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絵文字コミュニケーションの重要性

絵文字コミュニケーションとは

通常のテキストベースのやりとりに絵文字を使い、人間関係の齟齬を最小限に抑えるコミュニケーション。普段の業務においても、絵文字コミュニケーションをうまく利用することによって、他の人からの印象をグッと和らげることができる。

ビフォーコロナとアフターコロナ

ビフォーコロナ

ちょっと前までのワークスタイルとしては、「会社に出社し、オフィスで人と会い、直接顔をみて話す。」というのが一般的なスタイルでした。退社後には同僚と飲み会を行うなど、常に何かしらの方法で交流を深め、「相手がどのような人なのか」知ることができました。

アフターコロナ

しかし、コロナ禍で一変し、「リモートワークで出社し、人と会わず、SlackやZoomで話す。」というスタイルが主流になりつつあります。リモートワークは出社に比べると、通勤ストレスが無く、時間が有効的に利用出来るため、非常に有益です。

その一方失われたものもあります。

飲み会も減りましたし、そもそも顔を合わせる機会すらなくなりました。言い換えれば「相手がどのような人なのか」という情報を知る手段が欠落してしまったのです。

代替ツールの登場

SlackやZoomなどを筆頭に、代替ツールがアフターコロナでは有名になりました。Slackは以前からありましたが、利用度としてはアフターコロナとは比にならないと思います。

代替ツールの目的としては以下のイメージがあると思います。

Zoom → 「顔を合わせて話す」「MTGをする」ことの代替
Slack → 「メール」「実際に話すこと」の代替

認識としては間違いはありません。しかし、デジタル化してしまう中で欠落する情報があります。

Zoom → 人の呼吸リズム、視線、態度、注目度
Slack → 話す際の声の抑揚、感情、表情、ジェスチャー

です。

ノウハウの誕生

代替ツールが登場する中で、

- Zoomではカメラをなるべく上に置き、目線をあげる(見下ろさない)
- 照明を顔に当て、血色が良いように見せ雰囲気を明るくする
- ビデオの使用を強要しない

などのオンラインミーティングツールに対してのノウハウは新しく生まれました。

しかし、テキストベースコミュニケーションについてのノウハウはあまり目につきません。

コロナ禍の前から存在しているものであるため、軽視されているのです。

テキストベースのコミュニケーションの問題

 【直接会話する】と【文字で会話する】違い

テキストベースのコミュニケーションというのは、【直接会話する】ではなく、【文字で会話する】ことになります。

【直接会話すること】と【文字で会話する】の大きな違いは2つあります。

- 【同期的】と【非同期的】
- 【声の感情】と【文字の感情】

【同期的】と【非同期的】

この部分は今回の主旨とは異なる点になってしまうので、省略します。

【声の感情】と【文字の感情】

【声の感情】というのは、主に声のトーンや抑揚から推測できる感情のことを指します。

早口で怒鳴るようでしたら、それは「怒りの声の感情」です。逆にトーンが高く、笑いまじりであれば「喜びの声の感情」になります。ロボットのように喋る方は例外ですが、基本的に【直接会話する】時には、感情も同時に伝えることができます。

では「文字の感情」と何なのでしょうか?言葉の通り、文面から推測できる感情です。

あなたは【文字の感情】を考えて、文面を考えているでしょうか?

一時期「ふわふわ言葉」と「ちくちく言葉」というものが流行りました。文面に限らず、言葉選びで伝わる感情が異なるということです。

他にもビジネス言葉というものがあります。これは感情を最小限に抑え、なるべくどんな相手にもフラットに伝えることを目的としている言葉になります。感情を抑えることにより、キッチリしている印象はありますが、堅苦しく、密接な関係を築いていく上では適切ではありません。

【文字の感情】というのは、厄介です。最近ではテキスト感情認識AIというものがありますが、これは「AIの主観」に基づく感情になります。【文字の感情】は【受け取り手】の主観で決まります。

つまり、受け取り手によって【文字の感情】は千差万別に変化し、前提条件によっても大きく異なります。

前提条件というものは

- 受け取り手が持っている、相手との親密度・信頼度
- 受け取り手の精神状態

が該当します。

例えば、親しい友人から「なんで?」というテキストは「ただの疑問」に感じますが、あまり親しくない友人からの「なんで?」というテキストは「怒りの感情が強く感じる問い詰め」に感じるということです。

