人と関わる事が苦手だ。

人と関わる事は、
避けても通れない事。

出来たら避けたいくらい
人と関わる事が苦手だ。

会話だって、
どうやって続けたらいいのか。
語彙力だって乏しい。
コミュ力だって精一杯やって滑る方だ。

仲良くなりたいと思って玉砕する方だ。
人にお節介をして
面倒くさいと思われる方だ。

だけど、
だけどね。

人が創り出すものが心底好きなんだ。

パティシエさんが
創り出すスイーツは美しい。
バリスタさんが淹れてくれる
コーヒーは美しい。

コーヒー屋さんから
漂う豆の香りは美しい。

”誰か”がそこにいて、
はじめて出来上がる空間や物がある。

いつも感じる美しさは
自然と出来たものではなく、
人間が創り出したものだ。

誰かと対話するのは
とても苦手なのだけれど、
作り手さんの言葉を聞きたいと
思ってしまう。

カメラを手にしてから、
もっとその気持ちが強くなった。

カメラのファインダーから見える世界は
それはとても美しい。

カメラとの対話は言葉にならないけれど、
技術力を磨いたら返事をくれる。

もっとこうしたい、もっとこう見せたい。
そう思うから
今日も今日とてリュックに
カメラの”こじろう”を
しまって、背負って撮りに行く。