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お金を雑に使わない

前に、お金の使い方についてちょろっと書きましたが、もう少し深掘りしてみようと思います。

わたしは金銭感覚に乏しくて、あまりにひどい浪費癖はなかったものの、小さい額でしたが借金を作る事もありました。
高いんだけど欲しい、でもお金が足りない、じゃあ借りよう。こういう泥沼一直線の流れです。

少ない額とは言えど、利息でパンパンに膨らんだし、やばいなーと思っている頃にはすでに利息しか返せない状態になっていました。
いや、頑張れば返せたはずなんだけど、他にも欲しいものがあったから、とりあえず利息だけ払っておこう、来月ちゃんと払おう。毎月その繰り返しです。
汗水垂らして働いたお金なのに、雑に扱っていました。

何がそんなに欲しかったのか。
ブランド物には全く興味がなく、ギャンブルもしない、お酒も飲めない。じゃあ何にお金を使っていたかと言うと、化粧品、服、外食です。

特に外食がひどかった。カジュアルでしたがフレンチに一人で食べに行ったり、友達としょっちゅう出かけては高いもの食べて、お酒が飲めないのに飲み会にも何度も出席して、そうやって出かけるために高い服を買い、いい化粧品で化粧する。こんなお粗末な人間でした。

さみしかったんでしょうね。今思うと。
友達はいたけど、疎外感とは常に隣り合わせ。
ニコニコ笑ってるけど、心の底では笑ってない。仲良しだけど、仲良しじゃない。
友達だけど、友達じゃない。
感情がスカスカで、中身は空っぽでした。
その穴を、お金を使うことで埋めようとしていたんだと思います。
お金じゃ埋まらないのにね。今なら分かる。

わたしがもし、ブランド物大好きで、ギャンブル大好きで、お酒もガンガン飲める人だったら、とっくに破産していると思います。
ここだけは自分の体質に感謝。

そうは言っても、アウトはアウトなわけです。

わたしは友達や職場の人たちから「しっかりしてる」イメージを持たれることがとても多く、この話をしたらみんなびっくり仰天ドン引きすると思います。
猫かぶるのはとても得意。でもたまに尻尾出ちゃうニャン。・・・全然可愛くない。

お金との向き合い方、これを変えないとわたしはダメになる。
やっとそう思ったのが20代後半です。
借金も無事に全額返済することができ、貯金もできるようになっていきました。

でも。
どうやって借金を返済したかと言うと、暮らし方はほとんど変えず、仕事の量を増やしたわけです。節約ではなく(ある程度はしたけど)、今までよりももっと稼げばいいのか!という短絡的な考え。おかげで体力カッスカスになりましたが、20代はまだ元気だからこれができる。でも一番根っこにある問題は解決できていないのです。

30代になり、やっとお金の使い方が根本から少しずつ変わっていきます。
無駄なものは買わない、お金を消費することでさみしさは埋まらない。仕事の量を増やすのではなく、暮らし方を変える。
だいぶ時間がかかりました。金銭感覚を変えることって、思ってたよりも難しかった。

そしてこれは、双極性障害の躁状態の症状の一つでもあります。
浪費癖が強く、破産するほどのお金を使ってしまう。
個人差はとてもあると思うし、全員が全員そうじゃないと思いますが、わたしの若い頃はまさに躁状態そのものでした。
急にガクンと落ちて、仕事を失うこともあったし。
借金があるのに仕事がない。そんなボロボロの時期を過ごしたこともあるニャン。

そして今現在。
鬱になることが多く、いろんな欲がなくなっているおかげで、お金を使うことも極端に少なくなりました。それを自分でも感じているので、何年もずーっと頭の隅にあった、自分でも認めたくない浪費癖、これが一切出ていないわけです。
消費することで埋めようとしていた穴。その穴は、自分の力で埋めたのではなく、お薬が埋めてくれているのかもしれません。

わたしは働き始めると、一気に躁のスイッチが入ると思うんです。メーターが一瞬で振り切れます。
次にそうなった時、また消費に頼ってしまわないだろうか、とても不安です。
だから今の金銭感覚を絶対に忘れたくない。
物を買う前に一呼吸。本当に必要なのかどうなのか、勢いだけで決めない。


安いものをたくさん買うのではなく、少し高くても長く使えるものを一つ買い、ずっと大事に使っていく。その暮らし方が1番の節約だと思うんですよね。
安いってだけで得した気分になり、本当に欲しいものかどうか深く考えずに買ってしまう。その結果、部屋に物があふれ、本当は何が欲しいのか、分からなくなってしまいます。

またいつか社会に出て、同じことの繰り返しになってしまうんじゃないかという恐怖はものすごくあります。怖いけど、絶対に同じことを繰り返したくない。

きっと大丈夫。なんだかんだと、どうにか生きていけてるんだから。