採用が強いイメージがある 「あの企業」は何を取り組んでいるのか?
こんにちは、ポテンシャライトの寳田(ほうた)です🙋♀️
・最近採用が上手くいっている会社ってどこがありますか?
・A社は採用が上手くいっているけれどなぜうちは上手くいかないんだろうか?
・採用が上手くいっている会社は何をしているのか?効果的なものは何か?
よくいただく質問でもありますし、私自身が定期的に感じることでもあります。「採用力がある・採用が上手くいっている」には色々な定義があるように勝因は様々なのではないでしょうか?
・・・とは言っても採用が上手くいっている会社には何か共通しているものがあるかもしれない。そう思い調査してみることにしました。
今回は、当社の事例も交えて採用が上手くいっている会社が一体何を実施しているのか?をお伝えしていきます。
0. はじめに
つい先日、代表山根よりこのようなアウトプットをさせていただきました。
採用が上手くいかない場合に「何」が足りないのか、自社は今どの立ち位置にいるのかを把握すべくマトリックスを作成しています。
簡単にまとめると・・・
①採用が「上手くいかない」企業がチェックすべきこと
・採用ハードルが高い のではないか?
・惹きつけ力が弱い のではないか?
②採用を上手くいくようにするためには
・面談と面接の「質」を向上させる
→自社の魅力度合いの確認
→ 「何」の魅力に欠けているのかを確認
→会社の紹介を魅力的にできているかどうか
今回は「採用が上手くいっている会社」にスポットをあてて実施している施策等を紹介していくのですが、まずはじめに、「採用が上手くいっている」という定義を設定します。
本noteでは、「採用が上手くいっている」= 「毎月複数名採用決定ができている」と定義し、進めていきます。
ポテンシャライトでは現在月に常時50社ほどの企業さまの採用に関わらせていただいているのですが、毎月採用実績をまとめています。
ちなみに先月は弊社より関わらせていただいている企業さま全体のうち18社32名が決定し、採用決定職種の内訳はこちら。
これまで200社ほどの採用に関わる中で8割以上がエンジニアということもあり、数値で出してもエンジニア採用のご支援が若干多めです。
そんな中で採用が上手くいっている = 4-7月の3ヶ月で複数名決定している企業をピックアップし下記観点からまとめていきました。
・企業フェーズ
・採用ポジション
・採用手法
・選考回数
・実施施策
・選考フェーズ別担当者
ここまでは本noteにおける採用が「上手くいっている」定義について、どのように調査していったのかを書いていきましたが、ここからは本noteで定義した採用が上手くいっている企業が実施していることを紹介していきます。
1. 採用が上手くいっている企業 「全て」に共通していたこと
採用が上手くいっている企業「全て」において共通していたことは大きく下記4つに分類できました。
・採用戦略
・採用認知
・選考
・その他
もう少し具体的に紹介していきます。
1-1. 柔軟なペルソナ設計
やはり、採用ハードルは重要なようです。どんなに魅力的な事業を行っていても、どんなに魅力的なメンバーが集まっていても、採用ハードルが高いだけで、採用が実現する確度はグンと下がります。採用ハードルが高いこと自体は良いのですが
・採用における競合はどこに値するのか?
・それを踏まえた場合の自社の採用の立ち位置、つまり採用偏差値はどうか?
・そもそも今回採用したいペルソナは採用市場にいるのかどうか?(転職する際はどうやって転職をしている傾向にあるか?)
この辺りも視野に入れつつペルソナ設計をするのが良いでしょう。ペルソナが設計できた後は実際に採用を進めていく訳ですが、正社員採用以外の選択肢はないのか否かも検討してみると良さそうです。
1-2. 最低限の「採用認知施策」
スタートアップ・ベンチャーの採用はリソースが限られた中で進めなければならないことが多いわけですが、まずは自社を知ってもらうための認知施策は非常に重要です。昨今テキストや音声、動画など様々な手法を用いて認知施策を行う企業が増えたことに伴い、「一体何から始めたら良いのか?」と戦略設計部分でご相談いただくことも増えました。
採用が上手くいっている企業に共通していた採用認知施策はこちら。
①採用HPがある
ここでお伝えしたいのは採用HPを作った方が良いです、ということではありません。採用HPのような自社の内容がまとまっているものを1つは持っているということです。情報が散らばっているより一目で見れた方が双方にとって良いかと思います。
(10Xさんのnotionでの採用HP素敵ですよね!)
