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SmartHRの人事評価機能を導入してみた①課題・目的・スケジュール

こんにちは、渡辺です。
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズというコンサルティング会社で人事の仕事をしています。

2022年10月にSmartHRの人事評価機能オプションを全社で使い始めました。
これからこの機能の導入を検討されている方のために、何回かに分けて、導入目的や使ってみての感想、課題を書いていきます。

SmartHRの人事評価機能とは何か

SmartHRは中規模の会社をメインターゲットとした人事労務のSaaSです。
一番ミニマムなプランでは人事データベースとしての機能に絞られますが、様々なオプション機能が用意されています。

人事評価機能もそのオプションのひとつ。
2021年10月にリリースされたばかりなので、2022年10月時点では1年しか経っておらず、まだ若い機能と言えるでしょう。

SmartHR人事評価機能導入で目指したもの

これまでケンブリッジでは、4年前に高速開発ツールで内製したシステムで人事評価業務を行っていました。

ケンブリッジ独自の人事評価制度に合わせ、いくつもの便利機能を兼ね備えたシステムでした。しかし、課題意識が2つありました。

課題①社内のシステム保守・運用工数が高い

従来システムは内製であるため、ケンブリッジ社内のIT担当が運用・保守を担当していました。これが客観的に見ても大変そうでした。
利用している技術に脆弱性が見つかれば急いで改修したり、私たち人事からの作業依頼に対応したり、ユーザからバグ報告があれば対応したり‥。

また、社内ITインフラの変化にともない、この従来システムの維持にさらなる工数がかかることも分かりました。

課題②人事評価制度変更への柔軟性が低い

従来システムは、管理者画面から設定できる項目は多くはありませんでした。そのため、少しでも評価制度を修正したいと考えると、システム改修が必要になります。これがどうにもやりづらい‥。

「制度を良くしたい」と考えるときに、どうしても「システム改修をしなくて済むようにするには」という方向に思考が回ってしまうんですよね。

そんな2つの課題意識を持っていた折に、SmartHR評価機能が目に留まりました。
SmartHR評価機能によって、①社内のシステム運用・保守工数を削減し、②今後の人事評価制度変更に対する柔軟性を獲得する、ということができるのではないか、と思い立ちました。

導入スケジュール

思い立ったのが2022年5月であり、同年10月3日に社内で利用を開始しました。5か月弱と比較的余裕をもった導入スケジュールです。
ざっとどんな導入スケジュールだったのかを書き記しておきます。

全体スケジュール

1.無料トライアル期間(1週間)で簡易検証

まずは無料トライアル期間(1週間)で、人事評価プロセスをざっくりと簡易検証してみました。

設定画面のUIは非常に使いやすく、直感的に操作できます。人事評価のフォームとプロセスを定義するだけなら、30分もかかりません。
1週間のうちに一通りの人事評価プロセスを検証し、「行ける!」という感触を持ちました。

無料トライアルは1週間まで。実際の業務で使えるかの検証には、もっと時間が必要です。
そのため、このタイミングで経営に対して「SmartHR評価機能が実際に使えるかもっと検証したい。オプションの有償契約をしてもよいか」という提案をし、OKをもらいました。

2.ウォークスルー検証(1か月)

オプション利用の申込を終えたのち、今度はおよそ1か月かけて業務シナリオをウォークスルー検証しました。

  • 人事評価プロセスを問題なく遂行できるか

  • 過去の人事評価データを移行できるか

  • 人事の運用工数はどれくらい増えるか

の3つの観点からの検証です。

この検証を通じて、「従来システムと比べて不便になるところもあるが、切り替えるメリットが大きい」と判断し、経営から正式にGOサインをもらいました。
10月3日リリースとすることも、この時に決めました。

3.評価フォーム・権限設定

最初の1か月は評価フォームの項目設定、プロセス設定、権限設定。
他の人事業務をしながら、評価機能の設定をポチポチやる感じです。
週あたり3時間くらいで、淡々と進めました。

4.移行ツール開発

データ移行は、従来システムからCSV出力→Excelマクロで加工→CSVをSmartHRに取込みという流れです。
ただし、従来システムとSmartHR評価機能では、データ構造が異なるため、取込用CSVを作るには変換の仕組みが必要です。

この変換をするための移行ツール開発に1か月強の時間をかけました。

5.データ移行

9月下旬に従来システムを止め、1週間かけてデータ移行をしました。
今回のデータ移行は管理者画面のCSV取込みで行うため、かなりの時間をかけました(当初の工数見積も甘かった)。

9月26日週は、ほぼ1週間ずっと移行にかかりきりでした。。

移行でかなり手こずったものの、当初の予定どおり10月3日にリリースできました。

おわりに

今回は、SmartHR評価機能の導入目的、導入スケジュールについて書きました。
次の記事では、SmartHR評価機能を実際に使ってみての感想、ちょっと使いにくいところ、今後の期待ポイントを書いて見たいと思います。

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