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ASDなあずと癇癪②

3歳

あずは幼稚園に入園した。

睡眠リズムは相変わらずで、寝ないで登園することも多かった。また寝ているところを登園のために起こすと激しい癇癪をくらうこともわかってきた。

その頃だんだんわかってきたことがあって、エクソシストのような恐ろしい状態は癇癪で…
癇癪の原因は、上手く行かなかったり、不快だったり、親との会話のささいなものだったり… 

これだけ聞くと、幼い子どもならよくあることだと多くの人は思う。
一般的にはいやいや期とか、第一次反抗期とか言うのかもしれない。
私にはとてもそのレベルには思えなかった。

親はもやもや、何をどう言ったらいいのかわからない不安を抱えていたのに対して、 
あずは入園してとても楽しそうだった。

起きたまま登園時間になるときはまだいい。
起きる時間に寝ていると起こす必要がある。
優しく徐々に徐々に起こしても、癇癪が起きて暴れまくりとても大変だった。

寝起きの癇癪の厄介なのは、あとで覚えていないことだった。

寝起きの癇癪以外でも、この時期は不定期に、あるいは毎日癇癪を起こした。

この時期のあずの癇癪の特徴で一番印象に残っているのは私の腕に噛みつくこと。
私の腕にはいつも血が滲んだ歯型がついていた。

私はあずが幼稚園に行っている間は自由になった。でも思ったように休めない。寝不足なのに眠ることができない。
漠然とした不安。幼稚園から連絡がくるのではないか。
冴えない頭でいろいろ考えていた。
あずがかわいいとか愛おしいとかそんな余裕はまったく生まれなかった。

叱るにも、正気を失ってパニックになる、寝起きは記憶がないあず、どうしたらいいのだろう。

今思えば、メルトダウンというやつだったかもしれない。

一番不可解だったのは、あずは結局幼稚園では癇癪だとかメルトダウンといった状況になることがなかった。
パニックを起こして噛むのも、母親である私に対してだけだった。
それは一言で言ってしまえば甘えということになる。 

集団生活で、それほど理性が、我慢が効くならば……
親として子どもの発達を考える判断材料として、それは大きなもので、通院するのが遅れた理由でもあると思っている。

メルトダウンという言葉を私は数年前に知った。

発達障害を理解する上で必要な言葉というのがある。
メルトダウンもそういったところから生まれたものだし、ASDだってその一つだと思う。
だけどそれによって、ASDってこうなんでしょ、メルトダウンてのが起こるんでしょ、という固定観念が生まれてしまうのはデメリットだと思っている。

人は一人ひとり違う。

私にとっては、癇癪?メルトダウン?はっきり言ってその違いはどうでもよく😥
明確に判断がつかない場合もあるし、どちらなのか白黒つける意味もないので(あくまで私の場合です)

私の記事では『癇癪』に統一しようと思う。言葉は難しい。目に見えないものも難しい。


余談〜
寝る子は育つというけれど、あずは寝ないのに育っている。

脳の成長はわからないけど😅少なくとも体は健康的なようで。

あずは3歳で幼稚園に入園してから、完全不登校になる前の小5まで、ずっと背の順の一番うしろだった。
私たち両親とも身重が高いわけでもなく…
私は154cm…夫は172cm…

あずは睡眠リズムも壊滅的だから、ご飯もその日によって三食だったり二食だったり、好き嫌いも多いのに…

今はあずの身長を測ることがないけど、私と並んだかんじから推測すると、160cmくらいかなと夫と話している。

世の中思ったのと違う不思議ばっかりだ。


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