ってしまったけど、憧れのラジオパーソナリティーを一目見れただけで満足だったし、帰り道は胸がいっぱいで幸せな気持ちに包まれていた。

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2019年12月7日

この日は、僕にとって一生忘れられない思い出の日。
なぜならレーレと初めて会話をした日だからだ。

この日、ミグマシェルターは渋谷gladというライブ会場でアイドルの対バンライブに出演した。
ライブでは、まよレコのエンディングテーマでもある「Parade's End」という曲をやってくれた。
いつもラジオで聴いている曲を目の前で聴けて、本当に嬉しかった。
ちなみに「Parade's End」はミグマシェルターの中で、僕が一番好きな曲。
まよレコの思い出がいっぱい詰まった、お気に入りの一曲なのだ。

ライブ終了後、初めてアイドルの特典会に参加した。
特典会とは、売店でチェキ券を購入すると好きなアイドルとツーショットチェキが撮れ、お話ができるというものだ。
僕はチェキ券を購入し、レーレの特典会の列に並んだ。
列はどんどん進んで行き、僕の順番がやってきた。

まよレコへ投稿して約1年半、憧れのラジオパーソナリティーと遂に対面する時が来たのだ。

僕「はじめまして、よろしくお願いします!」
レーレ「はじめましてさんですか?嬉しいー!」

初対面だという事を伝え、ツーショットチェキを撮った。
チェキには宛名付きでサインを入れてくれるので、レーレが僕に名前を聞いてきた。

レーレ「お名前は?」
僕「まよレコにメールを送らせていただいているブーメランチャンネルと申します!」
レーレ「嘘ーー!!嘘ーー!!本当ーー!?やっと会えたーー!!」

そう言いながら、何度も何度もハイタッチしてくれた。
まさかこんなに喜んでくれるとは思わなかったので、本当に嬉しかった。
そして「やっと会えた」というレーレの一言が心に沁みた。

レーレと初めて撮ったツーショットチェキがこちら。
1年半かかっちゃったけど、やっと会えたね。
この日かけてくれたレーレの一言一言が、今でも僕の宝物なんだ。
ねえ、レーレ。
この日の事覚えてる?
うちらが初めて会話した日だよ。
懐かしいね。

レーレと初めてチェキを撮った日から、僕はミグマシェルターのライブに頻繁に通うようになった。
なぜならミグマシェルターのライブが、とにかくかっこよかったから。
ミグマシェルターは「サイケデリックトランスでアタマぶっ壊れるまで踊れ!」をキャッチフレーズにしているアイドルグループで、とにかくダンスが凄まじくかっこよかった。
それまでアイドルに興味の無かった僕を一瞬で振り向かせるぐらいライブパフォーマンスが素晴らしくて、僕はミグマシェルターにすっかり心を奪われていた。

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ミグマシェルターのライブに通いながら、まよレコへの投稿も続けた。
レーレと直接会えた事で、まよレコへの投稿熱も上がり、以前より多くメールを出すようになった。
お便りが採用された時にもらえるノベルティグッズは、FMヨコハマの封筒で届いた。
この封筒がポストに入っていると本当に嬉しくて「どんなチェキが入っているのかな?今月のお手紙は、どんなイラストと文章が書かれているのかな?」とワクワクしながら毎回封を開けていた。
思い出の番組の封筒だから捨てられなくて、今でも全部大切に持っている。

ライブに行くとレーレはいつもまよレコの話をしてくれた。
「まよレコにずっとお便りを送ってくれていたブーメランが、こうやって実際に会いに来てくれた事が本当に嬉しかったんだ!見つけてくれてありがとうね!」と何回も言ってくれた。
自分が投稿しているラジオ番組のパーソナリティーから、こんな素敵な言葉をかけてもらえて本当に幸せだった。
だから何回言われても、毎回とても嬉しかった。

レーレが教えてくれたまよレコのエピソードの中で、特に印象に残っている話がある。
それは番組に届いたリスナーからのメールを、レーレは毎回全て読んでいたという事だ。
僕はてっきり番組のスタッフが選んだメールを、レーレが本番で読んでいるのだと思っていた。
しかし実際は、レーレとゲストのアイドルがまず最初に全てのお便りに目を通して、読みたいなと思ったお便りに印をつけてスタッフに渡していたそうだ。
そこからスタッフの方が更に選別して、実際に放送で読むメールが決まるという流れだと言っていた。
まさかレーレが全てのメールに目を通しているとは思わなかったのでビックリしたし、メール選びの為に毎回ラジオ局に早い時間から入っているという話を本人から聞いた時「ラジオの仕事を本当に大切にしてるんだな」と思って、リスナーとしてとても感動した。