②Cクラスの採用インタビュー記事がある
メンバーの入社エントリーのように採用インタビュー記事を公開している企業も多いのではないでしょうか?それももちろん重要なのですが、経営陣からの
・どんな組織を創りたいのか?/どんな人と働きたいのかの発信
・Mission/Vision/Valueの発信
を先んじて公開しているのが特徴として見えてきました。
選考においてほとんどの企業がみている「カルチャーフィット」。自社のカルチャーにフィットしそうか?という観点で見極めるからこそその手の発信は実施しても良いでしょう。まだメンバーが少なく入社インタビューが公開できない、そんなアーリーフェーズの企業でも実施できるのではないかと思います。下記はあくまで経営陣(CTO)ブログでどんな内容を訴求した方が良さそうか表した図になります。
③面談前に見て欲しい記事をまとめていること
ポテンシャライトでは1月に2021年には採用/人事組織型における「コンテンツ」を「魅力的」に「整理」する必要性が強く発生するのではないか?と予想していたのですがEntrance Bookをはじめとして選考フェーズに合わせてコンテンツを整理する企業が増えてきました。面談/面接のフェーズによって、知りたい情報の「粒度」が変化するかと思います。そのため、採用認知施策においては「なんとなく」で終わらせないことが重要なようです。
選考フェーズが進むにつれて「"細かい"情報を知りたい」というニーズが発生することが多いです。そして、細かすぎる故に面接で質問がしにくい、という事象も発生しております。それぞれの選考別に整理できていればすごくベストではありますが、まずは直接話す最初のタッチポイントとなる面談においてみて欲しいコンテンツを整理し、候補者さんへ提供してみましょう。
1-3. 「選考」におけるポイント
「選考」におけるポイントは選考の回数/スピード・選考での面談担当者に差分がありました。採用活動が成功している企業はものすごくトリッキーなことをしているわけではありません。採用がうまくいくであろう細かいルールを実践することが第一歩目になります。
①選考回数/スピード
まず前提として把握しておかなければならない数値として下記があります。
・転職活動においての平均応募数 :20-30件程度
・応募から入社決定までの日数 :IT/Web領域だと平均「2週間」ほど
となった際に選考回数ないしは選考スピードを上記基準に合わせにいく必要があります。面接実施する日に他社様への入社決定をしてしまっている。これは悲しいですよね・・・。スポーツで言うとフィールドに立つ前に試合で負けてしまったのと同様です。
単に選考回数が5回と多いから問題というわけではありません。例えば選考回数が5回であっても書類選考〜入社決定まで2週間ほどで完結するよう選考結果は24h以内に通知するなど実施できれば良いでしょう。
②カジュアル面談担当者
カジュアル面談に向いている人とはどんな人なのかを把握した上で柔軟に選定している企業がうまくいっているケースは多いです。「自社をアツアツに語れる人」「惹きつけられる人」がカジュアル面談に向いているというわけですが、社内にも「惹きつけ」が得意なメンバー・「見極め」が得意なメンバーいるかと思いますのでそれに応じてカジュアル面談をサクセスすると良いでしょう。
そのほか、面談・面接においては自社の魅力のみならず自社における課題を明確に伝えその課題を解決するためにはこんな人が必要、と言語化できていると候補者側も働くイメージがしやすいですね。
1-4. その他共通ポイント
そのほかにあげられるポイントとしては下記になります。
・週1での採用定例実施
・数値ベースの採用施策立案
言わずもがなですが、経営陣の採用に対する熱量や参加度合いに比例して採用がグロースするケースは多いです。採用したいペルソナや現状の自社採用における課題などの情報を全員が把握し全社を巻き込み採用が出来ている企業はやはり脅威ですよね・・・!
