航海日記その16〜パンケーキの恩返し〜
イギリスに短期留学していた時のことを航海日記と称して記録に残しています。
前回はこちら。
前回のnoteでも少し書きましたが、留学中はホームステイをしていました。
食事は自分で用意するスタイルで、家に2つあるキッチンのうち一つを借りて作っていました。
ある日曜日の朝。
少し遅めの朝食をキッチンで作っていると、もう一つのキッチンにいたはずのホストマザーが「ちょっと探し物をさせてね」と、こちらのキッチンにやって来ました。
朝食を作るといってもサンドイッチ程度だったので「全然いいよー」とパパっと作り終えて、場所を明け渡しました。
「どこいったんだろう?」とつぶやいて棚を開けながら一生懸命探しているご様子。
気になったので「何を探してるの?」と聞いてみると「パンケーキメーカー」との一言。「久しぶりにパンケーキを作ろうと思ったのに、無いのよね」
日本ではあまり耳にしない言葉に、頭の中ではホットサンドメーカーを思い浮かべていました。
探すのを手伝ってあげたかったけれど、あまり他人様の台所を漁るのはどうかと思ったので「見つかることを祈ってるよ!」と声だけかけて私は再び朝食へ。
しばらくすると、もうひとつのキッチンに戻ったホストマザーから「あったわよー!」という喜ばしい大きな声が。
私も負けじと「よかったねー!」と大きな声で返し、朝食を終えました。
朝食の片づけをして部屋に帰る時、もうひとつのキッチンの前を通ると何やら良い匂いが。我慢できずに「良い匂いだね」と話しかけると、
「ほんと?良ければ一枚食べてみる?」との有難いご提案が!
朝食を食べたばかりでお腹は満たされていたけれど、イギリスのパンケーキを食べてみたいという好奇心には勝てませんでした。
「え、いいの?」と言いながらも「食べてもいいなら食べたい!」と遠慮なく返事をし、頂いたのが今回の記事の見出しにもなっているこちら。
日本のパンケーキとは違い、生地が薄くてどちらかというとクレープのほうが近いかも。
「日本のパンケーキはもう少し厚みがあるんだよ」と伝えると、「そうなのね。でもイギリスのパンケーキはこんな感じよ」といってハチミツをかけてくれました。
さっそく食べてみると、味は控えめな甘さでハチミツをかけたくらいがちょうど良かったです。食感はクレープをちょっと日本のパンケーキに寄せた感じ。卵の存在をより感じる味わいでした。
ホストマザーはサラダや豆、ベーコンのようなものと一緒に食べていたので、食べ方はクレープと同じようにスイーツだけでなくおかずにもなるようです。
朝食を食べたあとなのに、デザート感覚でペロッと平らげることができました。
ホストマザーにごちそうになったお礼を伝え、部屋に戻りながら恩返しを考えていました。
以前行ったジャパンセンターなるところに、ホットケーキミックスが売っていたのを思い出し、イギリスで日本のパンケーキに近いホットケーキを作ってみることにしました。
それからしばらく、なかなか休日の予定が合わず恩返しの機会が巡ってこなかったのですが、帰国前に無事ホットケーキを振舞うことができました!
見せると「あら、イギリスのパンケーキと違うわね」と言って、食べてもらったところ「美味しいわ」のお言葉を頂けました。よかった。
イギリスのパンケーキへの恩返し、日本のホットケーキ大作戦。無事成功しました!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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