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<No.28>SDGsと5つのP-SDGsのもうひとつの捉え方

前回までSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の各ゴール(目標)とアクションのヒントについて解説を行いました。SDGsにおける「持続可能な開発」とは、将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発と定義されています。また、持続可能な開発を達成するためには、「経済成長」、「社会的包摂」、「環境保護」という3つの主要素を調和させることが不可欠です。

SDGsには様々な説明や切り口がありますが、今回はSDGsのまた違った捉え方をご紹介します。SDGsに関する細かな言葉の定義や解釈も大事ですが、“SDGsの構造そのもの”を掴むことがSDGs活用のヒントとなるため、17のゴールを整理した「5つのP」を解説します。

この5つのPは「人間生活(People)」、「豊かさ・繁栄(Prosperity)」、「地球環境(Planet)」「平和(Peace)」、「協働(Partnership)」の5つのカテゴリ-の頭文字をとっており、SDGsの17のゴールすべてが、この枠に収まるというものです。

人間生活(People) – あらゆる形態と次元の貧困と飢餓に終止符を打つとともに、すべての人間が尊厳を持ち、平等に、かつ健全な環境の下でその潜在能力を発揮できるようにする(目標12345および6)。

豊かさ・繁栄(Prosperity) – すべての人間が豊かで充実した生活を送れるようにするとともに、自然と調和した経済、社会および技術の進展を確保する(目標78910および11)。

地球環境(Planet)– 持続可能な消費と生産、天然資源の持続可能な管理、気候変動への緊急な対応などを通じ、地球を劣化から守ることにより、現在と将来の世代のニーズを充足できるようにする(目標121314および15)。

平和 (Peace)– 恐怖と暴力のない平和で公正かつ包摂的な社会を育てる。平和なくして持続可能な開発は達成できず、持続可能な開発なくして平和は実現しないため(目標16)。

協働(Partnership) – グローバルな連帯の精神に基づき、最貧層と最弱者層のニーズを特に重視しながら、すべての国、すべてのステークホルダー、すべての人々の参加により、持続可能な開発に向けたグローバル・パートナーシップをさらに活性化し、このアジェンダの実施に必要な手段を動員する(目標17

ゴール(目標)1~6は「人間生活」、ゴール7~11は「豊かさ・繁栄」、ゴール12~15は「地球環境」と紐づけされ、その全ての基盤となるのが16「平和」で、解決手段として挙げられているのが17「協働」となります。

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」や17のゴールの個々の理解だけでなく、こうした概略図なども活用してSDGs全体の理解をすすめることもできます。

資料:
国連広報センター SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/



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