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“表現する・振る舞う能力” 一流はゴールセレブレーションも上手い


先日プレミアリーグ2のブライトンu21VSマンチェスターシティu21の試合を観に行きましたが、ブライトンの7番がハットトリックを達成して3-2で勝利をしました。若さゆえのエネルギッシュさや勢い、(何か残してやるぞという感じ)、上手さ、強度の高さ、試合内容、展開含めてレベルの高い面白い試合でした。記者やスカウトが多く観に来ていたのが納得できます。


この7番のオーストラリア出身の選手は、毎試合得点に絡んでいて、感覚の優れたいい選手だなと思い、以前から興味深い選手でした。ちなみに、前節のリヴァプール戦でも得点を残していました。
そんな彼からはプレーだけでなく振る舞い方を見てもトッププレイヤーの素質を感じます。


というのも、この試合3ゴール全て、ゴールパフォーマンスを怠りませんでした。(ブライトンが2点先取して、シティが同点に追いつき、最後にまたブライトンが突き放した展開だったのもあって。)
1ゴール毎に、カメラマンがいる方へ颯爽と向かい「膝スラパフォーマンス」や独特のセレブレーションを見せます。振る舞います
そこに仲間も集まってきて全員でセレブレーションをする、良くプレミアリーグでも観る光景です。
緊迫した試合の中でも、カメラの位置を把握しており、そこに毎回向かっていく姿は色んな意味でトッププレイヤーです。おそらくカメラマンがいる位置は大体固定で試合前から分かっているのでしょう。または、ゴールを決めたらカメラマン(コーナーフラッグ付近)の方へと感覚的に無意識で走っていくイメージなんだと思います。
そして、実際その写真がブライトン公式のSNSに投稿され、自身のSNSにもアップされるのが一連の流れです。

ブライトンu21選手のゴールセレブレーション



三笘薫選手が初スタメンで出場した、チェルシー戦。デゼルビ監督就任後、未だ勝ててなかったブライトンはこの試合で初勝利を挙げます。
先制点は、三笘選手のアシストから、今はアーセナルで活躍中のトロサールが決めたものでした。色んな背景も重なり合ってこの立ち上がりの1点はとても重いもので、トロサールは勿論、ブライトンのイレブン、サポーター達は声を荒げて喜びを爆発させました。丁度僕の席の前のコーナーフラッグ付近でセレブレーションが行われたこともあって、僕も喜びを爆発させていたのですが…
三笘選手はアシストした後、早速と自陣へと戻って行っちゃったんです。あの時はなぜ皆んなと喜び合わないのだろう、そこまでクールなのかと疑問に思いましたが、2点目以降喜びに加わっていたので安心しました。この日が初スタメンであった三笘選手の感情にも多くの背景があったのだろうと思います。


この試合を境に、三笘選手はプレミアリーグの舞台でも堂々たるプレーを魅せてコンスタントに得点を重ねています。そして、ゴールパフォーマンスも様になってきました。普段クールな印象の三笘選手が颯爽とセレブレーションで膝スラを魅せる姿には心打たれるサポーターも多いでしょう。



僕はプレミアリーグやブライトンに関係するラジオをポッドキャストを通じて聴くのが趣味であります。先日ブライトンの若きストライカー、ファーガソンについて話される会があったのですが、僕自身驚きと面白さを感じた内容がありました。まず、プレーヤーとしての能力の評価をされます。それに加えて、彼のゴールセレブレーションについて言及していたのです。「あのセレブレーションも一流のものだったね。18歳とは思えない。彼はトップのストライカーになる。」とべた褒めしていたのです。そこにスポットライトを当てるということは、それほどゴールセレブレーションは大事なものなのだと認識できます。


確かにこの瞬間は、スタジアムにいるサポーターの目線がゴールをした選手の一点に集まり、言わば全員が見ている、全員に見られているシチュエーションです。そこでの振る舞い方、表現の仕方で颯爽とパフォーマンスできる選手は上の舞台でも活躍できる選手なのかもしれません。(この瞬間を自分の世界にできちゃう感じ…?)

一流の選手には何か余裕がある感じがしますよね。そういった心の余裕があるからセレブレーションも颯爽とできるのか。はたまた、セレブレーションが颯爽とできる心行きが、一流の選手になれるピースになるのか。僕は両方とも言えることだと思います。

今まで数々の選手がゴールセレブレーションといえば膝スラという印象を植え付けるほど、魅せてきました。それを彼らは見て、真似して、実行して、自分のものにする。これも1つの能力です。セレブレーションを成功させるための能力だけでなく、他のプレーにおいても良いプレーを盗んだり、習得する上手さがあるのではないでしょうか。また、ゴールセレブレーションを実行するにあたって、冷静さや思い切りの良いメンタル、感情のコントロール、もっと言ってしまえば身体の使い方とか?笑 までも少なからず関係してくるはずです。


このように喜びを真正面から表現してくれる選手は皆んなから愛される選手になります。それもあってトップで活躍する選手には必要な要素なのだと思います。

ゴールした選手だけでなく、他の選手もチームを盛り上げたり、会場の雰囲気を良い意味で煽る振る舞いというのは大事なものです。
ウェストハムVSサウサンプトンの降格争いを観に行った際にも、キャプテン、デクラン・ライスが先制点のシーンでサポーター席に向かって両手を突き上げ叫びました。あのシーンは痺れましたね。セットプレーからの得点で、全くボールには関与していなかったのですが、あの振る舞いをして更にサポーターのボルテージを上げました。結局ウェストハムはこの一点を守り切り、大事な勝ち点3をゲット。
キャプテン、ザ漢を感じました。
ウェストハムにとっても、イングランド代表にとっても、必要不可欠な選手、人間だと間違いなく言い切れます。


僕自身の経験からも、自分の感情を表現したり振る舞うことの重要性を感じます。イングランドのチームに溶け込むため、チームメイトから認めてもらうため、サポーターの心を掴むため、活躍するため、1番は自分の存在を理解してもらうために必要な要素でした。

それとともに彼らイングランド人の、自分を表現したり、感情を正直に表に出したりする能力は長けているなと常日頃思います。それがプレーにも現れていることは間違いないです。
自分を理解してもらってからは調子も上がって、ピッチの上でも自分を上手く表現できています。
単純なようで難しい能力であると思いますし、そこに苦戦して上に行けない選手も少なくないのではないでしょうか。



表現するとか振る舞う
ってめちゃめちゃ大事です。

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