美術検定2級勉強日記~現代アートの迷宮と、その地図
ついに10月に入った。
美術検定の試験本番は11月10日。
応用問題など、頭が痛い箇所はまだまだ多いが、まずは基本(土台)を埋めて行くことが肝心。
そして自分にとってのネックは「現代アート」。
3級を受けた時には、テキストを読んでひたすら書いて覚えたり、問題を解いたり…最終的にはほぼ「丸暗記で行く!」と開き直って、引っかかりやすい問題の答えも含めて暗記することで乗り切った。
全く同じ問題が出るとは限らなくても、知識として頭に入れておくだけでもマシだろう、と。
その「現代アート」の範囲が、2級では大きく広がる。他にも中国など周辺地域の美術やら工芸やら…出題範囲の広大さに、今年受けるかどうか正直ギリギリまで迷った。
彫刻や絵画など、「当たり前」とされてきたことや、枠組みを外して新たな事にチャレンジするのはわかる。美術史は基本的にそれで発展してきた。
ルネサンスの「常識」を徹底的に覆して見せたカラヴァッジョしかり。
現代は、それが進み過ぎ、多種多様に広がりすぎている。
それを一つ一つ抑えるのは易しくない。
もともと私は現代美術よりはルネサンス・バロックや印象派など、オールドマスターズ寄りだ。アメリカで美術館に行くならMoMAよりもメトロポリタンに迷わず行くだろう。
そんな私でも、現代美術について「面白いかも」と感じられる本を、最近見つけた。
それがこの『めくるめく現代アート』だ。
トイレを作品<泉>として展覧会に出品したマルセル・デュシャンや、<太陽の塔>の岡本太郎から、村上隆、バンクシーまで。
前半には作家が、そして後半にはキーワードがまとめられている。
イラストが多いから、作家と作品、作家が行った活動(パフォーマンス)などのイメージが結び付けられやすいから助かる。
頭からでなくても、目次を見ていて気になった単語のページを開けば良い。
作家なら見開き2ページでまとまっているし、イラストも見ていて飽きない。
「へえ~」と頷くことしきりだ。
現代アートという広大で多様な迷宮を歩くためのポイントを押さえた地図、あるいは名所を簡単に説明してくれるガイドとも言えようか。
指定テキストだけではおさえられない部分をおさえたい人に。
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