この問題に対して「どのように対処していくか?」が昨今のリモートワークにおける、円滑な人間関係の構築の鍵になっていくと考えています。

その解決策として、「絵文字を使う」が有効的だと考えています。

これはSlack会話に限った話ではありません。テキストメッセージを利用する場面、全てに共通します。

解決策と効果

絵文字で感情を表現する

解決策は、簡単です。文面に少し絵文字を使うということです。

実例

例えば、お願いごとがある際は

●●の件ですが、お手すきの際でよいのでご対応お願いいたします。

と文を考えます。しかし、どこかちょっと堅い雰囲気で掴みづらい雰囲気があります。

ここで、絵文字(emoji)を使用して、文に感情を込めていきます。

【少し丁寧に、お願い感を強める場合】


●●の件ですが、お手すきの際でよいのでご対応お願いいたします🙏

【さらに丁寧に、お願い感を強める場合】


●●の件ですが、お手すきの際でよいのでご対応お願いいたします🙇🏻

【ちょっとフランクに、軽い感じの場合】


●●の件ですが、お手すきの際でよいのでご対応お願いいたします🙋🏻

【申し訳ない雰囲気を出す場合】


●●の件ですが、お手すきの際でよいのでご対応お願いいたします💦

【文面を柔らかくしたい時】


●●の件ですが、お手すきの際でよいのでご対応お願いいたします😄

など、ざっと5種類程度の絵文字パターンですが、感情表現がかなり豊かになりました😎

もちろんコードレビューの際の運用にも利用できます👍

例えば、

プルリクありがとうございます。
●●の部分に修正があります。
●●よりも▲▲を使用した方が適切に感じます。
この部分は消してはだめです。
この行も必要ないように感じます。

を絵文字の魔法にかけてみたいと思います😎

🤔 ●●の部分の修正があります
  ●●よりも▲▲を使用した方が適切に感じます🤔
🙅‍♂️ この部分は消してはだめです
この行も必要ないように感じます😉

かなり雰囲気が柔らかくなりましたね!

更に、絵文字で行にどういう意味があるのかを明示的にすることで、可読性も向上させています😄

絵文字の使用パターンによって、リモートワーカーが辞職するリスクを予測出来る可能性があるという研究結果もあり、マネジメントする側からしても良いシグナルに利用できるかもしれません。

参考


 ⚠️ 注意点 ⚠️

逆に言えば、ネガティブな絵文字はポジティブな文であったとしても、ネガティブな印象になってしまうという注意点があります😣

極力ネガティブな絵文字は使用を避けた方が無難です!


当然ですが、絵文字を使用する際にはTPOをわきまえましょう🤔

人が亡くなった時に😄 ←の絵文字を使用していたら、ただの異常者だとみられてしまいます。

方法論

使い方

句点の代わりに使う

最もベーシックな使い方です。文中に絵文字を入れることがないので、読みにくさも損なわれません👍

プレフィックスとして使う

頭に絵文字をつけることにより、これからの文の内容がどういった内容なのかをパッとわかりやすくします👀

- ✅ 完了したタスクには
- ⚠️ 注意してみて欲しい部分には
- 💡 アイデアを共有する時には
- ⚡ スピード感をつけたい時は

感情・動作を表すために使う

こちらも基本的な使い方です。句点代わりに使うことで文は一段と柔らかくなるはずです👻

😄 😕 😣 🤔 🙏 🙅‍♂️ 🙋‍♂️ 🙇🏻 👌 🙀

よく使う便利な絵文字

👍 🙏 🙂 😊 🙋‍♂️ 🙇🏻 🎉 👀 👨‍💻 👏 ✋

その他

コミットメッセージに絵文字を使うことでみやすくする方法などもあるようです👀


アンチパターン

 絵文字を多用する

一文中に何個も絵文字が使われてしまうと、とても見にくい文になってしまいます。

長文になる際は、句点として使うのも控えて数行ごとに使うようにした方がベターです。

多用する例としては、おじさん構文があがります😂

テキストで表現できるものを、わざわざ絵文字に変換するなどは偉大なるおじさんの一歩です!


意味不明な絵文字を使う

意味不明な絵文字を使ってしまうと、
「え・・・これどういう意味・・・?」
と相手を困惑させてしまう可能性があり、適切ではありません🗿

使うべきでない絵文字を使う

ネガティブ色が強い、職場に適していない絵文字は避けた方が無難です😕

👙 😘 💋 😜 💩 💑 🖕

参考


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