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まよレコの収録は二本撮りで、隔週火曜日に行われていた。
レーレへの質問メールは、日々思いついた時にストックしていたので、毎回準備万端だった。
一番大変だったのは、ゲストへの質問メールだった。
ゲストの発表は、ラジオ収録の前日の月曜日の夜に、レーレのツイッターで毎回告知されていた。
その告知があるまで、誰がゲストで来るのか分からないため、事前にメールを準備する事が出来なかった。
だからレーレがゲストを発表した瞬間から、質問メールを考える事になる。
しかもお便りの締め切りは、翌日火曜日のお昼まで。
つまりゲストへの質問メールを考える時間が、とにかく短かった。
もう本当に時間との戦いだった。

僕はゲストが告知されると、急いでそのアイドルのツイッターやインスタやブログを細かくチェックしてネタを探し、質問メールを毎回作っていた。
これが結構時間のかかる作業で、本当に大変だった。
毎回夜遅くまでメールを作っていた覚えがある。
レーレのゲスト告知が日をまたぐ事もあって、そういう時は眠い目をこすりながら、深夜に延々とメールを作っていた。
まよレコへ投稿した翌日は、寝不足だった思い出しかない(笑)

でも、何故そこまでして毎回メールを送っていたかというと、レーレが好きだったから。
もうその一言に尽きる。
もしもレーレじゃなかったら、こんなに投稿をがんばれなかったと思うし、途中で投稿をギブアップしていたと思う。
それぐらい僕にとって「まよレコのレーレ」の存在は大きかった。

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2020年3月15日

レーレとの思い出はたくさんあるけど、この日の出来事も忘れられない。
この日、ミグマシェルターのメンバーのタマネちゃんの生誕ライブが高円寺HIGHで行われた。
ライブ前に会場付近を僕が歩いていたら、道路の反対側から「あ~~~!」という女性の声が聞えてきた。
パッとそちらの方を向いたら、レーレが立ち止まりながら笑顔で手を振ってくれていた。
周りにはミグマシェルターのメンバーもいてコンビニの袋を持っていたので、多分みんなで買い出しに行った帰り道に、僕に気づいてくれたみたいだ。
ライブ前のプライベートな時間だったし、そもそも僕がレーレに気づいていなかったし、道路の反対側にいてすれ違う事もないから、別に声をかけてくれなくても大丈夫だったのに、レーレはわざわざ足を止めて僕なんかのために声をかけてくれた。
すごい優しい人だなって思ったし、この時本当に嬉しかった。
その日のライブ後、特典会でもちろんレーレにお礼を言った。
レーレはニコニコしながら僕の話を聞いてくれた。

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まよレコへ投稿しながら、ミグマシェルターのライブに通う生活は、本当に充実していて楽しかった。
レーレとの思い出もどんどん増えていった。
しかし、そんな楽しい生活は長くは続かなかった。
コロナが流行し、ミグマシェルターのライブが立て続けに中止になった。
しばらくして、ようやくライブが再開しても特典会は行われず、レーレと直接顔を合わせる機会は全くなくなった。

そんな時期の唯一の救いは、まよレコだった。
直接会えない日々も、水曜深夜1時にラジオをつければレーレはそこにいてくれた。
ラジオ越しに、楽しい話をたくさん届けてくれた。
僕のお便りも本当にたくさん読んでくれた。
メールを通してだけど、レーレと会話ができていたから「コロナが収まるまでは、まよレコを支えに頑張ろう!」と思っていた。
そんな矢先、なんの前触れもなくまよレコの番組終了が突然発表された。

本当にショックで頭が真っ白になった。
僕とレーレはまよレコで通じ合っていた部分が大きかったと思うので、なんか二人の関係が全てが終わってしまうような気持ちになって、本当に寂しくなった。
そして突然の番組終了発表だったため、まよレコの収録もあと一回しかなく、最後の収録は3本撮りという事も分かった。
僕は最終回の放送用に、レーレに今までの感謝の気持ちを込めたメールを送った。
メールを送り終わった後「もう二度とまよレコにメールする事はないんだよな…」と、とてつもない悲しみに襲われた。

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2020年9月30日・AM1:00

まよなかレコード最終回の放送がスタートした。
最終回はスタジオに、ミグマシェルターのミミミユ・ユブネ・タマネの三人がゲストとして登場した。
ブラジル・ナーナナラの二人もコメントで参加し、メンバー全員でまよレコ最終回の放送に臨んだ。