もちろんここまで紹介させていただいたものの他に採用活動において実施した方が良いことは多くあります。採用活動において実施した方が良いことをまとめたものがこちら。(その中での12つが上記ということになります。)
採用は状況に応じて施策を変更する必要もあるため参考にしつつ自社ならではの施策を実施してみてもよいでしょう💪
2. その他採用が上手くいっている企業が 実施していたこと
ではここから採用が上手くいっている企業全てではないものの、各社ごとに実施している鍵になりそうなものも4つほど紹介していきます。
2-1. たかがオペレーション。されどオペレーション。
面接や面談以外にも候補者さんとのタッチポイントは存在します。日程調整などのテキストでのやりとりですね。日々のオペレーション部分はいかがでしょうか?採用が上手くいく企業様の全てではなかったものの、選考結果をお伝えする際に細かくフィードバックしている企業様は多かったのも事実です。
下記のように選考への評価フィードバックが明瞭だったが故に入社を決めた方もいるようです。
評価フィードバックを加えたり、他社様の選考状況を確認したりなどこだわったテンプレを作成してみても良いかもしれません。
テンプレ例:選考通過の場合
株式会社xxの◆◆でございます。
本日の弊社の面接にお越しいただき、誠にありがとうございました。
{NAME}さんのことを知ることができて私もとても嬉しかったです!
{NAME}さんにとっても有意義な時間となっていれば幸いです。
選考の結果、ぜひ次のステップに進んでいただきたいと考えております!
つきましては面接日程を調整させていただきたく、ご都合のよろしい日程をいただけますでしょうか?
※所要時間:30分~60分※延長する場合もございます。
※面接候補日程に関しまして:
一緒に働きたいと思った理由と勝手ながら私たちと合うなと感じたポイントを添えさせてください。
■一緒に働きたいと思った理由
■マッチしていると思ったところ
また他社さまの選考状況はいかがでしょうか。
もし弊社選考に進んでいただく場合、内定までに候補者平均xx日かかっております。もしお急ぎの場合は、スケジュールを調整することも可能なのでお申しつけください!
例)
・〇〇日までに内定がほしい
・〇月までに入社したい
・カジュアル面談と1次面接を同日に実施したい など
よろしくお願いします。
ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
2-2. 圧倒的な差別化にはCandidate Experienceを
候補者さんはあなたの企業の他にも選考に進んでいる可能性は大いにあります。まずはその事実を理解した上で選考を設計していくのが良いでしょう。とある企業様では下記のようなことを実施しているようです。
事例1. オファー面談ではその人に向けたスライド作成
- これまでの選考での評価ポイントまとめ
- 現在の自社における課題
- 入社後特に解決していただきたいこと
- メッセージ
「神は細部に宿る」とはよく言ったものでこの辺りのCX設計部分を強化することも採用が上手くいく秘訣とも言えるでしょう。
2-3. 候補者さんの状況に合わせた採用イベントの開催
「自社をより認知してほしい」そんな想いで採用イベントを開催する企業も多いでしょう。この採用イベントにも一つスパイスを加えることで満足度・選考への移行率が一気に向上します。例えば、認知度がない状態で採用説明会を開催していても、なかなか参加者が集まらないことが想定されますよね。
こちらはエンジニア向けではあるのですが、職種問わず採用課題ごとに適したイベントを設計するのが良いでしょう。
参考noteはこちらより
採用イベントに限らず例えばスカウトにおいても候補者さんの状況を鑑みて送付がおすすめです。人が「転職」を考えるタイミングはどこにあるのか?長期休暇で人と会っているタイミングや週明けのタイミングなどに送付を増やしてみるのも一つの手かもしれませんね。
2-4. とは言っても、やはり凡事徹底なのでは・・・?
ここまで色々とお伝えさせていただきましたが、総じて重要なのではと個人的に感じたこと。それは採用活動は「凡事徹底」なのではないかと。(最後にこれかい、、と思うかもしれませんが、。)
紐解いていくとこれまでお伝えした以外には
・何か一つ採用手法をハックしていたり
・面接や面談を最優先していたり
・ダイレクトリクルーティングや採用施策における行動量を担保していたり
など採用活動ができる環境整備を実施し、地道ではありますが一つ一つ取り組むだけでグロースする企業ももちろんありました。ぜひこの辺りも振り返ってみても良さそうですね!
3. 最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。非常に地道ではありますが、個人的には一つ一つハックして行った先に採用がグロースするのではと感じています。それと同時に少しでもグロースするお力になれたらと思っておりますので当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方含めお気軽にお声掛けくださいませ。
今後も採用/人事系のアプトプットを続けていきます。
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