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自分の未来の歌 #はじめて買ったCD

わたしが小5か小6くらいの時だと思うのですが、ラジオを聴きながら朝ごはんを食べ、それから登校するというのが日課になっている時期がありました。
その頃、毎日のように流れていたのが電気グルーヴの『N.O.』。


学校ないし 家庭もないし
ヒマじゃないし カーテンもないし
花を入れる 花びんもないし
嫌じゃないし カッコつかないし


なんだこの曲!いろんなものがないって歌ってる!!
小学生のわたしは一瞬でトリコになり、毎日ラジオの前で「またあの曲流れないかなー」と思いながら、食パンをかじってました。

そのあと心にズキュンしたのが奥田民生です。
ユニコーンは名前くらいしか知らなくて、奥田民生との出会いはソロになってからです。
「愛のために」それが、生まれて初めて買ったCDです。


ここらへんで そろそろ僕が その花を咲かせましょう
愛のために あなたのために 引き受けましょう


わたしは将来こうなりたい、こんな大人になりたい。当時、そういう人生の展望みたいなものはなんとなくあって、未来の自分がそうなれた時、誰かのために花を咲かせていたら幸せなんだろうなって思いながら、いつも聴いていました。
あの頃のわたしにとっては、自分の未来の歌。

聴いた後にすぐ近所のCD屋さんに走り、ドキドキしながらシングルを買い、早く聴きたくて駆け足で帰った思い出があります。懐かしや。ピュアな自分戻ってこい。

そこからユニコーン時代もいろいろ聞くようになりました。

あれから何十年経った今も、もちろん奥田民生さんは大好きです。
あの声も好きなんですよね。なんかちょっとエロい?
ユニコーン再結成したときは「やったー!」って思っていましたが、残念ながらしばらく遠ざかっていました。


つい先日、源さんが出ている映画「引越し大名」を配信で観ました。
裏切らない超ハッピーエンド。観終わったあと幸せな気分になり、このタイミングで観て本当に良かった。それにしても源さんって本当にドウ○イを匂わせる役が似合うなぁ。

そして、エンドロールで流れたのがユニコーンでした。
「でんでん」。歌詞を聴いて、涙がじわわっ。



目指すは新天地 何もないところ
見たことない花が咲いてるところ


今の自分と重なるような気がしてしまったし、でもとても前向きで、だからと言って押しつけてくるような勝手で軽々しいポジティブさでもなく、心地よい距離感。なのに誰よりも応援されているような気持ちになり、それで涙じわわです。

何十年も前に心奪われた花は、自分で咲かせるものでした。
そして今、心動かされた花は、たどり着いたところに咲いています。

「でんでん」も、あの頃の「愛のために」と同じ、わたしの未来の歌。

この先いつかたどり着いたところで、見たことない花の隣に、自分の花を咲かせることができたら、わたしはとても幸せだなぁ。


ちなみに、なぜ冒頭で電気グルーヴの話をしたかというと、引越し大名にピ○ール瀧が出ていたから。
電気グルーヴ+ユニコーン+星野源。
夢の共演。ごちそうさまです。

ただ堂々と、ピエー○瀧と言えないのが残念・・・。



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