最終回という事もあり、本当にたくさんのお便りが届いたと放送内でも言っていたが、ありがたい事にそんなお便りの中から僕のメールを採用してもらえた。

レーレが「ペンネーム・ブーメランチャンネルさんからです!」と言った後、すぐにお便りを読まずに「もうたくさんね、たくさんお便りいただきました!毎週本当にありがとう!」と感謝の気持ちを一言付け加えてくれてからメールを読んでくれた。
その心遣いが本当に嬉しかった。

最終回で読まれたメールがこちら。
このメールを、レーレが実際にラジオブースで読んでくれた。
メールには今までにもらったステッカーの写真も添付した。

この写真をレーレが他のメンバーに見せながら「見て、何枚あるんだろう?すごーい!めちゃめちゃお便りを送ってくださって、本当にありがとう!」と言ってくれた。
他のメンバーも驚いてくれたり、褒めてくれたりしてくれて、本当に嬉しかった。

AM1:30
まよなかレコード最終回の放送が終了した。
レーレを知ったのも、レーレを好きになったのも、全部まよレコがきっかけだった。
僕はまよレコを聴くまで、アイドルに全く関心がなかった。
だから普通に生活していたら、僕とレーレは一生出会わなかったと思う。
でも、そんな二人がラジオを通して偶然出会った。
二人が出会ったのは、本当に奇跡だったと思う。
そんな奇跡のような出会いをくれた「まよなかレコード」には感謝の気持ちでいっぱいだ。

ねえ、レーレ。
まよレコでこんなにもたくさんのチェキもらったよ。
お手紙も全部大切に持ってるよ。
本当にたくさんお便り読んでくれたよね。
ありがとう。
まよレコの事、一生忘れないよ。

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まよレコ最終回の放送から約2週間後。
レーレがツイッターでリプ返企画をやってくれた。
僕は最終回でお便りを読んでくれたお礼をメッセージした。
するとレーレが「また絶対いつの日かラジオ番組持つ事ができるように頑張るね!!」と言ってくれた。
レーレもラジオの仕事が好きだとよく言っていたから、いつかまたレーレのラジオが新しく始まり、まよレコの時みたいにメールを送れる日が来ればいいなと思っていた。
そんな日が来るのをずっと願っていた。
でもその願いは夢で終わってしまった。

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2023日1月9日

この日、僕は横浜へ急遽向かっていた。
本当はこの日、別の用事があったけどキャンセルして横浜へ向かった。
横浜へ向かわざるを得ない大事件が起きたからだ。

前日行われたライブ中に、レーレの口から卒業が発表された。
僕は居ても立っても居られず、この日ミグマシェルター が出演する横浜の1000CLUBというライブ会場へ向かった。

ミグマシェルターのライブを見ながら、自然と涙が溢れてきた。
「もうこうやってレーレを見る事が出来なくなっちゃうんだよな。」
そう思うと涙が止まらなかった。

ライブが終わって特典会の時間。
僕はその日、まよレコで今までにもらったステッカーを全部持って行った。
まよレコを収録していた横浜の地で、まよレコのステッカーを持ちながらレーレと一緒に写真を撮った。

本当はコロナが明けて、お互いにマスク無しでチェキが撮れるようになった時に、二人でステッカーを半分ずつ持ちながら撮るのが夢だったんだけど、レーレが卒業すると聞いて、もう時間がないと思ってこの日に写真を撮らせてもらった。

まよレコのステッカーの束をレーレに見せながら「こんなにたくさんメールを読んでくれたんだよ。本当にありがとうね。」
僕はそう感謝の気持ちを伝えた。
レーレもステッカーの束を見ながら喜んでくれた。

「まよレコを収録していた横浜で、まよレコのステッカーを持って写真が撮れて、なんか嬉しかった!」と僕が言うと、レーレも笑顔で「それな!それな!」と言ってくれた。
レーレがステッカーを見ながら「懐かしい〜!このデコってあるステッカー、後半の頃のやつだよね?」と言った。
まよレコの最後の方は、ステッカーにサインだけでなくシールを貼ってデコレーションもしてくれていた。
そんな懐かしのステッカーを二人で見ながら、まよレコの話をずっとしていた。

ねえ、レーレ。
まよレコが終了してもう2年以上経つのに、いつもうちらまよレコの話してるよね(笑)
この日もずっとまよレコの話してたね(笑)

