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おそらきれい

元々小さいころから
色々なものが目に付く人間だった

道を歩けば誰よりも早く野良猫を見つけたし
電柱の上のカラスに興奮したり
湖の鳥の数を急に数えはじめたり
いつも歩いてるだけで楽しそうって言われた

空の変化 季節の移り変わり
そういったもので頻繁に感情が振れる

みんなそうなのかと思っていたけれど
見えない人には見えないものらしい
とてももったいないと思った

生きていると心が動くことは無数にあって
心が動いた分だけ日々の鮮やかさは増す

例えば
小さいころからゲームが大好きだったのだけど
その中でもネットゲームに何より熱中した理由は
他人と一緒にプレイしたり競ったり
そういう刺激で感情が振れるからに違いない

だけど時に
そういった物にすら疲れてしまうことがあるのだ
大好きだったものでも 途端に色を失くしてしまう

自分を考えることに疲れてしまう
他人に良く思われたい だとか
ああ見られたい こうなりたい 
なぜか いつも追い立てられる
途端に面倒になる

Vtuber活動だって正直そうだ
心は動くけれど 楽しいことばかりではない
飽きられないように 冷められないように
いつも無い自分を必死に探し
神経を張り詰めている

仕事もそう あれもそう これもそう
生きていると嫌になること 大変なことって
数えきれないほどたくさんある


そんなときでもいつも変わらずに
ただそこにある自然や動物を見ると
とても気持ちが落ち着いてくる

仕方ない…こんなに空綺麗なら頑張るか…
なんてじんわり思えてくる

それは例えるなら 無色の世界に
温かい絵の具がぽたぽた落ちるような感覚で
毎日ゆったり 確かに 日々を彩ってくれる

自然は変わらない 誰にも媚びない

なのにそこにあるだけで価値がある
それがとても心地よいし 憧れる

インスタントな日々に飽きてしまっても
生きることに極端に疲れてしまっても
自然に触れたときの気持ちはいつも変わらない

どれだけ疲れているときでも
優しく暖かく 静かに上に振れる
だからとても大好き

そんな気持ちをたくさん残したくて
写真にたくさん収めている

みんなにも知って欲しいな
そんな気持ち

憂鬱な出勤時に道の脇にある
小さな花を見つけてぽかぽかしたり
仕事の合間に空を見てのんびりしたり
間抜けな顔の野良猫を追い掛けたり

家に住んでいる自分の猫だってそうだ
ただそこに在るだけで幸せをくれるモノ

自分もそんな存在になれればいいのになぁ

生まれかわったらお金持ちの家の猫になって
息してるだけで愛されたいな

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