フォローしませんか?
シェア
吾妻燕
2020年7月11日 23:43
陽光が一筋も差し込みそうに無い、どこまでも広がる黒い雲。しとしとと真っ直ぐに落ちる雨粒。眼下に広がる交差点には傘の花が咲き乱れ、ある人は足早に、ある人達はゆったりと流れていく。 手元のスマートフォンに視線を落とす。LINEの新着メッセージを知らせる通知が一件、表示されていた。 画面に指先を滑らせて、メッセージを表示させる。そこには両手を合わせて涙を流す珍妙なパンダのスタンプと共に、一言。