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産前産後の男性について考える【※お知らせあり】

きっかけがあり、1冊の本を読んだ。

著者は、福岡市有数の産婦人科・東野産婦人科の院長である、東野純彦氏。
(何の誇張もなく、私の周囲のお母さん方の半分ぐらいが「うちは東野さんよ」と言うぐらい、福岡市の産婦人科と言えば東野産婦人科だと思っている。我が家は第一子第二子ともに別の産院さんにお世話になった、残り半分の方。)

タイトルの通り、内容は「世の夫たちよ、産後の妻には心身いろんな変化があるから知っておきたまえ」というもの。
なのだけれど、決して説教じみたものではないので、どうか構えず、世の夫たちである方々にはぜひご一読いただきたい。

医学的見地からだけでなく、多角的に産後のあれこれが書かれており、シンプルに勉強にもなる。
妊娠出産を経験した一当事者としても、「あの寂しさはこういうことだったのか」「確かに夫とこんなすれ違いあったな…」と納得する部分も多く、まるであの時の答え合わせをしているかのような感覚で首を縦に振りまくりながら読み進めていった。

が、私が一番衝撃を受けたのは、最終章である第5章。

第4章までの世の夫たちへの「妻のことを知っておきたまえ」に、「あなた自身のことも知っておきたまえ」が加わるのだ。

「男性の産後うつ」「パタニティブルー」といったフレーズを聞いたことはあった。
けれど、男性もこんなに辛いんだということを知らなかった。

世の夫たちが「妻のことを知らない」ように、私もまた、男性のことを知らなすぎる。
それを突き付けられる1冊だった。

思い返せば私は、産前産後の男性の辛さに触れる度、とにかく泣いていた。

お正月の逃げ恥SPを見ては、板挟みに右往左往する平匡さんに涙…

産後クライシスを乗り越えたおふたりの、男性目線のエピソードに涙…

これらの涙の理由が全部つながった。
その辛さに気づけずにいたことへの悔恨だった。

産前産後の女性は、本当に大変だ。
それは身をもって知ったし、友人知人と壮絶な出産話を直接聞くこともあったし、世の女性たちの努力や工夫や時には愚痴をネット上で拝見することもある。
それら全てに敬意を抱くのは以前もこれからも変わらない。

男性のことはどうだろう。
私は、身をもって知ることが出来ない。
夫や身近な友人から、これと言った「産前産後しんどい」という言葉を聞いた覚えがない(気づけていないだけだったらごめんなさい…)
ネット上ではようやく最近、そう言った話題を目にすることもあるが、体感としては女性のそれを見かける頻度に比べると圧倒的に少ない。

やっぱり産前産後の男性の辛さなんて、「ない」か「少ない」んじゃないの?というと、それは違う。
「ない」「少ない」のではなく、当事者が「言っていない」あるいは「自覚していない」だけだと思う。

文化的に、風習的に、立場的に、環境的に、いろいろな要因がある。
きっと簡単に解消できるものではない。

でもまず、その立場にスポットライトを当てることってすごく大きい。
知らなければ自覚のしようもない。
言える環境がないことには言うことも出来ない。


それならば、知る機会を。
環境を整えるためのヒントを。


◇◇◇お知らせ◇◇◇

所属するファザーリング・ジャパン九州で、産前産後の男性にスポットライトを当てた2日間のイベントを開催いたします。

福岡市中央区の会場での開催ですが、オンラインからも参加いただけるので、世界中どこからでもお楽しみいただけます。

産休育休制度、「イクボス」と「部下ヂカラ」、「夫婦会議」、産後ケア、
育児家事のこれまでとこれから…といったあらゆる角度から男性の産前産後を捉えていく好機となるはず。

両日ともに、性別やその他の属性によらずどなたも大歓迎です。
ご参加をお待ちしております!
※お読みいただいたあなたの周りに情報を必要とする方がいらっしゃれば、イベントについてお伝えいただけると嬉しいです^^

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