教科横断型の学び -withコロナの教育を考えてみる-
あるとき、世界史の学習をしている生徒からこう聞かれたことがある。
「先生、中国史は分かったけど、同じタイミングにヨーロッパで何が起きてるのか、いまいち把握しづらいんだけど。どうすればいい?」
同じように、政治経済の学習をしている生徒からはこう聞かれた。
「世界史の戦後史と政治経済の国際経済はかなりリンクしてるけど、同時に学べないのは困る!両方の授業を受けるのに時差があるから忘れちゃうし。」
私も学生時代に同じことで悩んだことがある。教科書の構造や、単一教科でのまとめ方に由来する特有の課題である。
「あるあるだねー。じゃぁ自分で横並びにまとめ直してみなよ。」
実際こう伝えてあげるだけで生徒の理解はかなり深まる。単純だけど思いつかない生徒も多い中「勉強ってそういうことか」と気づくので。
自分で課題を見つけ、改善策を分析し、解決しようとするアクションそのものが、自分に力のつくもっともシンプルな学習のループであり、その輪の中に入ってくれればあとは放っておいて構わない。
だけど、やはり何かここに重要なファクターがある気がずっとしていた。このおかしさには自分も高校生で気づいてたのになんで忘れてたんだろう…
①「学校で習わせる科目を決めたやつ誰だ!」とか
(※下記に出会って解決しました。でも新たに100年以上学校で教える科目って変わってないのかよ!という現代の悩みに…)
②「なんで教科書はこんなに分かりづらい並び方なんだ!」とか
(※教科書会社の方ゴメンなさい…今なら趣深さが分かります)
高校生時代思ってた自分はどこいったんだ!(原体験はつよい!)
ということで、いま「複数科目の知識を1回でインプットする」という思いを叶えるため、【教科横断型授業】に取り組んでいます。
もちろん目的は教科の知識を伝えるだけでなく、その後のアクションを起こすことです。
ようは、
「【横並びに】学び【自分でまとめ直す】とっかかりを【伝えてあげる】」
であり、
やはり【伝えてあげる】ことは大事だと思います。
withコロナでオンライン授業の必要性が叫ばれていますが、そこに双方向性があるかどうかは重要だと考えています。
オンライン学習コンテンツの提供をするとインプットはできます。しかしアウトプットの機会を確保しなければ学びは深まりません。また、自分で深めた「みんなが知らないかもしれない」ことをシェアリングすることも極めて重要です。
■複数の知識について
■複数の使い方を学び
■複数の人から
■複数の答えを共有してもらう
という授業を1回分と考える。
昨年こんなカリキュラムデザインの立案に悩み続け、やっとカタチになってきたのでこの1年で実践していきたいと思います。
このあと国語や生物の視点からも授業がありました。
講義を依頼した教員がめっちゃ楽しそうに授業してたことが一番の収穫だったかもしれません!(笑)
#STAY HOME でもより質の高い学びを。みなさんがんばりましょう!
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