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黒い虫とおじいちゃんの笑顔

長期に渡った日本人から始まった執拗ないじめの終わりを迎え、少しの時間が経った。
私は、私を今までにないほど褒めている。
彼らに感謝をしてもしきれないほど感謝をしている。

同時に、悲しいことに、残念なことに、私は日本人との積極的な関わりを持とうとはしていない。


黒い虫

夢を見た。
まさしく、悪夢。
私はその悪夢にうなされていた。
隣で寝ているパートナーに肩を揺すられ、起こされて目を覚ました。

どうしたの?どんな夢だった?
パートナーが、知りたそうに私に尋ねる。

次から次へと

両足の末端側から、
ザワザワザワザワ ザワザワザワザワ
何かが次から次に登ってきているのを感じる。

体が震える。

足下に眼を向けてみると、
5センチ代の真っ黒な虫(ゴキブリが丸い形をしているような形姿)が。。。

イヤだ!イヤだ!イヤだ!
気味が悪い。恐怖がドっと押し寄せる。

私は、恐怖に一瞬立ち止まってはいたが、
迫りくる状況に、イヤだ!という強い気持ちのまま、勢いをつけてその黒い物体を手で剥ぎ取っていった。

5センチもある黒い虫。
一つ剥ぎ取るにも必死で、
一つ剥ぎ取るたびに、
チク!!!チク!!!チク!!!
鋭い痛みを伴う。

黒い虫は、次から次に、
剥ぎ取っても、取っても、取っても、
私の両足に右から左から、次から次によじ登ってくる。
こっちにもそこにもあっちにも。
私は、ずーっと休みなく剥ぎ取っていた。

う”ーう”ーう”ー

私は、ずーっとずーっとずーっと、
次から次に湧き出てくる黒い虫を必死に剥ぎ取っていった。

そして、パートナーが私を大きく受け入れる。

あの終わりの見えなかった頃のよう。。。

私は、
また、あのいじめはまだ終わっていないのかもしれない。っと、
私への否定の嵐が継続されることへの不安と恐怖を感じているのだろうか?

私が見た夢の一部を当てはまりそうなもののに当てはめてみる。
黒い虫=黒い嘘噂話そのものか、それをバラまく彼女らか。
剥ぎ取る行為=声を上げる訴えること
剥ぎ取る際の痛み=攻撃への痛み、状況を把握していくごとに出てくる悲しみ、やるせ無さ
私には、この悪夢が、私に起きた理不尽ないじめを表しているように思える。

パートナーとの会話

パートナーと対話の時間をもつ。

あの時に感じた恐怖、不安は完全には消えていないのだろう。
いじめが終わったからって、ぱっ!!っと消えるわけがない。
私には、
私が心から大丈夫!と思える、私自身が感じる安心感を得れる経験が何度も何度も必要だと思う。
幸い、私には安全なココ(息子とパートナー)があった。
でも、ココだけではなく、他でも得れる体験が欲しい。と思っている。

あゆみの周りには沢山あるんだよ。

うん。あるのだと思う。
でも、そこが安全であることと、
私自身が感じる安全であることは違う。
それは、ゆっくりゆっくり、
私は私の声を聞きながら、私が見つけていきたいと思っている。

おじいちゃんの笑顔

あの悪夢から数日が経ったキラキラした眩しいくらいの天気の良いある日。散歩がてらに、
私は、近くのよく行くスーパーに息子を連れて出かけた。

おじいちゃんの独り言

私は、少しづつ夏の季節に近づいている心地よい気候の中で、
息子が息子の頭くらいあるボールをコロコロ転がして、何がそんなにおかしいのか?ケラケラ声を上げて笑っている姿を見ながら、木陰で氷が入った冷たいフルーツジュースをゆっくり飲むというゆったりとした、なんとも幸せな時間の流れの中にいることが好きだった。

あっ!!
ストックしておいたジュースが無くなってる。。。
そうだ!
フルーツジュースを買いに行こう!!

私の散歩がてらに寄るスーパーに行く目的は決まった。

私は、べビーカーに乗った息子と飲料品コーナーにいる。

そこへ、おじいちゃんが買い物車輪を押しながら、私がいるジュースコーナーに入ってきた。
手元には何かが書かれた白い紙。
おそらく、家族に頼まれた今日の買い物リストだろう。

おじいちゃんは辺りを見渡しながら、
フルールジュースを探している私たちが目に入ったのか、
独り言のように、

私も何かを探しているんだ。
あなたたちと同じだー。っと。

私は、奥様に頼まれたのだろうか?と想像しながら、
その独り言に、クスッと小さなほっこりとした反応を返した。

シロップ

おじいちゃんは、私たちの横をリストの紙を握り、商品が並んでいる棚を見ながら、通り過ぎていった。

私は、その後すぐにお目当てのフルーツジュースが見つかり、今いるコーナーを出ようとはしたのだけど、独り言おじいちゃんはまだ、その何かを探している。

ムシュー(男性に対しての一般的な呼び名)、何を探しているのですか?
私にお手伝いができますか?

シロップの
砂糖の
私の聞き取れた単語はこれ。

ここのコーナーにはないと思いますよ。
あっちやと思います。
片腕を上に上げ、ここであろうと予想できた別のコーナーを指差してみせた。

おじいちゃんは私が指した方向へ移動して行き始めたと思いきや、
えっ!違う違う。そっちじゃない。

思わず、ムッシューに、
あっ!そのコーナーは違います。
こっちやと思います。っと。

私は、ベビーカーを方向転換させ、ここにあるであろうコーナーへおじいちゃんを案内をした。

んだけど。。。

いやいや。ここ違うよ。
シロップのボトルが欲しいんだ。
そのコーナーに着くなり、おじいちゃんは私に言った。

笑。

おじいちゃんは、結局、店員さんに尋ねてみることにした。
それが良いね。と二人で笑い合った。

私たちがいたコーナーをそれぞれ離れる際におじいちゃんは、
手伝ってくれて、ありがとう。
良い1日を。そして、
笑顔が素敵だね。って、言ってくれたんだ。

親切心で案内したけど、間違っていたことになんだか笑えた。
そして、さらに、おじいちゃんの優しい言葉に笑顔をもらった。

帰り際の挨拶

フルーツジュースをゲットした上に、あのおじいちゃんとの会話にウキウキになった私は、支払いへ向かおうとしていた。
そこに、先ほどのおじいちゃんとお互いに目があった。

少し距離があったので、私は、おじいちゃんにゆっくり手を振って挨拶をした。

おじいちゃんは、手を振っている私を見て、
両手を高く上に上げ、左右交互に大きく腕を振り返してくれた。

私の心が、一瞬にして踊り、
おじいちゃんと同じく、体の前にあった振っていた手を、上に高く上げ、
その腕を大きく左右に振っておじいちゃんに返したのだった。

黒い虫とおじいちゃんの笑顔

嬉しい。
楽しい。
面白い。
心地よい。
一瞬の小さな些細な出来事に、幸せを感じれる。

笑顔を奪おうとする者もいれば、
笑顔を与える者もいる。

それは、受け入れておきたいと思っている。

ゆっくりゆっくり、進む。
それでいい。
時には、震えて、うずくまる。
時には、心が躍り、立ち上がる。
それでいい。

それでいいんだ。



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