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「幸福の研究」に影響された22卒就活生の話

皆さんはハーバード大学の幸福の研究はご存知でしょうか。

「一生を通して人間を健康で幸福にしてくれるのは何か」という問いに
75年間の追跡を通して答えることを試みた研究です。

私はその研究から、将来に対する考え方を中心に大きな影響を受けました。
その理由の1つに、22年新卒として就職活動を今年度前半に行ったという
大きな変化と決断を迫られていた時期があったからです。

今回はそんなハーバード大学の研究を就職活動生の視点から

・なぜ影響をされたのか
・影響された一例としての就職活動
・そしてこの研究において、個人的に見落としていたこと

このような流れでお話したいと思います

どういった研究か

この研究の結論は次の通りです。

75年に渡る研究から私たちを健康に幸福にすると分かったことは、富でも名声でも無我夢中で働く事でもなく良い人間関係に尽きるという事。
【研究を踏まえた教訓】
① 第一に周りとの繫がりは 健康に本当に良い
② 身近な人達との関係の質が重要
(友人の数や生涯を共にする相手の有無が重要というわけではない)
③ 良い関係は身体の健康だけでなく脳をも守ってくれる

皆さんはこれを受けてどう思われるでしょうか。
・幸福は自分で見つけるもので「共通の答え」はない。
・これは日本人だけを対象にしていないし自分たちには当てはまらない。

そんな否定的な意見もあるかもしれませんが、

私はこの研究に対して、とても意義がある研究であると思いました。
人が一生かけて見つけるはずの答えを先人たちを通した研究を通して、理解することができるからです。

ハーバード大の研究と自分の幸福

冒頭でも述べましたが、私はこの研究にとても感化されました。

研究としての内容もそうですし、何より自分自身の経験談を重ね合わせた時、
自分の中で大きな説得力を持ったからです。

具体的に、これまでの人生の中で1番幸福度が高かったと思うのは、1番人と繋がった環境に身を置くことができていたと考える大学時代であると感じるからです。

人として、成長することができていたに限らず、何気ない日常会話や当たり前の取り組みができていたこの時期が心身ともに、私を幸福にしてくれていたとはっきり明言できます。

就職活動と自分の幸福

しかし、大学生活が終わると上記で述べたような人も環境もなくなります。
就職や進学などまた新たなライフステージに進みます。

私は、「新しく人と繋がれる環境に身を置くことができる環境」を見つける必要がありました。

私は以前、大学院生として過ごしている立場から、
同年代で大学に進学せず、すでに就職をし、家庭を持っている人とその生き方を
尊敬し、羨ましく思っているということを述べました。(下記参照)

そんな人を羨ましく思っている私は、無理にでも、仕事を通して幸せを見つけようとしていると感じています。高卒の人からすると6年遅れで同じ幸せを得ようと思えていないのでしょう。
(ここでは仕事と私生活の充実を天秤にかけています)

仕事を通して幸せを見つけたいと思った私は就職活動において、
・何を
・どこで
・誰と
仕事をするかということを仕事選びの中で大切にしていました。

私はその中でも場所をとても大切にしていました。
その理由として、次の理由が挙げられました。
①今の場所が気に入っていること
②今の場所の周りに大学の友人が多くいること
③実家もある程度近いこと

さらにその中でも②が大きなウエイトを占めていたと思います。

大学の友人とは定期的に連絡を取る、ご飯に行くなどしており、
私にとって、大切な人間関係だったからです。

私はこの選択は自分の幸せにつながるだろうと、
感覚・経験的にもハーバード大学の研究からも考えていました。

しかし、それはあくまで一側面しかみることができていなかったのかな
と、思うことになります。

自分が見落としていたこと

「人を幸せにするのは人間関係か仕事か」
ある時、私は他の人(30代半ばの男性)にこの問いかけをしました。

背景に、私がしたい仕事を実現するためには、
今の場所から離れる方がキャリア的にはいいことがわかったことがありました。

私の問いかけに対してその人は「仕事」と答えました。
理由としては、
・やりたい仕事は大切にするべき。仕事の後悔は大きく残る。
・それまでの人間関係はなくならないし、逃げない
・自分が変わらなくても、相手が変わりうる(場所など)

そして私がその人の話で1番印象に残ったのは、
・新しいところで人間関係を構築することを前向きに捉えるべき
という話でした。

私は確かに、これまでの人間関係ありきを前提に考えていたと思います。
それが悪いこととは自分自身でも思いません。

しかし、
あまりにも過去志向・過去の関係に執着にしていると思ったのも事実です。

ハーバード大学の研究を通して、私は「今の関係を大切にすること」を無意識に強く考えていたと思います。
ですが、実際その研究で示されている「いい人間関係」は「これからの新しい出会いを通して構築することができる」可能性があるということに私は気づいていませんでした。

自分だけの「幸福の研究」

研究をはじめとする、人の知や経験の積み重ねにあやかり行動することは賢い生き方だとは私は思います。

しかし、その捉え方、解釈の仕方は人次第だということも改めて感じました。
そしてそれらを自分の生き方に取り入れるのかを決めるのは自分自身です。

私は今回の一連の流れを通して、新しい挑戦をするため慣れ親しんだ土地を離れることを考えています。

それは「幸福の研究」を多面的に解釈し、それを自分の人生に取り入れると自分で決断した結果でもあります。

この積み重ねがいずれ自分一人による自分一人のための「幸福の研究」において結論が導き出されることに繋がり、ハーバード大学の「幸福の研究」を経験則などからより批判的に捉えられる日が来ることを楽しみにしています。

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