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おばさん骨折日記 その2

左足首骨折ギプス状態になって、早二日。
我が家は、一階に義母、二階階に私達夫婦で暮らしおり、夫は定年して家に基本いる。なので、私が何にも出来ない状態になったが、ようやく重い腰を上げて家事をやってくれている。
事あるごとに、「ありがとう、お父さん!」「すごいね、もう片付けてくれたんだ、まるで速水もこみちじゃん、」など、とにかくありがとうを連発。
すると、「そうだろ?」「まあね。」とまんざらでも無い様子。
今まで全部わたしがやっとったんじゃ、どうだ、家事の大変さがわかったか!と言いたい内心をグッと抑えて、ありがとう作戦を遂行中。

まあ、遠慮の無い夫婦間だからではありますが、「ありがとう!」は、言う方もいいし、言われた方もいい。これが、「すみません。」だと、ちょっとニュアンスがまた違う。これが夫じゃなくて、義母にやってもらっていたとしたら、「すみません🙇」を連発する事になっていたのでは無かろうか。
義母じゃなかったとしても、遠慮してしまう関係性の人に世話にならなければいけなかったとしたら、「ありがと!」ではなく、「すみません🙇」となってしまうだろう。なかなか、お世話されたりしたりするのも、難しいものだ。

足がこうなって現在休職中だが、私は訪問ヘルパーの仕事をしており、普段はお世話をする側なので、やってもらう側になるのは、新しい発見が色々だ。
利用者さんには、細かくはっきりと指示する方と、それでいいですお任せしますと言うアバウト系の方といるが、両方の気持ちが分かる気がした。
やる方としては、正直、細かすぎてめんどくさいと思う時もあるけど、やって欲しい事がはっきり決まっているなら指示してくれた方が、やりやすい。
適当にお願いねと言うアバウト系の人は楽な時もあるけど、やって欲しい事が曖昧すぎるとまたそれはそれで困る。なんでもいいのよと言われて買って来たら、あ、それ?と言われたりとかね。
正にそれを、夫にやっている最中。
今まで、茹で卵も作った事が無かった夫に、どの鍋を使えだの、何個茹でろだの、水はこのくらいだの、タイマーは9分で、などと、次々と細かく指示を出してしまい。嫌がられた。
タイマーがなっても、「あー出来たな。」とのんびり放置しようとするので、「タイマーかけた意味ないじゃん、早く、水で冷まして!」と指示。「俺に任せろ、大丈夫だから」と追い払われた。いかんいかん。
それでいて、「買い物に行くからなんか要るものある?」と聞かれて、「うーん、なんか美味しそうなモノ」とアバウト過ぎる答え。

普段スーパーにさえいかない夫は、何がどこに置いてあるかも全く知らなかったようで、ハアハア言いながら色々買って来た。アイスやらシュークリームやらも買って来た。ちょっとは社会勉強になっているかもしれない。
とにかく私が何も出来ないので、頑張らないとと思っているようです。シメシメ。
というわけで、今のところ普段より楽チン生活です。トイレに行くのが大変だけど、だんだんコツも掴めてきた。
認知症の義母が、毎晩驚いてギプスを見つめて同じ質問を何回も繰り返すのに困っているくらいかな。
夫は、「全く婆さん二人の世話が大変だ。」と言いつつ、ちょっと張り切っている気がしないでもないです。