#3 見ているものに向かって行ってしまう話。
私は教習所で先生の見習いとして研修中の身です。
毎日教習車の後部座席に乗って、教習の様子を見学させていただいているのですが、どの先生も、どの教習生に対してもほぼ100%言う言葉があります。
「見てる方に行っちゃうから、自分が行きたい方見て」
緊張したり、集中しすぎたりすると目の前ばかり見てしまう教習生がほとんどです。
所内コースの周回路を走る際「キープレフトで」と伝えても、反対車線にはみ出したくない思いでセンターラインを意識して走る場合が多く、そうなると漏れなくセンターライン寄りになっていきます。
逆に左側の縁石にぶつかりたくなくて、縁石に注目して走行すると縁石に乗ってしまいます。
「そこにはぶつかりたくない」「そっちに行かないようにしなくちゃ」と思って怖いから確認したくて見てるのに、意に反してそちらに引っ張られていってしまいます。
ではどうしたら良いのかというと、先に述べたように「行きたい方向を見る」しかないのです。
人間はどうしても見た方向に進んでしまうのだそうです。
この言葉を毎日毎日いろんな先生がいろんな教習生に伝えているのを後部座席で聞きまくっているうちに、ふと心に「これって、、、、、人生も似たようなとこあることない⁉︎」って気持ちが生まれてしまいました。
例えば学校のテスト。
「ちょっと厳しいかもだけど100点を目指して頑張ってみよ、、!」という人は、100点が取れるかもしれないし、ミスをしてもそこそこの点数は取れると思います。
「赤点じゃなきゃいいかな〜」という人は、赤点を取らないラインまでの勉強をするので、赤点は回避できるかもしれないけど、ラッキーで100点を取れる事はほとんどありませんよね。
例えば就活。
余程何かに秀でた人や実績がある人は別ですが、大多数の人は「受けた会社」の中からしか採用されません。
応募もしていないのに、GoogleやAppleから「うちに来てください」なんて事は起こりません。0%。
でも応募したら可能性は上がりますよね。
「こうなりたい」と思った方向に手を伸ばして行動しても、もちろん到達できない事もあると思いますが、その方向に少しでも歩みを進める事はできるし、近いところまでは行けるかもしれない。
逆に、目指したところを遥かに上回る結果が手に入る事はほとんどないです。
「行きたい方を見る」
何気無いけど大切なキーワードとして心に留めておきたいなと思いました。
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