見出し画像

私を求めているのか、聞き役を必要としているのか。もっともっとと求められても、もうないよ。

うちに遊びに来るスズメのチュンちゃんは、1回だけと思い餌をあげると懐いて離れなくなった。それは、ある日、チュンちゃんに餌をあげなくなるまで続いた。

こちらが「1回だけ」と思っても、相手は「1回やってくれたなら、2回目3回目もある。もっとくれ。」と思うのだろう。

その特徴は人間も動物も変わらないのかもしれない。
人間は知性があるから毎回もらえるわけではないと気づくし、与えてもらったとしても今回だけで次は自分が与えないと貰えない
を分かってくれるとの考えは、実現可能性のない期待なのだろう。

…………
「明日、夜10時にテレビ電話します。」とのチャットが届く。
2週間に1度会うこと、2ヶ月。会うたびに繰り広げられる俺ニュースは婚活とは無関係な話ばかり。動物園の料金についてや、コンビニで買った洗剤の話。「僕と交際したいか?」と聞かれた際に「ご縁があったら。」と言ったのが運の尽き。彼は「僕は迷っている」と言い、そこからは、私が彼を好一方的に好きと思いこんでいる模様。
そこから徐々に調子に乗り始めている。
そうだから、彼は自分ニュースを全て私が受け止めてくれると思い込み、一方通行の話が続くのだ。私は大分冷めている。

こればかりは最後と思い、「何かあれば話を聞くのでその時はテレビ電話します。」と回答した。
「はい、よろしく。」と返事が来たから、多分、人の話を聞いていないだろうと思いながらも、何かあるのだと思うことにした。
……………
夜9時、頑張ってメイクをし、準備する。
ヘロヘロの状態でテレビ電話を開始。
相変わらず、近所の城壁でのテレビ撮影やマリオカートの話など俺ニュースが続いたから、
「何かご用事ありましたか?」とお伺いした。
しかし、彼は、「何もないけど、テレビ電話って誰かとやってみたかった。」とのことだった。

「何もないなら、休ませてください。お願いします。」と思ったが、彼は、
「俺からの告白と思った?」とのことだった。
過剰な妄想にどっと疲れ、返事は辞めた。
………………
一度聞き始めた世間話は、「聞いてくれてありがとう」ではなく、もっと聞いてくれと続く。
会うたびごとに疲弊する私と反比例するように、彼は元気になっていく。

まるでまた餌くれというスズメの様に。一度与えた餌は明日も明後日ももらえると思い込んでいる。
明日も「話を聞いてもらえて楽しい」は終わらない。
人間は、与えてもらうだけだと続かない。与えるから与えてもらえることもあるのにね。

せめてそれを知っていることを期待するが、それにすら気づいていないのだろう。
………………
ただこのようなことはよくある。

1回だけと思って真剣に同僚の話を聞き、
頼まれたからアドバイスや提案をする。

翌日、その同僚はアドバイスと提案とかけ離れた対処方法を採り、また悩みを打ち明け、アドバイスと提案を求められる。

わからないと回答すると、聞くだけ聞いてとまた訪れる。

無限ループの聞き役になってしまった。
………………
相談はお互いしあい、
世間話はお互いしあい、
一方的に話すだけ、聞くだけは、
対話する人間関係ではない。

それはまるで一方的に餌を欲しがるスズメの様。

貴方は、私に興味があるの?
それとも一方的に聞き役になってくれる欲しいの?

対話がないから後者と思わざるを得ないよ。
ずっと聞き続ける機械でいるのは、御仕舞にしたい。
…………………………………………………
皆様✨ご閲覧いただきありがとうございます。

私にとってとても大切な記事を何度も何度も拡散してくださっているクリエイターさんがいます。またマガジン追加、応援メッセージを下さるクリエイターさんもいます。

心から感謝申し上げます。

今日も皆様のところにお伺いさせて下さいね!

とても嬉しいので、嬉しいことに使わせて下さい(^^)