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2023年4月8日

この日、レーレ卒業東京公演が新宿BLAZEで行われた。
とにかく凄まじく感動的なライブだった。
レーレの盟友たちが大集合して同じステージに立ち、レーレの卒業ライブを盛り上げようと全員がめちゃくちゃ気合が入っているのが分かった。
そしてレーレ自身も周りに負けないぐらい魂のこもったパフォーマンスを見せてくれた。

個人的に一番胸が熱くなったシーンは、ベルハーのライブ中の出来事。
最初は5人でパフォーマンしていたのだが、途中でメンバーの2人が急にステージからいなくなった。
ステージ上には、レーレと、朝倉みずほと、カイちゃんが残された。
この3人は、ゼアゼアゼアーズの元メンバーだ。
すると会場にゼアゼの曲が流れてきて、当時のメンバー3人でゼアゼアの曲をやってくれた。
僕がまよレコを聴き始めた頃、レーレはゼアゼアのメンバーだった。
しかし僕がライブに行くようになった時には、すでにミグマシェルターの一員になっていた。
だから「一度でいいからゼアゼアのライブ見たかったな。もっと早くレーレに会いに行けば良かったな。」とずっと後悔していた。
そんなゼアゼアのレーレをこの日見られたのだ。
しかも当時まよレコでよく流れていた「スナッキー」という曲もやってくれた。
まよレコを聴き始めた、レーレと出会ったあの頃にタイムスリップしたみたいな感覚になり、感動して自然と涙が流れてきた。

このチェキの3人が、まさか2023年に同じステージに立ち、ゼアゼアの曲をやってくれるだなんて想像できなかった。
とっても嬉しいサプライズだった。

この日はレーレとみずほちゃんの特典会に参加した。
レーレは卒業公演という事もあって列がめちゃくちゃ長くて、接触時間も超高速だったから感想を全然言えなかった。

だからその分、みずほちゃんにたくさん感想を伝えた。
「まよレコを聴き始めた頃、レーレとみずほちゃんはゼアゼアで同じグループだったけど、自分が現場に通い出した頃には別々のグループになっていたから、そんな二人が今日同じステージに立つのを初めて見られて感動したよ!ゼアゼアの曲聴けて嬉しかった!」
レーレの卒業公演で感極まっていたのもあったし、レーレとみずほちゃんが一緒にゼアゼアをやっているのが見られて感動しているのもあって、自分でも目がうるうるしてるのが分かってたんだけど、みずほちゃんから「目がうるうるしてる」って言われて恥ずかしかったな(笑)

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2023年4月10日

僕がレーレと会った最後の日。

この日、渋谷のタワレコ地下1階のCUTUP STUDIOで行われた、ミグマシェルターの「OZ one」のリリイベに僕は向かった。
思い返せばレーレに初めて会いに来たのも、この会場だった。
出会いと別れの会場が偶然一緒で、なんか不思議な感覚になったし、初めてレーレに会いに来たあの日の事を思い出して、いろいろ懐かしくなった。

そしてライブがスタートした。
僕は前から2列目の場所から見ていたのだが、レーレの立ち位置がちょうど僕の目の前になる事が多く、手を伸ばせば届きそうなぐらいの至近距離からレーレのダンスを見る事ができた。
こんなにも近くでレーレのパフォーマンスを見たのは初めてだった。

レーレのダンス、本当にかっこよかった。
激しさの中にも丁寧さがあって、そして美しかった。
「69」という曲の見せ場でもある、間奏部分でダンスするレーレが、本当に僕の目の前にいて、まるで自分のために踊ってくれているのかと思うぐらい、僕の真正面でずっと踊り続けてくれた。
あの時の光景は一生忘れない。
レーレのダンスを、しっかり目に焼き付けた。
ねえ、推しメン。
最高にかっこよかったよ。

ライブが終わり特典会が始まった。
僕はまず、ミグマシェルター全メンバーと囲み写真を撮らせてもらった。
レーレと僕の思い出の一枚に、ミグマシェルターのみんなも一緒に写ってほしかった。
レーレは僕が生まれて初めて好きになったアイドルであり、ミグマシェルターは僕が生まれて初めて好きになったアイドルグループでもある。
だからどうしても最後に、レーレも含めたミグマシェルター全員と一緒に写真が撮りたかった。
ちなみにこれが、僕とレーレが撮った最後の写真になった。
レーレが生きた証でもあるミグマシェルターのみんなに囲まれて、最後の写真が撮れて嬉しかった。
写真を撮り終わった後、僕はレーレに話しかけた。

今日がレーレと会う最後の日だということ。
まよレコでもらったステッカーやチェキは一生の宝物だということ。
でも一番の宝物は、こうやってレーレと一緒に過ごせた日々だったということ。
まよレコを通してレーレに出会えて良かったということ。
アイドルとしても、ラジオパーソナリティーとしても、めちゃくちゃ好きだったということ。

