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ギリシャの空気を吸い込む ドクメンタは本当に開催中?

アテネに到着。予約していたゲストハウスが、「到着時間を事前に知らせて」とか「別の場所で鍵を受け取って」とか、うるさく連絡してきていたのを、横目でスルーしていたせいで、入り口で少々待ちぼうけしてしまった。海外旅行あるあるなので、気にしない。

飛行機から眺めるギリシャの海はエメラルドグリーンで、空は水色、陽の光は底抜けに明るく、照らされている全てのものがほんのりと白く発光しているようだ。人々は人懐っこく優しく、彫りが深くて美しい人が多い。日本人どころかアジア人を見かけない。

アテネ市街地の通りの名前と番地で位置を把握する仕組みとか街並みはヨーロッパそのものだし、スクーターに乗っているのにヘルメットをかぶっていなかったり、街角のグラフィティに勢いがありすぎる様子には、なんだかアジア風の大らかさを感じてしまった。

アテネ市内はコンパクトで、アクロポリスやスタジアムなどの歴史遺産も市街地にどーんとある。地図の上から下まで、てくてく歩いて、たぶん30分ぐらい。

タクシーは初乗り3.5ユーロで、日本の感覚からするとかなり安い。ギリシャの経済状況の実際はいま、いったいどうなんだろう。のんびりしているように見えるギリシャの人々の暮らしは? この国の若者は、どんな仕事をしたいと思っているのだろうか。思わぬ物価の安さから、いろいろなことを考えてしまう。

ところで、空港からゲストハウスまで、バスとタクシーで移動し、夕食のためにふらふらと散歩をしたくらいでは、「この街で、いま、ドクメンタをやっています!!」という勢いは、全くといっていいほど感じられない。ポスターひとつでさえ、まだ見ていないのだ。

ふと、初開催だった2014年の札幌国際芸術祭期間中、札幌空港の到着ロビーに札幌国際芸術祭のフラッグがはためいていたのを思い出した。芸術祭開催時の街中のサイン、ポスター、フラッグなどの演出は、街を訪れる観光客にとっては、あってほしいものだ。空港や駅などの旅の玄関口に演出があって、かつインフォメーションセンターの場所がわかりやすいと、かなり助かる。

さて、どうやって47もあるらしいドクメンタ アテネの会場をめぐるか、まだ予定も全く立てられていない。どうしたものか。まずは4つの主要会場、アテネ・コンセルヴァトワール、アテネ美術学校「Nikos Kessanlis」館、ベナキ美術館、国立現代美術館のいずれかに出かけて、チケットと情報を手に入れることから始めよう。


札幌国際芸術祭
モエレ沼公園など、札幌市内の各会場を舞台に開催される国際芸術祭。初回開催だった2014年のゲストディレクターは坂本龍一。今夏(会期は2017年8月6日 - 10月1日)、2度目の芸術祭が予定されている。ディレクターは大友良英。
http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/2014
http://siaf.jp/


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