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東京探索記 13 目黒行人坂

東京探索記12では目黒雅叙園の百段階段で開催されている雛飾り展を紹介しました。
今回はその時に歩いた目黒駅から雅叙園への往復の道筋を紹介します。

崖! 道が目の前から消えました!!
ここが行人坂の上です

駅と雅叙園のあいだの道筋といえば、行人坂(ぎょうにんざか)という急坂を通るのが通常ルートです。目黒の台地から目黒川のある低地まで一気におりている坂です。

なぜ、こんな急坂にしたのか、なったのか?

行人坂は江戸時代に江戸市中から目黒川の向こうの大鳥神社までをつなぐ道筋として開削されました。
高低差のある地図でみるとわかるのですが、目黒川の左岸側(ほぼ東西に流れている目黒川の北側と思ってください)は川が削り残した高さのある崖が続いています。したがって川向こうに行くにはこの崖地帯のどこかを通らなければなりません。
そのようなわけで大鳥神社へ行くのに近い場所として崖を切り拓いてこの坂道を作ったのでしょう。
そのようなわけで急坂となってしまったものと思われます。

行人坂上からの風景。
向こうにみえるビルは目黒川を渡った先

そんな急坂ですが、いまでも人の往来が途切れません。現代にいたっても代わりのルートがないのでこの坂を上り下りするしかないのです。

正確にいえば、ほかのルートもどれも同じような急坂なので・・・

上ります。上るにつれて足が重くなります

ところで、坂の下に位置する雅叙園は台地の崖下に建っていることになります。この崖は20メートル以上あります。台地の地面に浸み込んだ雨水が長い時間をかけて地中を通り、崖のところどころから浸みだしています。その光景を雅叙園の入口あたりの崖下で見ることができました。

この写真のように岩のあいだに導管を通して、わずかですが今でも水が湧きだしています。
きっと江戸の昔の頃はこのような湧水がもっと多く、目黒川にそそいでいたのでしょう。



 

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