思いの丈を全部しゃべった。
僕がレーレに感謝の気持ちを伝えていたら、メンバーの一人が「泣いちゃうよ…」と言ってくれた。
僕なんかの言葉で、そんなふうに感情が揺らいでくれたのが嬉しかった。
ミグマシェルター全メンバーとの特典会が終了した後、僕はレーレ個人の特典会列に並んだ。


レーレと本当にサヨナラする時が来た。
まよレコを聴き始めたのが2018年の春だから、約5年間の付き合いだった。
まさか5年前に偶然聴いたラジオ番組がきっかけで、こんなにも一人のアイドルを好きになるだなんて思っていなかった。
レーレと一緒に過ごせた5年間は本当に楽しかった。

最後の特典会では、レーレに動画撮影をお願いした。
レーレはラストメッセージでこんな事を言ってくれた。

「ブーメランが初めてまよレコで知ってくれて、実際に会いに来てくれたのはすごく嬉しかったし、一言一言の思い出だったり言葉が、レレちゃんの力になりました!本当にありがとう!」

その後に、二人で最後の会話をした。
やっぱりまよレコの話になった。
レーレが「まよレコがあったから、うちら絶対忘れないよね!」と言ってくれた。
大好きだったラジオ番組のパーソナリティーから、こんな嬉しい言葉をかけてもらえるだなんて、僕は幸せ者だ。
そして僕が昔書いたレーレのnoteの話になった。
そのnoteを書いた当時レーレがすごく喜んでくれたのが嬉しくて、今もずっと心に残っている。
だから「昔書いたレーレのnoteも、時々読み返してくれたら嬉しいな!」と言ったら、レーレがそのnoteに対する感謝の気持ちを再び伝えてくれた。
僕はその言葉が嬉しくて「最後にもう一回note書いてもいい?」と聞いた。
するとレーレが目を大きく開けながら「絶対読みたい!!」と笑顔で言ってくれた。
これが僕とレーレの最後の会話になった。

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ねえ、レーレ。
約束通りnote書いたよ!
見てくれてるかな?
このnote届いているかな?

最後に会った次の日にリミスタの配信があったじゃん?
その時にレーレが俺にメッセージを伝えてくれた後、思い出したかのように「あっ!ブログ待ってます!」って最後に言ってくれたじゃん?
noteを書くって約束した事を覚えていてくれて、とっても嬉しかったんだ。
だから、心を込めて最後のnote書いたよ。

ねえ、レーレ覚えてる?
昔さ、クラファンのリターンで俺にお手紙書いてくれたじゃん?
レーレが、まよレコと俺の思い出をいっぱい書いてくれてすごく嬉しかったんだ。
だから今度は俺の番だと思って、まよレコとレーレの思い出をたくさん書いたよ。
「まよレコを通してブーメランと出会えて本当に感謝してるし、初めて会いに来てくれた時すごく嬉しかったんだよ!」って何回もレーレ言ってくれたじゃん?
最後に会った日にも言ってくれたよね。
あの言葉、何回言われても本当に嬉しかったんだ。

だから最後に俺からも言わせて。
俺もまよレコを通してレーレに出会えて本当に感謝してるよ。
だってレーレは、こんなにもたくさんの思い出を俺に作ってくれたんだよ。
レーレと過ごした5年間は、俺の人生の宝物だよ。
出会ってくれて、本当に本当にありがとう。
出会った日からずっと、世界一の推しメンだったよ。


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水曜深夜になると思い出す人がいる。
5年前、ラジオで偶然出会った一人のアイドル。
ラジオから流れてくる彼女の声を聴くのが本当に好きだった。
今でも水曜深夜になると、彼女の声を時々聴きたくなる。
そんな時は、まよレコの放送を録音した過去の音源をよく聴いている。

こんばんは、時刻は1時になりました!
FMヨコハマ・まよなかレコード、DJの仮眠玲菜 a.k.a ミグマシェルターのレーレです!
このまよなかレコードは、私仮眠玲菜がゲストをお迎えしながら、フワフワッとお送りする30分間です!
どうぞ最後までお付き合いください!


水曜深夜に、この声を聴くのが生きがいだった。
レーレは、僕が心の底から愛したアイドル。
まよレコは、僕が心の底から愛したラジオ。
たとえレーレがアイドルを卒業したとしても、レーレとまよレコの記憶は、僕の心の中でこれからもずっとずっと生き続ける。

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