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日本一美味しいおにぎりはコレだ! 羽越本線、日本海の絶景とともに【春の新潟④】

前回の続き。


村上市・瀬波温泉に宿泊。
今日は乗り鉄をして東京に帰る予定。

・羽越本線でどこまで北上するか問題

旅の朝食タイムは、その日の予定を決める時間である。旅館の朝食、コシヒカリを食べながら、ブレストをする。

村上から羽越本線に乗るわけだが、新潟方面に戻るか、秋田方面に北上するか。2つの選択肢がある。まだ午前中、すぐ新潟に戻るのは味気なく、車窓から海を見たい。よし、秋田方面に北上だ。真剣な表情で時刻表と相談する。

北上はいいが、どこまで行くか。さすがに酒田、秋田まで行くのはしんどいか。いや、でも、いなほに乗れば…うーん、ゴニョゴニョ。もう少し手前は…? 余目から陸羽西線という手もある。えっ、陸羽西線、いま工事中で代行バスなの? そりゃ味気ない。

だとしたら…鶴岡か。うむ、距離・時間的にもちょうどよい。鶴岡まで普通列車で1時間半。鶴岡で30分くらい待てば、新潟行きの特急いなほで帰れる。完璧だ。

・なぜ人は日本海に惹かれるのか

村上から酒田行きに乗車。GV-E400系。こんな近未来な顔して、気動車なのね。

1列と2列のクロスシートが組み合わさっているパターン。海側(進行方向左側)は1列シート。なんとも旅情を感じる。特等席って感じがしていいよね。

村上駅を過ぎると、まもなく窓の外には日本海。

ザザーン…

ザッパーン…

何もないよ。人も車も消えたよ。謎の小屋しかないよ。

この寂れ感、たまらんな。

やがて、ごつごつした岩が出現する。

この辺りは「笹川流れ」と呼ばれる景勝地。海浪による激しい浸蝕作用によって、奇岩・怪岩・孤島などの奇観が織りなされる特有のエリア。桑川〜今川駅〜越後寒川は、こうした美しくも迫力のある絶景が楽しめるのだ。

岩に打ち付ける日本海の波。波が岩肌に打ちつけては白く砕ける。

日本海は、明るくて穏やかな太平洋とはまた違った魅力がある。

太平洋を見るとサザンが聞きたくなるものだが、日本海を見てもサザンを聴きたいとは1ミリも思わない。同じ海なのに。

日本海はやはり演歌なのだ。

・鶴岡駅前の雰囲気が好きな理由

鶴岡駅に到着。気がつけば新潟県を過ぎ、山形県に越境していた。風が強い。

このあと新潟に戻る特急いなほは約30分後だ。めっちゃ丁度いい。ゆっくり駅を見て、撮影をして、お土産をみて、駅前を散策できる。

明治の香り漂う洋館風駅舎。丸窓が印象的

鶴岡駅は、言わずと知れた鶴岡市の中心駅。私はこうした地域の中心となる駅の雰囲気が好きだ。地域のコミュニティ広場を兼ねており、住民の憩いの場となっている場合が多い。

駅を出て前方左には「つるおか食文化市場FOODEVER(フーデヴァー)」がある。ここは市ぃが運営(ロバート秋山風)しており、観光案内所や情報発信スペース、飲食テナントが入居する。

テーブルと椅子が置かれたフリースペースもあり、高確率で地域の生徒が教科書を広げて勉強をしている。そうした聡明な雰囲気が好きなのだ。時おり高校生カップルがデートをしており、甘酸っぱいことこの上なし。HPを見れば「高校生等市民スペース」と名付けられている。いいね。

この建物の向かいには、おみやげショップ「清川屋」がある。創業350年余り、茶屋、旅籠屋、雑貨店、土産物店へと形を変えている老舗なのだそう。

店に入ると、欧米の旅行客がちらほら。日本人でさえ「鶴岡? どこ?」と問いかけてくるこの地を、なぜ知っている。調べてみると、鶴岡は日本初のユネスコ食文化創造都市。出羽三山への玄関口でもある。世界的にはメジャーなのかもしれない。

・日本一美味しいおにぎりはコレなのだ!

鶴岡で絶対に買いたいものがあった。それは私のなかで「日本一おいしいおにぎり」である。

「庄内産つや姫使用 つや姫 おむすび 鮭 JAあまるめ 」これである。

駅にあるいなほパネルをバックに…

つや姫は言わずと知れた山形県の名米。JAあまるめは、鶴岡を含む庄内地方を管轄する農業組合だ。

約10年前、小雪舞い散る早朝の余目駅で、私はこのおにぎりに出会った。つや姫は甘く、冷めてもおいしい。旅人を癒し、続く旅路へ勇気づける素朴な味。これ以来、私はつや姫に全幅の信頼を寄せている。

鶴岡のNEW DAYSにもあったよ。海苔を巻かない潔さ、手作り感。ここでしか手に入らないレアさが味を演出する(梅干し味もおいしいよ)。

・特急いなほと、701系秋田色にご挨拶

つや姫おにぎりを購入し、鼻息高らかに、鶴岡駅のホームに戻る。ホームには701系(秋田色)がいたのでウホッと撮っておく。

この濃いめピンクとパープルが印象的な秋田美人。
この子、ブルベ冬だわ(適当)。

この車両をみると、あぁ東北来たなあと、しみじみ実感する。
なんてことを考えてうちに、特急いなほ(E653系)がご入線。乗車。

鉄オタの間で話題をさらっているE653上沼垂色には出会えなかったが、やっぱり、いなほって良いよね。定期的に乗るようにしている。

JAあまるめおにぎりをかじりながら、新潟へ。
そして東京へと帰路に着いた。

・今回の旅程まとめ

DAY1
16:00ごろ 東京発
 ・上越新幹線
18:00ごろ 新潟着
 ・ホテルにチェックイン
19:00ごろ 夕食
 ・ピアBandai「別館立ち食い 弁慶」
 ・ワンコイン日本酒
20:00ごろ 部屋に戻る

DAY2
11:00ごろ チェックアウト、新潟駅へ
11:30ごろ ブランチ
 ・「ぽんしゅ館 コンプレックス」ビールと煮込み
12:30ごろ コーヒー 
 ・タリーズで人間観察
13:30ごろ ホームへ 
 ・撮影
13:45ごろ 新潟発
 ・羽越本線
15:00ごろ 村上着
 ・旅館「はぎのや」チェックイン

DAY3
10:00ごろ チェックアウト
10:30ごろ 村上発
 ・羽越本線
12:00ごろ 鶴岡着
 ・JAあまるめつや姫おにぎり(NEWDAYS)
 ・おみやげ物色
12:30ごろ 鶴岡発
 ・特急いなほ
14:30ごろ 新潟着
 ・遅めのランチ、再び「ぽんしゅ館 コンプレックス」
 ・おみやげ物色
16:00ごろ 新潟発
 ・上越新幹線
18:00ごろ 東京着

 ただいま!

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