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【日本酒のプロが解説】伝統的酒造りが無形文化遺産に登録へ!【なにがすごいの?】

お寿司からフレンチ、デザートなど、さまざまな食事と合う日本酒。これを読んでいるあなたも、日本酒を楽しまれているのではないでしょうか♩

そんな日本酒は、2000年以上前から飲まれてきたと言われていて、伝統を大切にしながらも、時代に合わせて、新しい味わいや楽しみ方が生まれています。

この日本酒をはじめとする焼酎・泡盛・みりんなどを造る方法は「これからも大事にしないとね!」ということで、令和3(2021)年に日本政府が【伝統的酒造り】を登録無形文化財として登録しました。

そして今度は、日本酒などの【伝統的酒造り】が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しであることがニュースになっています!

我が国よりユネスコ無形文化遺産代表一覧表への登録に向けて提案した「伝統的酒造り」について,この度,無形文化遺産保護条約政府間委員会の評価機関より「記載」の勧告があり,ユネスコ無形文化遺産公式サイト(http://www.unesco.org/culture)において公表されましたので,あべ文部科学大臣の談話と併せて,お知らせいたします。

本勧告を受け,本年12月2日~12月7日の間, アスンシオン(パラグアイ)で開催される第19回政府間委員会において最終決定がなされます。

文化庁>報道発表 より引用

「なんかすごそう!」
「だけど、どういう意味?」

という方に向けて、「日本酒オタクのあゆみせんせい」こと、国際唎酒師こくさいききさけし日本酒学講師にほんしゅがくこうし酒匠さかしょう焼酎唎酒師しょうちゅうききさけし藤代ふじしろあゆみがわかりやすく、簡単に解説します!



※お酒は二十歳になってから。自分の適量で楽しみましょう♩

1|無形文化遺産ってなに?

謎が多いと言われているイギリスのストーンヘンジも世界遺産のひとつです。

みなさん、「世界遺産」は聞いたことがありますよね?歴史ある建物や遺跡、自然など、国や地域の垣根をこえて、世界にとって大切なものとしてこれからも守っていかなければならない!と認定されているものです。

日本では、現在26件の世界遺産あって、北は北海道の知床から、南は沖縄県の琉球王国のグスク及び関連遺産群まで、最近だと新潟県の佐渡島の金山も登録されました。

一方で、「無形文化遺産」というと、読んで字の如く、形のないものも世界で大切にしていこう!というものです。日本では、人形浄瑠璃文楽や歌舞伎といった芸能や、和紙の工芸技術、和食という食文化まで幅広く登録されています。

これらの登録はUNESCOユネスコ(The United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)という国連の機関が決めています。


2|伝統的酒造りってなんですごいの?

伝統的酒造りは日本酒だけでなく、焼酎・泡盛・みりんなども含まれています!

新聞やTVでは「こうじ菌を使って〜」とか、「並行複発酵が〜」とか、難しい説明ばかりですね……。もしかして、ニュースを作っている側も、実は深くはわかっていないんじゃないかな、と感じているのですが、安心してください。今からわかりやすく解説します!

(1)アルコールができるまで

私たちの生活にあたりまえのように存在するお酒(アルコール飲料)ですが、意外と「どうやってできているの?」と仕組みを知らないものだと思います。

ものすごくざっくり説明すると、アルコールは酵母こうぼという微生物(菌)が甘いお砂糖(糖分)を食べるとできあがるものです!これを「アルコール発酵はっこう」なんて言ったりもします。


(2)こうじがすごい理由

「なるほどね〜。お酒って糖分からできてたんだ」と思ったそこのあなた。じゃあ、日本酒をつくるのに使うお米って……お砂糖みたいに甘いでしょうか?

ワインはぶどうからできているので、もともと甘いですよね。でも、お米は甘くありません。ただ、白いご飯をよく噛むと、甘いと感じたことはありませんか?

これは、お米に含まれるデンプンを唾液が分解して糖にしてくれるからなんです!ちょっと難しくなってきましたね。とりあえず、「お米をもぐもぐしてると甘くなる」くらいの理解でも大丈夫ですよ。

お米もぐもぐで甘くなる……甘くなればアルコールが作れる!
ということは、日本酒って、酒蔵の人がお米を口の中に入れてもぐもぐしてたの?!

なんて、びっくりさせちゃったかもしれませんが、もちろん今はそうではありません。(歴史上、日本酒がつくられるようになったばかりの頃はそうしてました。)

こうじ(麹)という微生物(菌)が代わりにお米を甘くしてくれるんです!

甘くない原材料を、わざわざ微生物を使ってまで甘くして、お酒をつくる。細かい造り方を知らなくても、なんだかこれって大変そうじゃないですか?逆に言えば、お酒への情熱がすごいですよね!

このこうじを使った優れた技術である【伝統的酒造り】が評価された、というわけですね。

ほかにも【伝統的酒造り】のすごいところはいっぱいあるのですが、今回はこのあたりにしておきます。12月に無形文化遺産として正式に登録されるそうなので、その頃にまた「すごい」ところを解説したいと思います。

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3|日本酒の魅力を世界に発信しよう!

国際唎酒師のひとりとして、私も頑張ります!

たとえば、あなたが海外旅行に行くときに「せっかくなら世界遺産に行ってみたい」と思いませんか?事実、日本にある世界遺産の場所は、多くの方が訪れているそうです。

ということは、無形文化遺産も同じですね。これからは日本人だけでなく、外国の方からも「伝統的酒造りに触れてみたい!」と思っていただけることでしょう。

そうなったとき、英語をはじめとする外国語での説明が重要になってくるのですが……日本酒のことを他言語で説明できる人はまだまだ少ないのが現状です。

私は、国際唎酒師という資格を10年以上前に取得して、これまで外国の方に向けて日本酒セミナーペアリングディナー唎酒会を行うほか、執筆活動をしたり、テレビ番組の監修もしてきました。メインはシンガポールをはじめとする東南アジアでしたが、ここ最近だと、インドイギリスフランス向けの日本酒プロモーションにも携わっています!

「国際唎酒師の資格を取りたいけど悩んでいる」
「資格は取ったけど、どうやって活躍すればいいの?」

そんな方に向けて、ココナラでの相談を受け付けたり、noteメンバーシップで活躍する方法を発信したりしていますので、ぜひお気軽に覗いてみてください。

noteでも勉強法について書いた記事がありますので、そちらもご参考にどうぞ!

みんなで力を合わせて、日本酒をはじめとする【伝統的酒造り】の魅力を発信していきましょう〜!


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