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わたしと先輩と丸の内ランチ

パソコンの右下に表示されている時計に目をやる。11時半。
目の前に座っている先輩に目配せして、小声で話しかける。


「ごはん行きますか?」


12時のランチタイムは混んでしまうので、早めにオフィスを出発する。
首から下げていた社員証をポケットにしまって、カーディガンを羽織ってお財布ひとつ持ってオフィスを後にする。


東京駅の周辺を、ランチに向かって身軽に歩くわたしたちは「丸の内OL」なんて呼ばれるんだろうか。
そもそもOLの定義って何なんだろう。一般職の事務女子じゃなくて、全国転勤有でバリキャリ総合職のわたしたちは、OLに分類されるのだろうか。ま、そんなことはどうでもいいし、そもそも丸の内のランチなんてお高いからそんなに頻繁に行くものでもない。

でも、今日は外に出たい気分だった。

お天気が良いのに、アポも何もなくずっとオフィスにこもってるなんて、息がつまっちゃうから。


頼んだランチはおしゃれでも何でもない、生姜焼き定食だったけれど(おいしかった)。


先輩の前職の話とか、今後の組織異動がどうなるのか気になる話とか、彼氏の話とか、周りが結婚するだの子供が生まれるだの、そんな感じのたわいもない話をしていると、お昼休みなんて一瞬で終わってしまう。


ランチのお店を後にして、オフィスに戻ろうと外に出た。


「「あれ?ここどこ??」」


先輩も、わたしも、極度の方向音痴すぎて、入ってきた出入り口と違うドアから出た瞬間、道がわからなくなる。

「こっちっぽくないですか?」ってとりあえず進んでみたら、全然真逆だった。おかしい。

東京駅で働いてもう何年経つのよって、自分で自分に突っ込みを入れて。


「わたしらやばいですよね」
「ほんとやばい、戻れないんだけど」


ってゲラゲラ笑いながら、なんとかオフィスまで歩いて帰った。


**


午後の業務も一瞬で終わって、併設の定食屋さんで先輩と一緒に夕飯を食べる。


「今日のお昼やばかったけど生姜焼きめっちゃおいしかったよね」
「いや、夕食食べながらお昼ごはんおいしかった話する方がやばくないですか?」
「ほんと、食にしか興味ないのかよww」


みたいなね、始終くだらない話をしているわたしと先輩なのだけど。

こうやって仲良くしてくれる先輩がいるから、会社も悪くないなって思うんだよね。

いつもありがとうございます、ほんとに。



明日も平和に楽しく仕事できたらいいな。




今日もおつかれさまでした。




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