ニック・ランド『絶滅への渇き』第一章「健全な哲学の死」
「健全な哲学の死※1」
カントの大発見──しかし彼が決して認めなかったこと──は、必当然的な(apodictic)理性は認識とは相容れないということであった。そのような理性は「超越論的」でなければならない。この言葉は熱狂的に宣伝されてきたのだが、それはカントが同時にこの言葉を誤読する方法を提供したからに他ならない。超越論的であるとは、現実から「自由」になることである。これは確実に、西洋哲学の歴史において最も華麗な婉曲表現である。
批判哲学は、「理性の真理」を虚構として、