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随想起抜「森羅万象~紅葉~陽月 一首」

迂闊にも 目に見る紅葉を 有難り 淡白く浮かぶ 陽月忘れて

迂闊にも
目に見る紅葉を
有難り
淡白(あじろ)く浮かぶ
陽月(ひづき)忘れて

森羅万象。見ようとせねば見えぬものがある。
ましてや紅葉狩りに来て
陽も盛りに出る月などに誰が想いを向けようか。
月は夜見るもの。
月は月齢を愉しむもの。
そんな思い込みはいつ身に付いたのか。
そんな常識は誰によって齎されたものなのか。

ほんの少し注意を空に向けると
青い空に浮かぶ淡く白い月を見ることが出来る。
紅葉の夜は人の手がなければ闇に溶けいる。

青空に浮かぶ淡白い陽月に盛り迎えた朱き紅葉がかかる様子は
想うだけで美しく、森羅万象、自然の理を想わせる。
目に見えるものだけを有難がると
いつしか感じることを忘れてしまいそうであり
洞察力が失せてしまいそうである。
まずは信に足る目を持ちたいもの。


2023年11月の昼月が見られる日
11/6~11/10 南の空から西の空にかけて 下弦の月 午前
11/17~11/22 東の空から南の空にかけて 上弦の月 午後

盛りの紅葉と一枚におさめると、思いのほか映えるかもしれませんね




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